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キリスト教を下敷きに世界観が描かれていますが、仏教の世界も描いています。よく勉強なさっている。
最後はキリストの処刑を思わせるようなエンディングです。でもオチはそれなりに用意されています。
あぁやっぱりキリスト教かなと思うエンディングです。
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ハイペリオンから始まってエンディミオンの覚醒に終わる。プロットがかっこいいので、文庫版の上下全8巻は一気に読める。
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ついに閉幕となったエンディミオンシリーズ。
ハイペリオンシリーズとの連結も、本巻ではますます明晰になってきていて、シリーズ全体を完結する作品としてしっかりできあがっていました。
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超大作の完結。やや残酷なシーンがあるので苦手な人は注意。宗教観や倫理観を絡めうまくまとめている。魅力的なキャラクター。
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長い物語の終わり。
さわやかで満足な読後感がある一方で
「共感の刻」を与えられたわけでもないのに
全身が痛い。
あの若い娘が受けた拷問と火あぶりの苦痛に
僕は読み終えた今でも苛まれている。
苦しみも快感も痛みも幸せもすべて混ぜあわせたスープの中に
放り込まれたままなんだ。
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http://shinshu.fm/MHz/67.61/archives/0000306326.html
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「面白い小説」にはそれなりの頻度で出会うのですが、「読んで良かった小説」については、これまで数える位にしかめぐり合ったことがございません。そして、そんな小説は「読みはじめたら止まらない」性質を兼ね備えているものです。
400字詰め原稿用紙にして7000枚。全8巻約4500頁におよぶ大叙述詩《ハイペリオン・シリーズ》は、「ハイペリオン」、「ハイペリオンの没落」、「エンディミオン」、「エンディミオンの覚醒」の全4部で構成されます。
前半のハイペリオン2部作が濃密な設定と緻密な構成で楽しませてくれる一方で、後半のエンディミオン2部作は前半で残された謎を回収しつつ、情熱と愛嬌に満ち満ちた冒険譚です。とりわけ後半2部作には、終始釘付け状態。理由は簡単。こういったハートフルな王道物語が好みのど真ん中だからです。
この1ヶ月間、一刻も早く先を知りたい衝動と一節一々を噛み砕いて読みたい欲望とのジレンマの中で(結局は前者に譲りましたが)、読み進めた甲斐がありました。作中のいくつもの場面で、感動と驚きを覚えましたが、本書の後半からは、ずっと涙を浮かべながら読む始末。天衣無縫の結末に至っては(そして下巻表紙の真意を理解したときは)、ここまで7人の巡礼者とアイネイアー、そしてロールと苦難を共感した読者への最大のご褒美でしょう。
実は、このラストシーンは随分前から感づいていました。だからといって、それが陳腐になる訳ではありませんし、作中の言葉を拝借するならば、ロールは「あわれなのろまなロール・エンディミオン。なにかを知るのは、いつでもいちばん最後と決まっている」のです。
振り返ると、この《ハイペリオン・シリーズ》は、総じてキャラクターに魅力がありますね。前半2部作では、連邦の領事やマイナ・グラッドストーン、フィドマーン・カッサード大佐にマーティン・サイリーナス、そしてシュライク…等々。でも、やっぱり後半2部作のロールとアイネイアーでしょう。彼らの冒険に喜怒哀楽を委ねることが、実のところ、ここまでの感動を呼び起こしたのですから。
一方で、明らかにならなかった点や読んでいて辻褄が合わなかった点もちらほら。辻褄が合わない点は、まあ些細な事だと目を瞑りますが、領事と宇宙船の顛末だけは詳しく解説して欲しかったです。
さて、そんな読みはじめたら止まらない《ハイペリオン・シリーズ》を、時を経た後にあらためて読み直してみよう。新たな発見と感動が待ち構えていることだから。
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いじめっ子は一度いじめられる経験をしたほうがいい、そうすれば他者への思いやりの心が生まれる
それを人類全体に拡大したのが
この本のラストに起きたことだ
レイプされる人間とする人間等々、あらゆる人々の精神がつながって究極の共感感覚が訪れる、
そして人類はあらたなステージへと進化する
本当にそうだろうか
人は自転車に乗ったり車に乗ったりする
自転車に乗っているときは車に対して
車に乗っているときは自転車に対して思いやりがない
簡単に書くと「邪魔だ」と思いながら双方運転している
この心境の変化は乗り物を乗り換えた瞬間におとづれる
立場が変わった人の心理は変化する
過去の経験は一瞬で忘れ去られる
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【内容】
チベットっぽい星から。
パクス(テクノコア)対アイネイアー一派最後の戦いが始まる。
アイネイアーはパクスにとってなぜ脅威なのか?
テクノコアの目的は?
ネメス対シュライクの対決は?
シュライクの正体は?
完璧な空間転移。
かつての巡礼たちの物語の、欠けた部分も(この物語の時点では、死んでしまってる巡礼はまだ半数以下ってことか・・・う〜ん)。
アイネイアーの「空白の二年間」は?ってこれはまあ、まるわかりやけど。
さまざまな謎が明らかになってゆく。
【感想】
問答みたいなとこはどうでもよかったけど話の上では必要だったでしょうし、がんばったなあという感じでした。いつまで続くんやろ、とも思いましたが。
マッチョな主人公と彼のヒロイン(強いけど)の冒険。古き良きSFのテイスト(表紙もね)を保持しつつ新しさもあります。
描写はだんだんしつこく詳細になってゆく。美しい風景描写も(特に前の巻では)ありました。
でも、一番の魅力はおおぜいのキャラクタたちでしょうか、やっぱり。
しかしこの物語の結果できあがった世界、魅力的だろうか?ボクにはあんまり・・・
(2016年06月27日読了)
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何度再読しても、やっぱりこのシリーズが生涯の小説3本のひとつだ。内田樹さんがおっしゃった「読む前と後では人生が変わる」やつだ。
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新刊の単行本でも買いたくなる面白さ 完結
表紙 7点生籟 範義 酒井 昭伸訳
展開 8点1997年著作
文章 8点
内容 811点
合計 834点
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「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」「エンディミオン」と続いたダン・シモンズの長大なSFサーガは、この作品で大団円となります。前3作と共通する世界設定、登場人物、ガジェットが説明なしでガンガン登場するので、前3作を読了していることが必須。まぁ、このとんでもなく分厚い2冊組を一から手に取って読もうとする人はいないと思いますがヽ( ´ー`)ノ
前作「エンディミオン」は、エンディミオン&アイネイアーとデ・ソヤ神父大佐の追いかけっこがメインのシンプルな作品でしたが、本作は主要な登場人物がぐっと増え、パクス内部の不協和音や権謀術数、そこにつけ込む<コア>の暗躍、アイネイアーを支持し守る者たちの増加と活躍・・・といった前作にない要素が加味され、複数の惑星上または宇宙空間上で複数の主要キャラがそれぞれ繰り広げるドラマを同時並行的に描き出しつつ、怒濤のクライマックス<共感の刻>へと猛スピードで突っ込んでいくという、例によってものすごい情報量とスピード感の作品です。各惑星の情景描写も、本作で特に重要になる登場人物同士の宗教的な論争/問答も、戦闘シーンや残虐なシーンの濃密な描写も、いっさい手抜きなし!少しぐらい手を抜いても良いのよダン・シモンズ!と言いたくなるぐらいの圧倒的な濃さ。生賴範義氏のアートワークがあっさりと感じられるほどですヽ( ´ー`)ノ
【以下、ネタバレ注意!】
本作のヒロインであり物語のドライバーでもあるアイネイアーは、下巻の途中でパクスの拷問を受け、イエス・キリストの如く磔刑にされて命を落としてしまいます。
その時点で、彼女を守ることが使命だったはずのエンディミオンはパクスに捉えられ幽閉されたまま。牢獄の中でアイネイアーとの思い出をうじうじ振り返りながら、死ぬに死ねない日々を悶々と送っています。この結末は前作「エンディミオン」の冒頭から既に読者には薄々明かされており、こんな情けない主人公のどこが「覚醒」なの?と頭を捻りつつ、もう少し残された紙幅を読み進めていくことになるわけですが、最後の最後、真のラストシーンで、「あぁ、そういうことだったのか・・・!」と膝を打ちました。
一応ハッピーエンドといって差し支えない終わり方ではあるのでしょう。が、鴨的には、正直なところご都合主義的な印象が拭えず(時間を自由に移動できるなら、もっとみんながハッピーになる展開だって理屈では可能なわけですし・・・)、☆5つには残念ながら行かない感じ。情けなさ過ぎる&彼女の男遍歴が気になってそれしか頭にないヒーローと、理由はあるものの上から目線過ぎるヒロインに感情移入できなかったのが一番の要因かとは思います。
が、面白くないわけでは全くないので、そこは誤解のなきよう!エンタテインメント職人ダン・シモンズの面目躍如、巻を置くあたわざる圧倒的なストーリーテリングとリーダビリティの高さは、本作でもハイレベルに展開。前述の通り、濃密な描写が続き過ぎてだれて来るぐらいヽ( ´ー`)ノ気力・体力ともに充実している時の読破をおススメします。
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今日一日を人生最後の日のような気持ちで過ごせたら、きっと毎日が最良の日になるだろう。アイネイアーのように生きたい、彼女のような勇気を持って死ぬまで全力で過ごしたい、そんなことをこの本を読んで感じた。
誰しもあのような最期を迎えるわけではないが、未来において必ず死ぬという点では同じだ。いずれ訪れるその日まで、どのように過ごすかは自分で選ぶことができる。そういうアイネイアーからのメッセージを多くの人が共有して世界が変わっていったのだろう。
幼年期の終わりでは個が消えて全てが共有された形として人類は進化するが、彼らの世界もいずれそうなるのかもしれない…続きがあるとすればだが。
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長かった…アイネイアが追い詰められてからの展開が染みる。ロールはヒーローにしては抜けてるなと思っていたら、最後の方トロいとか鈍いとか散々言われててなるほどと思った。
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『ハイペリオン』シリーズ四部作完結編。多くの脅威が迫る中、ついに明かされる謎。果たして人類の運命は……?
文庫本で全8冊になるシリーズの最終巻である。あらゆる要素がてんこ盛りな本巻については、多くは語るまい。作者が書きたいことをすべて詰め込んだかのような、総決算のラストだった。
パクス、テクノコアの動きを描きつつ、やはりエンディミオンとアイネイアーを主軸として物語は進んでいく。情報を小出しにするアイネイアーの老獪さがもどかしいが、そうせざるを得ない理由もやがて明らかに。知能や精神担当でカリスマになっていくアイネイアーに対し、肉体派、冒険担当のエンディミオン。しかし、「覚醒」とタイトルにあるのは伊達じゃない。あれ……ド◯ゴ◯◯ール?さらに、ここにきてハイペリオンの7人の巡礼たちとのつながりが明かされ、彼らの物語の謎も解明されていく。
結末について、これでいいのかとモヤモヤしてしまったが、巻末の解説にあるとおりに当該箇所を読み直してみると、おっしゃるとおり、確かに納得いくものがあった。なるほどそう考えると、この結末と、アイネイアーの言動のすべても、ストンと腑に落ちる。そして壮大なこの物語が自分の中で見事に完結するのだ。読み切るまで時間がかかったけれど、本当に出会えてよかったシリーズ。いずれ再読したい。