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あらすじで想像した話とはずいぶん違う作品だった。
小学校の中での少女の物語かと思いきやいきなり大学生にとんで面食らったけれど、そこからがよかった。
主人公の性格と痛みが少し理解できて、読んでてうっとくるところがあったけれど、全体的にはやさしい雰囲気で描かれていてわりと好き。
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読みはじめから女児特有の嫌な展開に、言葉にし難い苦い思いをしたのですが、そこから私が想像していたのとは全然違ったお話でした。
主人公の気持ちは良く分かります。
目立つ子から嫌われないよう、人畜無害を装いながら、なるべく目立たないように過ごしたものです。
今思えば、どの子もただの女の子でしかなかったのにあの気持ちは何だったのだろうと思います。
瀬里奈ちゃんの潔い生き方は憧れでもあります。
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ひとめを気にしすぎる主人公と、自分の世界に浸りきる主人公。いずれもよく分かり、自分との共通部分が多いと感じるが、いささか描写が図式的というか教科書的か。
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「おすすめ文庫王国2012」のエンターテイメント部門一位ということで、早速読みました。
タイトルの「マウス」とは、臆病な女の子という意味。小学校五年の主人公・律が、クラス替えと同時に自分のポジションを守ろうとするところにリアルな怖さを感じた。
同じ歳の娘を持つ親とすれば、心配の種が増えるとともに、小学生をやっていく大変さも知る。
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このお話は主人公達が小5の時代で始まるのですが、もう最初の
クラス替えのシーンから律の思考に共感しました。
私もどちらかと言えば、律のような子供だったので。
女子の派手なグループ・地味なグループの階層。
クラス内ヒエラルキーをよく理解していて、空気を読みまくり、
必死にクラスから浮かないようにしているのが主人公の律です。
同じクラスで、周囲から嫌われ、すぐに泣き出しては教室を飛び出して行くような浮いた子が瀬里奈。
小学校時代の律の話は、ものすごくリアルでした。
教室内特有の閉塞感、女子世界のヒエラルキーには、読んでて
息苦しくなるほど・・・
私が律と同じクラスだったら、律と同じグループに入るような女子だったので共感しまくり。
人の目を気にしすぎる律と、周りからどう見られるかを全く気にしていない瀬里奈。
まぁざっと言ってしまえば2人の友情物語なんですが、途中で初めて瀬里奈がマリー(くるみ割り人形の)になりきってしまう所では「この本はホラーなのか、ファンタジーなのか」と思ったのですがそういう訳ではなかったです。
人は日常生活を送る中で、何かしら仮面をかぶって生きている訳ですがこの極端な2人が交わる事で、2人がどう変わっていくのか?
何も起こらないけど風変わりな、中々面白い作品でした。
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友人がいなくて協調性のない瀬里奈がマリーになった時、そしてマリーから瀬里奈に返った時。
その設定自体はまぁ面白かったけど、内気な私=律が悪意で『くるみ割り人形』を読み聞かせたことに瀬里奈が触れないところに違和感を覚え、納得できないまま読み終わってしまった。
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まだこの方の作品は読んだことがなかったので、とりあえずこちらを手にしてみました。大人しく目立たないことを自負している主人公の、女子同士のヒエラルキーの最下層にいる話が延々続くのかと思いましたが、強烈なキャラクターの持ち主が現れ、いつのまにか不思議な関係の友情話(?)になっていきます。
クラスの最下層にいた子を人気者に変えたことを自慢するどころか、恐いと感じ、その子を利用して自分も階級をあげようとするわけでもなく、そんな主人公で良かったとなぜか思ってしまいました。
妬んだり依存したり甘えたり、そういう友だち関係に辟易している人は読んでみるといいかと思います。
視点が面白かったです。違う作品も読んでみます。
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中学生ぐらいの女の子でこんな風に考える子ってどれくらいいるんだろう?文章は上手いと思うんだけど、ちょっと微妙だったかなー。
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読めば読むほど、完全に忘れてた小学生時代の思い出がぐんぐん湧き出てきた。自分がクラスの中でどんな存在だったか、どんな位置にいようとしてたのか。忘れてた微妙ないじわるさとか、高学年になったときの男子と女子の微妙な感じとか。
自意識満載のあの時期を通り抜けて、今の自分があるんだよなぁ。
とにかく、色んな感情を思い出させてくれる素敵な小説でした。
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読み始めの印象と、読み終えたときの印象が、いい意味で違ってよかった。
きっとわたしも律寄りだと思う。
だからだろうか。律に共感。
そして瀬里奈みたいな存在がいたら、
おそらく自分を解き放ってくれただろうに。
解き放つという意味では、瀬里奈の役割は、今のわたしにとっては主人なのかもしれないが。
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描写に大きい違和感が一点と、日本語の間違いが気になる点が評価を下げた残念な本。
そこが気にならないなら、☆3(普通に面白い)です。
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初めて読んだ作家。最初は、よくある小学校の女子の順位付けの話だなぁ、書き方ちょっと気になるなぁなどと思いながら読んでいたら…はまった。
おとなしい主人公・律のクラスで仲間はずれにされている、妙に手足の長い、一言も口をきかない瀬里奈。内にとじこもる彼女に、色のついた世界を見せてあげたいとある日、律は「くるみわり人形」を読んで聴かせる。すると、瀬里奈は女主人マリーになりきってふるまうようになり……。
瀬里奈がマリーになりきるあたりの描写は、こわっ! 何、ミステリー?ホラーだったのかな? と思い、どうなっちゃんだろうと思いながら読んだら、最後は青春小説だった。型にはまらない書きっぷりがよかったです。
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マウス属性の女の子。
目立たず、臆病で、クラス替えが苦手で社交的じゃない「グループ」の子が主人公。
でもちょっと変わった変な子と関わることになって、心の中では自分より下に見てたその子の真っ直ぐな生き方に、
少しずつ、自分で狭めていただけの立ち位置を変えていく。
マウスは臆病なだけじゃなくて、ちょっと魅力的な女の子なのです。
ほんとはみんな、マリーなのかも。
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女の子の成長の話。
服飾関連の単語とかファミレスの業務内容とかくるみ割り人形の話とか躓くとこ多かったけど一気に読めた。
塚本さんの性格が最後までいまいちつかめなかったのが残念。
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ノスタルジックな時間を過ごさせてくれる一冊。
「目立たないように」「あぶれないように」と、周りの空気を読んで、その中に自分自身を溶け込ませる事に一生懸命な律。
マリーという仮面を被ることで(ペルソナ)周囲に馴染んでいく瀬里奈。
世の中には様々な「≒」(ニアリーイコール)が存在していることに気付かずに、それを受け入れることが難しかった記憶を掘り起こしてくれる一冊。