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直木賞受賞作。正直、暴力的なシーンは苦手だけど、リアルな描写に想像力が掻き立てられ、主役人物の一貫した生き方、セリフには迫力があった。
カジノゲームの仕組みも少しわかったりと、楽しく読むことができた。
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初めて直木賞受賞作を読んだ。
めちゃめちゃ面白い。切なさもあり、悲しさもあり、世の中には色んな世界があって、でもどの世界にいる人も必死で生きてるんだなぁって思えた作品。
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建設コンサルタントとヤクザのコンビどたばた。
今のところヤクザものは好みじゃないんだけど、いつか好きになるかもしれないので読む。
イマイチのめりこめず・・・過剰表現がないところがリアルなのかな。
心理描写や行間を読む内容ではなかった。まだ好きは訪れない。
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単純にテンポが早くて面白いエンタテインメント作品。ヤクザが絡むドロドロとした内容かと思いきやコメディタッチに描かれた任侠モノ。
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第151回直木賞受賞作品
冒頭───
マキをケージに入れて餌と水を替え。エアコンを切って事務所を出た。エレベーターで一階に降り、メールボックスを見る。チラシが一枚あった。手書きの下手くそな字だ。
《あなたは奇跡を信じますか───。不治の病が治った、宝くじが当たった、あこがれのひとと結婚した、仕事で大成功をおさめた。願えば実現します。ぜひ一度、わたしたちの集会に参加してください。奇跡はほんとうにあるのです。ワンダーワーク・アソシェーション大阪支部》
どちらが北かも分からない殴り書きのような地図が添えられていた。どうせなにかのインチキ宗教だろうが、こんな誘いに乗るやつがいるのか。不治の病がなおるのはまだしも、結婚なんぞ誰でもできるだろう───。
とにかく会話のテンポが小気味良い。
主人公で堅気の二宮とやくざの桑原の会話は、息の合った上方漫才を聴いているかのようなキレの良さだ。
随所の二宮の呟きもユーモアに溢れ、思わず笑いだしてしまう。
ちょっとヘタレで凡庸とした二宮とイケイケ極道ながら狡猾さも併せ持った桑原という二人の相反するキャラの書き分けも上手い。
ヤクザ間の暴力抗争が続く合間に、息抜きのように現れる従妹の悠紀のキャラも可愛らしくて、いいエッセンスになっている。
マカオでのブラックジャックやバカラの博打の状況も、二宮と桑原の性格の違いを見事に表し、展開に花を添えている。
400P以上の長編だが、スリリングな展開に魅了され、ページを捲る手がどんどん早くなり、一気読みさせられた。
この小説が直木賞受賞に値するかどうかは私には判断できないが、読んでみてとても面白いエンタメ小説であったのは確かだ。
黒川さんサントリーミステリー大賞で1980年代にデビューしているんですね。
この二人が登場する『疫病神』シリーズは他に四編もあるようなので、ぜひ読んでみたいと思う。
いやあ、面白かったです、はい。
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第151回直木賞受賞作ということで、黒川博行氏初見作。イケイケ極道の桑原とスポンジ頭堅気の二宮のドタバタ、イケイケ痛快なヤクザ物語の爽快感がタマリマセン!難しいことを考えずに一気読みできる娯楽作品。
内容(「BOOK」データベースより)
映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。失踪した詐欺師を追い、邪魔なゴロツキふたりを病院送りにした桑原だったが、なんと相手は本家筋の構成員だった。組同士の込みあいに発展した修羅場で、ついに桑原も進退窮まり、生き残りを賭けた大勝負に出るが―!?疫病神コンビVS詐欺師VS本家筋。予想を裏切る展開の連続で悪党たちがシノギを削る大人気ハードボイルド・シリーズの最高到達点!!
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(はっ!!極道小説だったのか~~)
直木賞を受賞した、とNEWSで知り、
いち早く図書館へとNET予約。
そんな興味本位でのみ、手にした作品だけに
(…挫折感)という嫌な気を孕んだ不穏な暗雲が
胸の内に広がりつつある気配を感じずにはいられなかった。
…が♪
気付けば
そんな暗雲など、どこ吹く風っ♪
あっ!と言う間に空はカラッと晴れ渡り、
(作風は決して『爽やか』とは言いがたいが。)
そうか。
オモロイ人が一人いるだけで
世界は、あっ!という間に変わるもんなんや。
などと、納得。(^^;
この(極道の)世界では真っ当に生きている桑原さんの
頼もしすぎる背中に惚れ惚れしながら、
(俺は極道なんか嫌や~!)
と、無理矢理引きずり込まれてる二宮との珍妙な掛け合いが面白すぎて、直木賞、大いに頷ける作品であった。
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2014春直木賞受賞。シリーズものと知らずにかりたが、途中で気付いた。あまり読んだことのない任侠もの。カタギへの暴対法の影響が興味深かったが、二宮のような人が「カタギ」なのか…現実社会でそうなら、知らずに仕事を頼むとちょっと怖い気もする。最後がちょっとあっけなかった。関西弁だからか、あまり入っていけなくて残念だった。
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シリーズなんだぁ…。どうしよう。桑原、二宮のキャラにはグッと引き込まれたけど、遡って読もうかというと??
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桑原・二宮コンビのかけ合いは相変わらず苦笑しつつ楽しませてくれます。今回は特に桑原さんがいつもにも増してかっこよく対する二宮くんのダメダメさがひどかったように思う。とにかく登場人物たちのキャラが際立っていて魅力的(?)。ちょっと可愛い木下くんの今後にも期待大です。しかし何といっても今回の敢闘賞はきらいだけれど憎めない不死身爺の小清水氏 ある意味最強。
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直木賞ってことで読んでみたけれど?
「疫病神」シリーズ、以前はもっとおもしろかった記憶があるのだけど期待しすぎか?
ドタバタの漫才ネタのような。
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極道の世界に片足を突っ込んでしまった、というかひきづりこまれた二宮と、ヤクザ桑原のかけあいが賑やかでおもしろい。関西弁いいなあ。
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「自分にはこういう作品しか書けない」と黒川さんが会見で言ってたのを思い出した。
任侠物、と言えばオウム返しのように「義理・人情」と
いわれる。本当は暴力・義理・人情なのだろうけど、私たちの子供時代にあったような、そんな任侠映画はもう流行らない。暴対法・暴対条例でヤクザの世界も変わった、今どきのシノギはシャブ、闇金、振り込め詐欺、と作中にも出てくるし、昔のように社会の中で自然とヤクザが養われ、その利権の上に座りながら義理・人情と気風を飛ばし、カタギの人々が溜飲を下げるような風景が過去のものになったのは間違いない。
そう考えれば、黒川さんも1997年のシリーズ初回作の時に直木賞をもらえてれば良かったのかもしれない。いや、違う。こういう時代にヤクザを書き続ける筆力があるから受賞した、と見るべきだろうか。
黒川作品の魅力は瞬発力と突破力、知恵と洞察、あとは二宮に象徴されるようなしょうもなさとしぶとさ、というところか。桑原も二宮も40前後という設定だが、その歳になって修羅場で的確な判断ができなければ、とても生き残れない。そればカタギでも同じ。
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直木賞のニュースを見てすぐに図書館に予約。
読み始めたら、ありゃ?シリーズものでは無いか!!
といっても前の話を知らなくても充分楽しめた。
遡って前作も読もうかなと思うほど。
小清水の爺さんのその後が気になるね。
しぶとくて面白かった。
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相変わらずの疫病神、ヤクザの桑原ともうこれは共依存の建設コンサルタントの二宮。今度は映画製作の詐欺で金と組のメンツを賭けて奔走。悪徳警官中川や詐欺師の小清水、揃いも揃ってみんな一筋縄ではいかないワル。