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「普通の蹴りで岩盤を砕く力を持つ女子高生が、ふとした拍子に異世界へ召喚され、元の世界に戻るため奮闘する」というお話。
……ネットで有名なとあるラノベ読みさんがなかなか良い評価を与えていたので試しに読んでみたのですが「可もなく不可もなく」「山も谷もなく、全体を通してなだらかで予想通りの展開」なので面白くありませんでした。
俗に言う「ボーダーライン作品」というやつで、決して「悪い作品」ではないと思います。
「やや地の文が固い(文章ではなく、文書みたいな)」
「変な句読点の打ち方をしているところがある」
ため、部分的に読みづらい印象を受けましたが、さしたる欠点などもなくスッと最後まで読めました。
けど、如何せん「障害」が低いし、ヒロインの女の子も前向きすぎて苦悩や葛藤が浅い。
それは相棒役の魔術師(イケメン)くんも同じで、少し話をした程度で解決できてしまう程度の悩みというのは拍子抜け。
何よりよろしくないのは「戻りたい」と言いつつ、結局最後に現代へ戻る段階になって「残ってもいいかな?」という気持ちのせいで異世界に残ることにした……というのはあまりにも「大方の予想通りの展開」でつまらない。
小学生でも予想できる「オチ」というのはあまりにも芸がなさ過ぎる。工夫と意外性が皆無と言われても仕方がないでしょう。
そんなわけで、評価は低め。読後に気がついたのですが、この作者さん。以前別の作品を読んだときにも似たような印象を抱いたので、もっとメチャクチャで混沌とした作品が読みたいなぁと思いました。
あまりにお行儀が良い、小利口な作品ばかり書く人みたいなので。