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内容(「BOOK」データベースより)
エイズ患者の実態を知ろうと、周囲の反対を押し切って、アメリカでホーム・ナース・ボランティアの資格を取得した著者は、やがて一人の黒人女性患者と生活を共にすることになる。自らの内に潜む病への嫌悪感を乗り越え、患者たちと自然に接することが出来るようになるまでの苦闘と、そこに芽生えた友情を描いた感動のルポ。
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第22回大宅壮一ノンフィクション賞。
アメリカ滞在中の作者が経験したエイズボランティアの話。
筆者は、世間一般で考えられているエイズに関する偏見や間違った知識を乗り越え、エイズボランティアの資格を取りり、エイズ患者ジーナを担当する。
ジーナその他のエイズ患者との接触、友好、衝突が描かれている。エイズだからと特別扱いせず「普通に」接することが大切と強調。
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大宅壮一賞を取った作品の受賞作の中にこの本があったので読んでみました。
読み始めて表現方法と言うか文章に引っかかりを感じる点が少なからずあったのですがお話の臨場感にとりこまれてしまった後は引きずられるように読み終えてしまいました。
今ではエイズという病気もある程度理解が深まり、一部の同性愛の人のみの病気だとか麻薬中毒者のかかる病気であると言う偏見は薄れてきたように思います。ただ知っていることと実際接することは違うのだろうな。
もし、自分の近くに居る友人や家族がHIV陽性になって発症したとして。理屈では簡単に感染しないことは知っていても今までと同じように接触できるだろうか。ましてや皮膚に湿疹などが出来ている状態の人間をハグできるだろうか?重たい問題です。
作者は行動力があるなあと感心しましたがその一方少しどうかな?と思う点もありました。最低限、自分のことは自分で面倒がみられる力がある人でないと他の人の面倒なんて見られないだろうに、と読んでいて思いました。アメリカで車も持っていない、運転が出来ない(のか国際免許を持ってないのかは明記されてませんでしたが)人が車で片道4時間かかる場所に通うのは難しいですよね、実際。自分の家の近くでボランティア活動を探すようチームリーダーに言われたのも仕方ないだろうな、と思いました。実際に身近にエイズキャリアが居たり、自身がキャリアだったりする人と比べて興味本位でボランティアセンターにやって来たんじゃないか?と疑いの目を向けられるのも無理はないと思いました。そして言葉の問題もありますし人種の問題もある。でもそれらすべての問題点をわかっていてなお、実際やってのけてしまった実行力には頭が下がります。
グダグダとできない理由を並べていても何も前進はしませんものね。
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高校のころに読んで、衝撃を受けた本。エイズについて、どんな病気なのか、なにが怖いのか、本当の怖さを知った。
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古い本だから読むかどうか迷っていたが
読んで良かった
エイズ患者に関わったことがない自分は
全く古さを感じなかった。
同じ状況になったときに
ここまで寄り添って、ケンカして一緒に過ごすことが自分にできるかどうか
考えてしまう。
頭の中では感染しないとわかっていても
節々で心のなかの抵抗が起こるのはすごく納得。
自分もそうなるだろうな。
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家田荘子さんがアメリカに住んでたときに、エイズ患者のホームナースボランティアをした経験が本になっています。
うーん、これはねぇ、とっても衝撃的でした~。
これは小説ではなくて、実際事実あったことなんでかなーりずっしりと心に響きました。
この本が出版されてから20年経って、世界はエイズに対して少しは見つめることが出来てるようになったと思うけど、実際こうやって読んでみると、分かっててもそれは単なる上辺だけのものなのかな~。っと思ってしまう。
エイズの感染経路や症状など、或る程度の基礎知識くらいはみんな知ってる世の中になってきたけど、エイズ患者のそのうちに秘めてる苦悩や傷み、痛み、恐れや不安などは壮絶なもので、実際私たちがエイズになってみないと本当は分からないのかもしれない。
ただ一つ言えるのは、エイズ患者も一人の人間。絶対に死ぬと分かってる病気でも、一人の同じ人間として接してあげないとダメ。ってこと。
家田さんは、みずから進んで正面から見つめ、そして、それは真の友情を育て、こんと一言じゃ言い尽くせないことを体験したんだな~。なんて素晴らしいことなんだろうって思う。
今の私に何が出来るか。。。。
また家計が落ち着いたら、Red Crossに献金しよ~。
そんなことしか、今の私には出来ないのか。。。。
なんて無力な。。。
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1980年代の記録と考えるとものすごいエネルギーが必要だったように思う。
いろいろな差別を心情的に克服するのは困難だから教育が必要なのだと改めて思う。