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思想としての全共闘世代 みんなのレビュー

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みんなのレビュー14件

みんなの評価3.5

評価内訳

11 件中 1 件~ 11 件を表示

紙の本

もし本当なら、団塊の世代に期待したい。

2006/09/18 15:10

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る

最近、団塊の世代が自分史を書く。総括の好きな世代なので、たぶんこれから数年、玉石混淆の作品が出るだろう。それを悪いことだとは言わないが、自己弁護や居直りの書はやめてほしい。この本は同世代に対して少し気を使い過ぎているとは思う(著者は同世代が大学紛争終息後はずっと『目の前の「現実」に対処することで精一杯だったのかもしれない。』(p.196)と免罪符を与えている。)が、彼自身の自己弁護に徹してはいないので読みやすく、当時の模様がよく分かる。

 この本を読んで、学生運動が安田講堂攻防戦から、なぜ赤軍派のような闘いへと向かっていってしまったのかなんとなく分かったような気がした。著者が言うように学生運動、特に全共闘の闘いは安田講堂が頂点だったのだろう。内ゲバやテロに走って行く団塊の世代や三島なき後の右翼を見ながら、高校時代に私は右とか左とかイデオロギー闘争で社会がよくなるのだろうかと疑問を持ちはじめていた。

 「同世代の一番優秀な奴は滅んだか、半ば廃人になった」(p.143)と著者が言っているが、ポスト団塊の世代の私も上の世代から優秀な人たちが消えてしまっていることを感じていた。それを見てきた我々の世代は、体制内に入り込み、内側から改革するしかないのではないかという雰囲気だったと思う。庄子薫の『さよなら快傑黒頭巾』の主人公の気分と言えば分かってもらえるだろうか。だから、「さまざまなエコロジー運動や市民運動は全共闘運動の思想性をいわば継承していった」(p.140)のが本当であるならば、現実に追われることのなくなる退職後の団塊の世代が、日本のためになにかを始めてくれることに期待したい。

 著者のポスト団塊の世代に対する認識は少しずれていると思う。たとえば、浅田彰をポスト団塊の世代の代表的な人物として扱っているが、彼は京都大学という日本で最後まで全共闘的気分が残った大学に所属している人で、同時代の同年代の代表とは言えないと思う。全共闘的名簿のない闘いでさえ、山本義隆・秋田明大が捕まったのちは、この指止まれ的、個人意見尊重の世界を構築するのは難しさを増した。浅田のように「遊び」と「拡散」に未来を託すものもいたし、「笑い」と「無化」にブレイクスルーを求めるものもいたと思う。

 また、団塊の世代ジュニアに関していうと、団塊の世代はその論理ゆえに教育を失敗したのだと思う。「造反有理」の原理に立てば、たとえ闘争が成功して政権を握ったとしても、自らが権威・権力の座に就いたとたんに追われる身となる。闘争は失敗したが、家族を持ち、年をとるに従い、家庭内において権威・権力となっても自らそれを否定せざるをえないので、友達親子とならざるをえず、なんら規範を与えなかったからではないか。

 運動のきっかけとなった東大の医局内の事件は権威・権力の不条理な行使であり、正すべきものだったが、権威・権力であるというだけの理由で否定する運動の結末は収拾のつかないものである。不易と流行の腑分けはどの時代でも難しいものだ。今の私は「不平を言うことのできない学生のごときは取るに足りない。ただし、破壊主義の学生に至っては更に取るに足りない。」(新島襄)と考えるが、全共闘世代には、(同国人を狙った三菱重工ビル爆破よりも理がある?)9.11にシンパシーを持つ人がいるはずだ。それが聞こえてこないのはなぜなのだろう?もう退職なのだから組織に縛られている必要はないだろう。

※「六月十五日に医学部生・青医運が安田行動を占拠し、…」(p.70)の『安田行動』は『安田講堂』の誤り。

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2006/09/29 22:48

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2006/09/25 00:19

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2020/09/05 04:37

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