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すごく手が込んでいて何度か大きな転換はあるんだけれど、その切れがびみょー。
折原一の緻密さもなく歌野晶午のあざとさもなく、なんだかだらだらっと立ち位置が変わる様は、残念ながらひどく手際の悪い舞台の転換を見ているみたいだった。
主人公のヒロインへの思い入れも、中途半端な登場人物も、タネを明かされたあとでもなっとくいかず、なーんだか後味悪し。
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ひや〜不可思議な読了感。今までに読んだことのない幻想的なスタイル。とはいえ、文体に幻想めいたトリッキーさがあるわけでなく、どちらかといえばミステリ王道な文体で構造が幻想的つうか。…イントロダクションで凄惨な死をイメージさせたかと思えば、漂白剤臭い青春小説になったり、はたまた小説内小説、さらにはそれを批評するミステリクラブの対談などなど…タイトルじゃないが、目まぐるしく展開する物語(構造)に果てしない眩暈を感じる。読み進めていくと判るが、あえてつっこみドコロや誤謬や違和感を張り巡らせて、それが主体になっていく物語。「彼岸の奴隷」とはまったく違う感触。目が離せない作家になりそう。
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タイトルが大変気に入ったので読むことに。
しかし!ただの長編ミステリーかと思いきや
全然違う!
少なくとも、ストレートには読めなくて
急に作中に組み込まれる
失踪したハズの女性の文芸作品。
三人の視点で切り替わる話の展開。
もーわけわからーん!!!
まんまと罠にハマってしまったみたいです。
真実は如何に!?
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タイトル&帯買いしました。
「めくるめく混沌と驚愕の真相」
驚愕もの好きな私はつい買ってしまったですよ。
めくるめく混沌・・というか・・・
めくってもめくっても混沌・・
「意味がわからん!!」というのが私の驚愕の真相でした。
しかも解説ついてないし・・・
どなたも解説できなかった・・・とか?
誰か私にわかりやすく解説してほしい・・
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!とってもネタバレ!
う~ん結局手の込んだ夢オチですか・・・
特に終盤は読むのがしんどいし、最後まで読んでもなんだかすっきりしません。
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とても評価が難しい作品。ミステリーとしてのオチであるとかを考えるととんでもない作品であるが、須山の美南を一途に想う心情は感動的である。特に学生時代、柔道着を洗う須山に声をかける美南の神々しい姿、その偶像たる彼女が企画系AV女優に堕ちて偶然の再会を果たす場面は、ほろ苦い青春小説のよう。
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本棚で見つけたのですが、いつ・どこに惹かれたのか不明で、買った記憶もありません。
一人称で複数の人物が登場し、時制も入り組んでおり、しかもストーリーまでもが非常にトリッキーな作品で、この点に魅力を感じなかった私は久し振りに途中で断念しかけました。
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これは確かに難解でどこかスッキリしない読後感が
漂う、まさに眩暈のする作品でした。
特に後半の展開が読み辛くて・・・・・。
高尚なミステリなんでしょうが、自分には合わず。
残念。
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何年か前に読んでいたのに、再読し始めても全くストーリーを覚えていなかった。
この作者好きなのにおかしーなーと思ったものの、確かにこりゃストーリーを理解できていなかったから覚えてないのも無理ないわ。
面白いんですけどね。
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いったいこれはどんな物語なんだろう。
読み終わった今でもよくわからない。
不思議な世界を旅してきたような、ある種異様な思いだけが残る。
ひとつの解決を見たと思えば次の章で否定される。
それでは新しい解決が正解かと思えば、すぐにまた否定される。
物語の構成は複雑で、最期まで読者は気を抜くことが出来ない。
この物語を理解しきれる読者がどれほどいるだろう。
少なくとも私には無理だった。
幻想世界と現実・・・入り組み混沌とした中で、何が現実で何が幻想なのか。
真実はどこにあったのか。
この物語、映像化はできないだろうな。
同じ人物でも登場する場面によって全然キャラクターが違う。
祭壇が見える・・・という場面は、読んでいて本当に怖かった。
その時点ではそれが真実に思えたので。
人の心はけっして単純ではない。
最期まで姿を現さなかった美南は、結局どうなったのだろう。
事件は本当に起きていたのか?
あらゆる登場人物は、みな現実の世界ではどうだったのか?
怖いくらいの薄気味悪さが残った。
まるで物語自体が平衡感覚を失ったまま彷徨っているような、そんな物語だった。
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平成の奇書。第一部までは先の展開を予想できるくらいには解りやすいのだがそれ以降は最後の1ページまでまさしく眩暈のするような展開と構造。『ドグラ・マグラ』のような夢現の混乱、『虚無への供物』のような現実とフィクションのメタ的接続、『匣の中の失楽』のような構造的幻惑、『夏と冬の奏鳴曲』のような唐突な収束。作中にも出て来るが『ブラッド・ミュージック』を思わせる「侵食」は優美さと同時に頭痛をもたらす。周到で意図的なサンプリングが逆に個性になっており、終始計算された歪みと狂気の演出になっている。衝撃の快作ミステリ。
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『匣の中の失落』のような酩酊感、まさかの某有名作のアレが飛び出したり、後半パートでは脳がぐちゃぐちゃになりながらも、美しいロジックを見せられたような錯覚が… 答えがあるのだとしたら、辿りついている自信はないのだが 。なんだ奇書か。AV業界出てくるし万人に薦めにくいぞこれ笑
作中作の強烈な批評には頭を抱えてしまうし、メタミステリ的な構造にもハテナだし、エピローグの頃には気持ち悪くなっています。ただなんだこの解放感と清々しさは…
傑作といっていいと思います。
私が勝手に決めつけていた奇書に求める定義が、大きく覆された作品。
「偶然」や「読者に委ねる」とはまた違う角度から鬼畜に切り込んでくる作者にやられた。
オススメマラソンその⑪
らきさんから紹介してもらいました。
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希書って言うから期待していたんですけれどもねぇ…まあ、確かに希書と言えなくもないですが…物語が破綻しているとしか思えないんですねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
書いている間に色々と収拾がつかなくなったんじゃないですかね…前半はうだつの上がらない若者の青春ミステリ、みたいな感じで好きだったんですけれども、後半に行くに従って意味不明な展開に…ラストもよく分からん、奇想?的な終わり方したしまあ、駄作(!)ですわね…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
でも、著者の今の世の中に対する感情というか、感覚と言うか…今の世の中をどう感じているか、といった主張が垣間見えたのは良かったですね…。
そうですよねぇ…今の世の中をリアルに、現実味のあるものとして感じられている幸せな連中は果たして何人いるのか…そう思いますよねぇ!
まあ、この本が出たのは2001年くらいなので結構な昔なんですけれどもね…そうした世の中に対する非・現実感みたいなものは現代にも共通しているものと思いましたね…さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー