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『「八日目の蝉」「WOMEN」に泣いた人はまた涙する! 母の愛の物語』
このフレーズに惹かれ手に取った本。
思っていたのとは、かなり違ってました。
感動はなかったです。
前半の波琉子の生い立ちの章は、グイグイ引き込まれ、夢中になりました。母の狂気、娘の不幸に、胸が苦しくなるほど。
三組の母子が微妙に絡み合い、つながっていくのですが、なんとも不完全燃焼。
母の愛とは思えず、歪んだ感情に嫌な印象しか残りませんでした。
最初から、歪んだ母の思いを書いた話と分かっていたら、違った読後感を持ったかも。
残念です。
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「お母さんは、いいお母さん?」
息子への喪失感で病んでゆく母が問う。
「うん、いいお母さん。…ってお兄ちゃんも言ってるよ」
生まれ変わりとして、母が望む応えを繰り返す娘。
あぁ、とにかく 息苦しい。
歪んでゆく親子の描写が細やかすぎて。
後半のとっ散らかった感が少々残念なんだけど。
焦らされながら、
ミステリーの真相に近づいてゆく中で、
子供を守りたいだけなのに、
狂気の鬼と化した母親たちと、
過干渉の犠牲となった子供たち。
フィクションだけど、現実味帯びた恐ろしさが、まとわりついて離れなかった。
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兄の代わりでしかない波琉子。
憎悪を向けられた成彦。
生まれ変わりと信じる秋絵。
なんともすっきりしないストーリーだった。
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前半の、波琉子と母の話は面白かった。必死になり、完璧な巣(家庭)、いいお母さんであろうとする静かな狂気はグイグイ読ませる勢いがあった。
後半の母から愛されなかった弟と愛玩具のような姉の話もまぁ良かったんだけど、前半の話と混ざっていく過程がモヤっと。幾何学模様の美しい風呂敷を広げたけれど、包み方が雑な印象。
根暗だった波琉子が社交的な大人になっているのは幼少期の反動だったと説明できるとして、なんかこうもっとドロドロしたものが心の奥底にあってもいいのになー、と感じた。
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はじめの波琉子が生まれて、お母さんがちょっとづつおかしくなっていくところは面白かった。けど成彦の辺りはいまいち。最後の方もあまり山もなく終わった感じ。
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前半は面白かったが、後半はちょっと煩雑な印象。こういう物語だったのかーという感じ。前半のほうが好きです。
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母親である自分には胸の締め付けられるストーリーだったが一つの事件を軸にして絡まった糸がスルスルとほどけていく心地好さに一気に読み上げてしまった。終盤畳み掛けるようにあっさり解決してしまうのは、、?最終的に生きてるものは救われたので良かったかな。
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波琉を失ったお母さんの狂気が凄かった。子供を失う悲しみや、私が産み育てているという自信。そういったものはまだ何一つわからないけど、愛情も度が過ぎれば毒になるんだなと思った。
17/3/13
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子を持つ母として考えさせられる内容でした。
子供を産んでから母性という自分でもコントロールしがたいものに支配されている気がするんだよね。もちろん大半は良い方に作用するんだけど、一歩間違えれば・・・という気がする。
幸せで平凡な生活を送る母でも、何かあれば愛情は凶器にもなるんだね。
怖いと思いつつ、わからなくはないのです。最愛の子を不慮の事故で亡くして、もう一度産みなおそうと思う母。自分の子を助たいあまりによその子を見捨ててしまった母。もしも自分が同じ立場に立ったらと思うとその行動も理解できてしまうのです。けれど、子は母のものではない。そのことを忘れてはいけないね。母に翻弄されて人生を狂わされた子供たち。最後にそうつながるのかぁと思いました。一気に読んでしまったけど、読み終わってなんかため息が出てしまいました。面白かったんだけど、面白かったの一言では片づけられないです。
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母性に翻弄された子供たちのヒューマンドラマホラーミステリー。
序章
第一章
0 完璧な巣
1 完璧な母親
2 不在の女
3 幸せな妻
第二章
4 鬼の息子
5 愛された姉
第三章
6 失われた兄
7 赦されない妹
8 生かされた娘
終章
事故で兄を無くした波琉子は、母の兄の生まれ変わりの呪縛に絡めとられ成長していく。
同じ町に住んでいた成彦は、母から意味もなく虐げられ生きてきていた。
そんな二つの家族が、亡くなった波琉子の兄を共通項として交わった時、それぞれの人生の歯車が大きく狂いだす。
ゆがんだ母性に翻弄された子供たちの悲劇と覚醒。
母性がこの作家さんのテーマなんでしょうか?
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話としては面白かったけど、うーむ、前半のまま、波琉子と母の話でよかったのかな?
亡くなった兄の身代わりとして育てられる苦しさ、父の苦悩あたりまではよかった。
中盤の蔓井母子との出会いで母の目が覚め?後半は波琉子自身が再生するのかと思いきや、さらに別の親子登場で、母性というより狂気を感じた。
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息子を亡くした母親が、次に産まれた娘に息子を重ね育てる。成人し、その男児の生まれ変わりと称する人の存在を知る。
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自分の子供がいちばん可愛いのは当たり前。
大きくなれば許せることもある。
あの時の母の気持ちに寄り添う。
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この小説は、まさきとしかさんの初期の頃のミステリーだと思うが、母親の子に対する凄まじいほどの狂気に近い歪んだ愛を知らされた気がした。
兄が死んだあとに生まれた自分が、母からはどのように見えるのか。
自分じゃなくいつまでも兄を見ている。
自分の中に兄がいると思って見ている。
愛情は、亡くなっている兄しかないのか。
いったい自分の存在とは…。
第一章では完璧に子育てをする母親しか書かれてないのだが、兄の代わりのようなこの妹の存在が気になってしかたなかった。
第ニ章では、母親から嫌われる息子で、どうして姉とは違ってこんなにも弟は嫌われるのか…
そして、その弟が成長したあとが、第ニ章から始まり第三章へと繋がっていくのだが、最後にこういう結末がくるとは想像していなかった。
どのようなかたちの親子であっても歪な愛情は、子どもに悪影響を与えるのだと。
難しい、完璧な母親だと思っていても子どもにとっては、どうなのか。
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出だしはとても好きでワクワクしましたが、後半様々な人たちが絡みだしてから、読みにくくなりました。
何がいいたかったのだろう、、と思いました、