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舞台はスペイン。同性である女性を愛した少女チカは、彼女マリアに裏切られ、自暴自棄になり道をさまよっていた。雨のなか道路に佇んでいたチカはアントニオと出会う。アントニオは元アポデラード(闘牛の世界におけるマネージャーのような役割)であり、その偶然の出会いからチカは闘牛士になり、闘牛場で死ぬことを決意する。それによってマリアや自分を選んでくれなかった父や母、周りの人たちに復讐を果たそうというのだ。かくてチカは闘牛士になるための訓練を始める。
スポーツ漫画など、こういった何らかの道にはまり込む様を描いた物語の場合、始まりはその道への憧れや驚き、衝撃を受けた等がある。それは主人公を前に向かせ歩かせていくきっかけになる。『ゴロンドリーナ』も闘牛との出会いによってチカは歩き出すが、前述の漫画たちと異なるのはチカが死へと向かっていこうとする姿勢である。チカにとって闘牛は復讐の手段なのである。最高の死に際を飾ることを目的とした漫画はそう見ない。また、この作品にはマイノリティとしての立場が多く描かれている。同性愛者のチカや友人のセチュ、闘牛という題材も珍しい。
筆致はシャープでキャラクターそれぞれが凛とした佇まいを持っている。漫画というよりデッサンや絵画に登場しそうな人物たちの描写である。その佇まいがよりいっそうチカの苦悩やアントニオの憂いを引き立てていて、惹きつけられてしまうのである。
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「血ならとうに見慣れてる」がいいな、と思った。闘牛ってゆう、正直一切関係ない世界とこっち側を一気に近づけるのはチカの女臭さ。
女としてはイケメンだけど、ちゃんと女子の嫌な部分も持ってるキャラクターなのがよい。
共感ポイントがあるからのめり込む。
うどんとは全く違う世界観に拍手。続きが楽しみ。
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闘牛がテーマってなかなか出会うことがないので、気になって購入。えすとえむさんは割りと好きだったし「愚か者は赤を嫌う」で絵柄とかが割りとお気に入りだった、っていうのもあるけれど…。
フってきた同性の恋人に対する腹いせに自殺したい。
その手段として、闘牛士を選んだチカ。
のお話。
チカと同様、私も闘牛に関する知識なんてなかったので勉強になった。
闘牛って奥が深い、というか、本当布をひらひらさせるだけのスポーツ(?)だと思ってたのが、もっと残酷…(´・_・`)
展開の面白さという点では、一巻読んだだけではなんとも言えない、という印象かなぁ。
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コミック出たらぜったい買う!って決めてた
女って女でいるのなんて嫌だけど結局最後は自分が女だってことを武器にしちゃうよね
チカはセチュが理解してくれて寄り添ってくれて人生まで捧げてくれてうらやましい。私も私を選べない人に選ばれて何の危害もなく最後までいっしょにいたい
夢見がちだー
「・・・死にたかったのに。あの子がうんと悲しむ方法で。うんと後悔する方法で。」
「バカにしないで。血ならとうに見慣れてる。」
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・
個人的に大好きな作品。
上手く言葉に出来ないけれど、先が楽しみ。
主人公のがむしゃらさが愛しくてたまらない。
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チカは死ぬためにこの道を選ぶわけなんだけれど、皮肉にもこの道を歩こうとするには「生きる」ということが一番大事だという事実。この先彼女はどんな道を歩いていくのか、とても気になる1冊。
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実際にスペインに頻繁に足を運んでいて、闘牛士に魅せられている作家さんの作品。
主人公のチカは女の子に裏切られて死のうとしたことをきっかけに闘牛士を目指すんだけれど、死ぬ価値もないと言われ、葛藤して自分のあり方を探っていく。
「度胸と勇気は違う」、「お前と俺の勇気は違う」といった台詞が印象的でした。生きていくことってすべてにおいて、チカが探しているような勇気が大事なんじゃないかと思う。
題材も描き方も割と重いと思うんですが、えぐさはなくて淡々としている。でも深い。それがえすとえむさんの好きなところ。
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現在3巻。
チカは同性の恋人に振られて傷ついていた。
もう何もないと死ぬために闘牛士となることを決意し、パートナーだった国民的英雄だった闘牛士を亡くしたアントニオについていく。
他の闘牛士たちやそれに関わる人たちとの交流によって闘牛士として成長していく物語。
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舞台はスペイン。女の子に振られたチカ(女)は、死のうとして飛び出した車を運転していた男の縁で、闘牛と出会い、闘牛場で死ぬために、闘牛士を目指す。今までにない題材が目新しい感じ。でもね、失恋したからそいつの目の前で死んでやろうなんて、若い子にありがちな発想ではあるよね。振った相手が死んだってその心が戻る訳でもなく、ムダ死にですよ。というわけで、主人公が立ち直り、成長していくであろう、今後の展開に期待。