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直木賞作家 黒川博行の警察小説。これは、実録、ノンフィクションものではないんだよな?と確認しながら読むほど、リアルに描かれた、大阪府警某警察署の暴犯係刑事の話。
暴力や利権にからむ警察官たちは、やがてはその職務の対象である風俗や暴力の世界に染まっていき、同化していく。
奇しくもこの小説を読んでいる時に、大阪府警で8万件の犯罪件数隠蔽が報道されている。
これは大阪だけの話ではないのかもしれないが、大阪が抱える闇は底知れず深いような気がする。
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もっとハードボイルドかと思って読み始めましたがそんなことはなく、大阪弁のおかげかサクサク読めました。
軽い冗談の中にも居心地の悪いリアルが存在していて、「大阪府警ってこんなところなんだ…」と鵜呑みにしてしまいそう。展開が気になるストーリーと文章の良いバランスです。「警察小説」たけなわですが「大阪府警小説」ってジャンルができそうですね。
キャラ的にはひどい人たちばかりなのであまり感情移入できません。特に主人公 堀内のお金の使い方にはまったく同意出来ない…(小心者)。それでも最後までハラハラしながら一気に読める面白さでした。
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実にマル暴やその手の情報に詳しく良く取材してると感心した。
話のテンポよく一気に読了。
でも誰と誰が組んでどう絡んでいるのか登場人物が多くてよく分からなくなったが、この刑事二人がどうなるのか気になって、そんなことはお構いなく先に読み進めることができた。
面白い。
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大阪の具体的な地名が出てきたり、かなりディープな大阪弁が連発で、かなりの親近感をもって読めました。アマゾンのレビューで書いている人もいましたが、登場人物が結構多いので、主な登場人物の説明があればより楽しめたと思います。マル暴担当の刑事が主人公ですが、かなりのワルで他の刑事ものとはひと味違う感じで面白く読めました。でもワルはワルですが、自分のシノギを守るためにかなりマジメに仕事します。寝る時間や食べる時間も削って仕事している姿が描かれ、これは本当にワルなのか?、と考えさせるところがこの小説のポイントか?
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マル暴もの。
キャラは立ってるし、テンポがよくて面白い。
ラストは残念だが、続編があるみたいなので、探して読もう。
しばらくは、黒川縛りになりそう。
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暴力団担当刑事って全員こんなんなん?
まぁ情報取るには金かかるんでしゃあない部分もあるが・・・。
暴力団も最近の法律でシノギがなくなってきてるらしいし。
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先日読んだ繚乱の前作。
警察を辞める前のお話。
持ちつ持たれつの関係にありながらも、ちょっとしたことで裏切り裏切られ。
誰を信じていいのかわからないから、自分を信じる以外なく。
そんな中、信頼し合える仲間と出会えたのかな。
大変そうだが、充実して楽しそうな生き様です。
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なーんかとっても男っぽいものが読みたいな〜と思い、黒川博行さんの棚の前に立つ。
目についた1冊を借りてくる。
善だけの人、悪だけの人はおらず、誰しも両方の要素を持ち合わせているもの。そのバランスが人によって違うだけだよなぁ。
他人の弱みを握るとか、それを駆け引きに使うとったことはあたしにはできそうにないや。
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黒川博行の本は初めて読みました。
ものすごーく、描写が細かく、地名などもものすごくリアルで、、、そういう意味でも楽しめました。
関西在住ですが、「ええっ!大阪ってそんなに怖いの!」って思いながら読みました。
しょっちゅう、梅田とかウロウロしていますが、そういう人に、そんなにしょっちゅう出会ってるつもりないんですけど・・・
話がそれましたが、そういう世界のことをまったく知らない私でも、内容に引きこまれました。
誰を主体に書いているわけでもない文章なので、内容的にはどんどん入り込んでいっても、なんとなく冷静に傍観している感じで読み進めることができて、それも良かったのだと思います。
黒川さんの小説にハマりすぎると、自分の関西弁が、暴力団風になりそうです(笑)
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悪徳警官のコンビが、シノギの臭いを嗅ぎつけ、事件に刺さりこんでいきます。
あまりないタイプの警察小説です。
ヤクザ顔負けの裏社会での活躍や、やり取りが目まぐるしく展開します。
二人のコンビは解消しましたが、続編もあるようです。
読んでみようという気にさせます。
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大阪を舞台にヤクザより悪い刑事達が活躍する。ディテールがしっかりしていてスピード感もあり面白い作品だった。
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3月-1。3.5点。
大阪のマル暴担当の刑事コンビ。
数々の悪事、シノギをこなしていく。
ある学校法人の恐喝ネタから、悪徳マスコミが殺害され、
主人公にも魔の手が。
面白かった。次作も期待。
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大阪府警の刑事で頭のキレる堀内とメチャクチャケンカが強い刑事・伊達が、賭場を摘発したところから話は始まる。ヤクザに経営コンサルタント、パチンコ屋が絡んで複雑な利害関係を見せる。
謎解きとは言えないけど、話の行き先が見えず、二人が金欲しさに暴れまくる姿が面白い。
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大阪府警今里署のマル暴担当刑事・堀内は、淇道会が賭場を開くという情報を拇み、開帳日当日、相棒の伊達らとともに現場に突入し、27名を現行犯逮捕した。取調べから明らかになった金の流れをネタに、業界誌編集長・坂辺を使って捕まった客を強請り始める。だが直後に坂辺が車にはねられ死亡。堀内の周辺には見知らぬヤクザがうろつき始める…。黒川博行のハードボイルドが結実した、警察小説の最高傑作。
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やはり黒川博行、面白い。しかも私の好きなノワールもの。悪徳警官がやらかしてくれます。
大阪府警のマル暴担当の堀内と伊達のコンビは、高級クラブでは毎晩のように5000円ぽっきりで飲み食いをし、それぞれ自分のシノギを持っていて稼いでいる。
そんな彼らの元に、大きなネタが転がり込んでくる。そのネタとは、カラオケボックスでヤクザが賭場を開帳するというものだった。上にあげると手柄を横取りされてしまうマル暴組織。そこでコンビは独自に調査を始める。上手く一斉検挙まで持ち込んだ。
その賭場がらみから大きなシノギの匂いを嗅ぎ取った堀内は、自分のネタ元の編集長を使って捕まった客に強請りをかけさせるが、その後編集長は車にひかれ死亡。間もなく堀内もヤクザに殴られ、警察手帳を奪われる。やがて監察からも目を付けられ退職を迫られ、絶体絶命のピンチを切り抜けられるのか。
毎度思うことなのだが、この作家はかなりしっかりとした取材をしているのだろうということだ。なので、読んでいてしらじらしくもないし、全てがありえそうなことばかり。また、関西弁が効いてテンポが良い。確か、前に『後妻業』を読んでこんなこともあり得るのだろうなと思っていたところ、程なくして後妻業をしていた女が逮捕された事件があった。あの時はあまりのタイムリーさに驚いた。
さてさて、この『悪果』は『繚乱』に続くわけだが、マル暴を退職した堀内と、愛人の男に刺された伊達がどんな暴れっぷりを見せてくれるのか楽しみだ。