紙の本
肩の力を抜いて、楽しく読めます
2013/05/04 23:02
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ミント - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編終了後のアンコールシリーズと銘打って始まった外伝。
本編最後ではページ数の制限のせいか、盛り込みすぎになってしまったようで、消化不良気味の終わり方になってしまったのが残念でしたが、外伝になってからは肩の力が抜けたのか面白さが復活しているようです。
長年のファンゆえの辛口のコメントだったレビュアーさんたちの評価も今回は上向きになるのではないかと思っています。
二本立てですが、「ビオラを買いに」は圭の視点で、悠季の四重奏に参加することになって悪戦苦闘する話でした。天才の鼻っ柱がくじかれることになって、ちょっと気の毒。でもそのおかげで指揮者として復活する決意をすることになったわけで、悠季は意図せずに彼の背中を押すことになったようです。
もう一本の「通奏低音」は悠季視点で、フランスでの本格的なコンサート活動の様子が描かれています。ピアニストの吉柳さんとマネージャーの井上(旧姓)さんの三人の道中がとても楽しかったです。
やはり富士見は音楽シーンがあるのが楽しいですね。
最後の悠季の告白シーンは、本文始めの圭の不安と対比して、見事に決着をみていました。けれど、今度は世界中が圭のライバルって・・・笑えますね(笑)
ラブラブぶりはこれからも続くのでしょう。ぜひまた続きが読みたいと思いました。
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圭も悠季もアクティブな生活を送ってるなぁと(笑)圭が語るオペラのうんちくさっぱりわからなかった(苦笑)日本にも(私にも(笑))全く馴染みのないオペラをこれからどうにかしようとする展開になるのかな??悠季たちのカルテットどうなったんだろう~。次に続くということ?(笑)
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圭視点のエロシーンは、悠季のそれより描写が細かくなるので楽しい。数少ない攻め視点の小説。
悠季の、ぼくはゲイだというくだりは、そこまで過去を改ざんさせてしまった圭の罪の重さを感じる。
別に性質としてホモだろうがヘテロだろうが、ぼくは圭以外を愛すことはないで良かったんじゃないのかと。
なんにせよ富士見は、大好きなシリーズなので、番外期待してます。
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アンコールシリーズになるらしい。第2弾(笑)
サムソンとのゴタゴタも終わり、予定のない日々を送る圭。悠季はロン・ティボーのツアーの為と講師で忙しい中、悠季が参加するカルテットの練習に付き合うという形でビオラを演奏することに…。そのためにビオラを買いにクレモナへ。
本編完結したあとで、本編では書ききれなかったエピソードや伏線などの回収目的みたいな感じだけれど、圭と悠季の話がまた読めて嬉しい。
オペラや曲についてのうんちく、調べた分を書きたいんだろうなという作者の気持ちは分かるけど、もっと二人の感情面をいっぱい書いてほしいなぁ。
エチ描写も1回だけだし、ちょっと不足気味。せっかくソフトSMの道具もあるし、どんなソフトSMだったのかとか、シャントレーくん達とのカルテットの前日の緩いエチとか、読みたかった!
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『ビオラを買いに』と『通奏低音』の二編収録。
『ビオラを買いに』は面白く読めた。
『通奏低音』はちまちまとスローペースで読んでいたら
(ホント数ページとかな感じで読んでいたら)
へっここで終わり?!という終わり方でビックリ。
振り返って、悠季の「実は…」という話が書きたかったのだろうけれど
いやいや、それにしても、ダラダラ…。
音楽ネタで終始された方がよかったかもしれない。
『ビオラを買いに』だけなら☆の数ももう一つ増やしたところだが
『通奏低音』の盛り上がりの無さに☆を減らしてしまいました。
ところで外伝は今後も出るようですね。
なんか作者の都合で終わらせた感が拭えなくなってきました。
終わらせることに意味があったとしたら
自由に書きたかったってこと?=作家自身が二次創作的なノリがしたかったってこと?
あとがきを読んで少々がっかりしてます。
そんなことならあんなに長く書かなくてもよかったのにね。