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短編集。だけど。
「楼蘭」は短いお話だけれど、時間の流れ、時代の流れをめまいがするほど感じさせてくれる作品。
ほんとすごい。古本でしかあまり出回っていないかも。
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時代背景が二千年以上前なのに、目で見たことを書いているのではなかろうか??と思うほどの描写力、情報量、構成力。運命に翻弄されながらも生き抜こうと必至にもがく人々の背中に、人間の強さを感じます。
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高校時分に現代文の恩師からこの本を譲り受けました。これを読んで楼蘭を訪れたくなった人は多いことでしょう。かく言う私もその一人です。現時点では簡単に足を踏み入れられる地ではないのが残念ですが、いつかこの目で楼蘭の姿を見ることができたらなあと願ってやみません。
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中国西域を舞台としたものが中心の短編集。
楼蘭の話は子供の頃になんかの本でも読んだけど、中央アジアっていまいち場所がよくわからない。
このあたりも行ってみたいけど、お金かかるうえにハードそうだなぁ。
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これは作家井上靖氏の昭和30年代中心の短篇小説集です。標題に代表されるように西域に主題をとった作品群が多く、この地域に関心の深い私には前から読みたかった作品です。小説というよりは史書のような趣きで、どこまでが創作でどこからが史実かとかわからなくなりそうなくらい、引き込まれます。日本の説話にまつわる作品も集録されており、磐梯山の爆発の事件に主題をとった小磐梯という作品も味わい深いです。ま、核となる作品は間違いなく楼蘭です。実際にあった楼蘭という小国の過酷な運命が描かれており、それと興味尽きない謎の湖、ロプノールの変遷も興味津々です。読後、シンセサイザー奏者の喜多郎の作品を聞きながら床に入ると一層効果的です。
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今はあまり読まれないようですが、井上靖の歴史小説はいまなおその輝きを失っていないように思います。
個人的な好みで、まずは『楼蘭』いかがでしょう。
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井上靖の歴史短編小説集。
1:楼蘭
2:洪水
3:異域の人
4:狼災記
5:羅刹女国
6:僧伽羅国縁起
7:宦者中行説
8:褒ジ(女以)の笑い
【ここまでは中国西域の説話】
9:幽鬼
10:補陀落渡海記
11:小磐梯
12:北の駅路
【ここまでは日本の説話】
12話と盛りだくさんです。
通勤途中に1〜2話/日に読み進めるのに丁度よいです。
彼の作風が自分に合うかどうか試したい方に、お勧めの一冊。
人間の感情描写やその表現の細やかさに、
二千年前の楼蘭人や西域の人々の息づかいがそのまま
立ち上ってくるような錯覚を覚えます。
とにかく、お勧めの一冊です。
読み返した数少ない小説の一つです。
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オリエント情緒というかシルクロードロマンというかそういうのを感じたい時に
ぱらっとめくって好きなとこを読んで満足する一冊です。
ずっと手元に置いておきたい。
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主に中国・西域・印度を舞台にした短編歴史小説集。
前半の西域の話がやはり読んでいてロマンを感じられて一番楽しい。
しかし、やはりこの方はその人の書く文章そのものというよりも扱っている題材が面白いのだと思う。
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世界史の教科書に出てきたヘディン、探し求めた楼蘭とはどんな国だったんだろうと思っていたけどこの本を読んで知ることができました。
2000年ほどの時間を経て発見される、ロマンですねぇ。
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西域、中国、インド、匈奴、日本,中には明らかなフィクションものもある
12の短編からなる本
西域の話を読むたびに
思わず思いを馳せ
不便だけれどいつか行ってみたいと思う。
そう言えば教科書に載っていた
中島敦の“山月記”によく似た話もあった。
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井上靖の西域ものから、ずいぶんシルクロードにあこがれた。
まだ未踏だけれどいまだにいつかは、と思う。
その中でも一番ロマンをかんじたのがたしかコレだった。
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歴史物に興味がなかったのですが、そしてなんとなく、井上靖に縁がなくこれまできましたが、趣味の登山繋がりで「氷壁」を読んだのがきっかけで、手に取りました。
表題作の「楼蘭」だけ読み終えました。興味深い歴史です。淡々と事実(おそらく)を述べているだけのようで、翻弄される歴史が胸に迫ります。しかし、歴史物を読み慣れていないので、やや疲れて、巻末近くの普通の小説に飛んで読んでいるところです・・・。
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2012/03/13読了
歴史小説は少しでも知識がないときついなあ。短編集だったので、いくらか伝説、伝承、おとぎ話のようなものもあり、「完全にとっつきにくい!」というわけではなかったけれども。
ただ、知識があったほうが面白かっただろう。
戦や文明の進化の中で、発展・衰退・消滅する名も無き国々と生きたであろう人々、私たちは彼らの生きた証を知らない。
確かに存在したかも分からないことは、想像の中でしか存在できないのかもしれない。
同じ人間という生き物が、今昔でこうも違うのだと、面白くも切ないという感じを持った。こういう系統の文章を読むのもいいかもしれない。
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井上靖好きなんだ!(へえ)
好きなのでどの話も非常に楽しく読めたのですが、特に「褒似の笑い」がよかったです。
何なんだこの女は、とずっと思っていた褒似の正体が、そういう事か! と自分の中ですっきりと腑に落ちた最後の1ページ。よかったです。