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私たちは農薬のような毒があるものであっても適切に使用すれば人の役に立つ事を知っている。同時に小さいケガや病気であれば絆創膏や痛み止めなどの薬を使用しているが、間違えた使用方法だと人に害をなすことも知っている。そんな毒と薬が歴史の中で人によってどのような変遷を経て来たのかが記載されていて、身近すぎて気にしていなかった薬がとても気になってきた。(第2閲覧室 491.59/F)
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タイトル通り、世界史から毒と薬に関するトピックを網羅的にピックアップ、現代も対象。だけに、断片的となるきらいがあるが、リファレンスとしては充分で、膨大な参考文献へのポータルになる。読み物としては教科書的で面白くは無い。
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中公新書定番の○○の世界史シリーズ。テーマごとに掘り下げてくれるので、一般的な通史と違った視点で歴史を見ることができて面白い。
一番驚いたのは、トウガラシの伝来は、中国、朝鮮、インドよりも日本が先、というくだり。和食にトウガラシを使った辛い料理が少ないのが昔からの疑問で、きっとトウガラシが伝来するのが遅かったからだろうと勝手に思ってた。でも、日本に先に伝来したとすると、なぜ日本で普及せず、アジアで普及したのか、ますます疑問が深まるばかりで。
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古代から現在までの「薬」「毒」と人類のかかわりを網羅的に整理している。雑学的なエピソードがてんこ盛りで情報量の多い著作だが、それだけでなく、医薬開発の負の側面(戦争犯罪、非道な人体実験、公害、依存症など)に対する問題意識が明確で、特に日本における薬害の多さや医薬分業の遅れ(薬剤師の地位の低さ)に対する批判は手厳しい。ともすれば「(薬剤師からではなく)医師から薬をもらう」という意識を持ちがちな我々の姿勢に反省を促している。
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まさに薬毒同源。
薬の発展は毒の発展であり、薬との戦いもまた毒との戦いである。
内容はどちらかといえば薬寄りがメインになるかなと。近代に入って単離がうまくできるようになってからの発展は目まぐるしいものだ。
薬は古くから、成分がわからないまま、一部は不確実なものが使われてきた。でも毒は必ず毒として使われてきている。その点が面白いという個人的な感想。
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すごい情報量がコンパクトに紹介されている。おもしろいが、ハードボイルドで、化学者の堅い心みたいなのを感じる。