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[ 内容 ]
日本のホワイトカラーの労働生産性は、本当に低いのか?
メディアなどでよく報じられる労働生産性の国際比較によれば、OECD(経済協力開発機構)加盟三〇カ国中一九位、主要先進七カ国(G7)のなかでは最下位となる。
しかしこれは、ブルーカラーも含めた労働者全体の労働生産性であって、ホワイトカラーの生産性だけを抜き出したデータは存在しない。
本書では、入手可能なすべてのデータをもとに、あらゆる角度から日本のホワイトカラーの実力を論じる。
[ 目次 ]
プロローグ 法案提出見送りとなった「ホワイトカラー・エグゼンプション」(全就業者の過半を占めるに至ったホワイトカラー 労働改革によって正社員ホワイトカラーは締め付けられるのか? ほか)
第1章 本当に日本の生産性は低いのか(日本の労働生産性はG7ではビリ? 日本の労働生産性は実はそれほど低くない ほか)
第2章 残業はなぜ増える(ホワイトカラーの労働生産性は一部の優秀な社員によって支えられている 統計上、労働時間は短くなっているが… ほか)
第3章 ホワイトカラーの給料はどうやって決まるのか(給与は限界生産性の水準に決まる お金は欲しいが働くのは嫌う労働者 ほか)
第4章 日本のホワイトカラーはどこへいくのか(要素価格均等化定理とは グローバリゼーションの光と影 ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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日本のホワイトカラーについて、さまざまなデータをもとに、いろいろ主張しているのだが、どうも説得力が薄いような気がする。
著者はエコノミストだけに、詳細なデータを引用するのだが、どうも資料の「かって読み」のようにも思える。
要は、本書の内容は素人には「わかりにくい」のだろう。わかりやすいエピソードを引いて、その解説に専門的なデータを持ち出す手法は、どうも胡散臭くかんじると思うのは私だけだろうか。
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「日本のホワイトカラーにとっては、平均的な労働生産性の改善よりも、個々の労働生産性のバラツキの改善が必要である」
だそうだ。
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統計を駆使して日本におけるホワイトカラーの実態を解説。ちょっと難しい本だったかな。論文みたいな内容。
数字の取り方によっては決して日本のホワイトカラーは高いお金をもらってるわけじゃないとのこと。2007年の比較的景気のいいころの本なので、2011年の今は状況はもっと変わっているかな。
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久々に経済の本、そして今テレビ出演もされている門倉さんの本ということで気になって読んでみた。
ホワイトカラー・エグゼンプションの導入の是非や、終身雇用や年功序列の制度が破綻しかけていく今後において、ホワイトカラーのあり方について述べられている。後者は、企業に頼らずに自己啓発し、エンプロイアビリティを高めていくことがその人本人、そして世の中においても重要である。
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ホワイトカラーのあり方とは?
→労働市場が進んでいる現在ではエンプロイアビリティつまりどの企業でも通用する普遍的な能力を高めていく必要がある
それには、自分の能力を客観的に把握し目標とする能力とのギャップを自己啓発投資によって埋めていく
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ホワイトカラーはその労働生産性を定量的に図るのが難しいよという前提の上で書かれたもの。
そのため、ホワイトカラーと考えられる職種でも、例えば業務請負で仕事の単位が明確になっているような業態は、本書の「ホワイトカラー」には外れる。
あくまで、バックオフィス業務や、企画設計などの、最終成果物がよくわからない、そして複数の工程にまたがっているため、費用計上するときの科目が直接費に計上されないような、そんな業務に従事している人達のことである。
アメリカに比べ、日本はホワイトカラーの労働生産性が低いとされている。ただし、アメリカでは闇労働が非常に多く、カリフォルニアでは10%が不法移民による労働とされる。当然統計上はその数字が計上されないため、労働生産性の見かけは増大する。
最も、その種のノイズを除去しても、日本の労働生産性は高くないが。
ホワイトカラーの賃金決定は難しいものであるが、総務業務を始めとするバックオフィス業務は、派遣などの外注が占めるようになった。
これからもどんどん派遣や外部委託が進んでいくであろう。
そのうち、企画設計などもどんどん外部委託が進むのではなかろうか。
ああ、そういや設計は相当数派遣で賄ってるか、、もう
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つまらーん。
キャッチーなタイトルに惹かれて買ってみたものの、
内容はお寒い経済論&労働論、しかも薄っぺらい。
論点もあっちゃこっちゃ行っては戻り、
結局この本は何がいいたいのか非常にファジー。
最後まで読めたので☆2つですが、駄作認定。
Go to Bookoff!!
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ホワイトカラーについて知りたくて読書。
エンプロイアビリティという言葉を初めて知る。
僕は2000年社会人デビューなので景気のいい日本を知らない。学生時代の同級生でも卒業後、1度も転職していないのは公務員やマスコミ、民間企業の教師とほんの一部の業種の人に限られている。
本書でホワイトカラーが50パーセントを超えたとあるが、そそもそもホワイトカラーの概念がよく理解できていない。
労働人口が減少する日本で、今後、景気回復、持続的な経済成長をするためには、マクロ的に労働人口を増やしつつ、大量に抜けた団塊世代の分の給料を若い世代に振り分ける必要があり、派遣や契約社員の割合も減らしていった方がいい。今の韓国のような状況になる前に。
昭和10年代くらいの東京は世界の都市の中でも転職率が高い都市だったそうだ。終身雇用的な制度は、労働者に安心感を与え、将来への展望と希望を抱かせる意味では重要な制度でもある。同時に、エンプロイアビリティの高めることを積極的に支援し、転職を促すような会社がもっとあってもいいと思う。どのような働き方がいいかは労働者が選択すればいいし。
成功の定義が個々で異なるように、幸せの定義も異なる。これからの日本は、戦後生まれの職縁社会から会社に属さなくてもフリーランスでも働ける社会へ変わっていくのだろうか。そうするとホワイトカラーという言葉は完全に死語になると思った。
読書時間:約1時間
本書はバンコクのエリートサンブックスで購入しています。
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ホワイトカラーエグゼンプション導入論者は、ホワイトカラーを時間で縛ることなく、成果で評価することによってただ働きの問題が解決できると考えている。
頭脳労働を行うホワイトカラーはスポーツ選手と同じで一線で活躍できる時間はそれほど長くはない。
現在の日本のように労働市場が完全に流動化していないときに、企業の内部でホワイトカラーの成果をどう絶対評価するかが問題。
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2007年刊行。
労働生産性等、ホワイトカラーの労働問題の現状分析と将来像を提起するもの。
① 各種データの不備をつき、ホワイトカラーの低労働生産性は根拠がない、
② 日本の労働実態(慣行として許容されないと思うが)から、ホワイトカラーエグゼンプション(労基法の適用除外の容認)はサービス残業など労働条件悪化を招来すること
等は、現状に即した説明として納得できる。
ただ、本書提起の改善策は特異なものではない。これは、うまい改善策を見つけられていない現状を読み解くことができよう。
が、時間外労働の割増率アップの提言は新奇。
① 自己の価値増大のための自己啓発の必要性、
② 最低賃金の増額など。
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貧富の二極化が拡大。
過労死が国際語に。
戦後復興期から追いつき追い越せの経済復興から、グローバリゼーションの今。
世界から見た日本のホワイトカラーによる労働生産性を見る一冊。
一時、派遣村やネット難民なんてのが、社会的に問題になったね。
何だか、蟹工船の現代版のようだな。
ホンマでっかTVでお馴染みの門倉氏だけに、ちょいちょいアンダーグラウンド経済に触れてるが、随分と主観が入ってるね。
経済学程、あてにならないものはないなと思わせてくれる一冊。
これが出版されたのがリーマンショック直前であったわけだしね。
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そもそものホワイトカラーの定義が不明瞭なためもあるかと思うが、話の軸がわからなかった。ホワイトカラーの生産性を語るには、色々な要素を加味する必要があり、一言にホワイトカラーは給料ドロボーと言ってはいけない、ということだろうか。。。
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ホワイトカラーの生産性はそれほど低くない(=全体としては給料ドロボーではない)が、生産性のバラツキはある(=給料ドロボーはいる)ので、バラツキの解消が必要という主張。
一方で、ホワイトカラーエグゼンプションの導入は早計と見る。まだ成果の評価基準が確立されておらず、労働市場の流動性も低いからだ。
この本は2007年発行で、その後、ホワイトカラーエグゼンプションは限定的に導入されたが、日本の現状は変わっていないと思う。