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【これは西尾維新における『少女不十分』以上のファンブックである。
野崎まどの過去作品を読んでない人にはお勧めしない。】
というわけで、野崎まどの作品は各個単巻という感じで出てますが、
刊行順にシリーズ物として扱うべきですね。
今回はほんと総集編って感じで、他作品のネタバレ大放出。
これ1冊を読んだがために、過去作品が楽しめなくなる。
『小説家の作り方』が一番ネタバレ無かったかなぐらいでしょうか。
いやはや、ひどい作り方ですw
野崎まど史上最大物量(ページ数)の『2』ですが、
もう次の作品作る気ないんじゃないかってくらいの詰め込み具合。
相変わらず絶対映像化できない(しても楽しめない)作品を、
無責任に映像視点で描く捻くれっぷりはさすがです。
創作についての価値観というか持論に触れていますが、
受け取る側の価値観を刺激するという考え方は、
僕が仕事上の創作で根幹に置いてることとまさに同一で、
この辺の共感なんかが、野崎まどに惹かれる要因なのかなと思いました。
できれば次回作も読みたいですね。
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【読了】野崎まど「2」 9月11冊目
野崎まど6冊目の本である。全てメディアワークス文庫から刊行されている。そして「2」はもっとも長編な作品である。550ページを超えるボリューム。最初、書店に買いに行った時に、その厚みを見て、3分の2ホライゾン・・・と表現してしまったくらいである。
野崎作品はいつも独特の着眼点と、世界の捉え方、思わずうなってしまうような概念を提示してきた。今作においてもそれは失われてはいない。むしろ原点回帰であり、集大成でもある。
そして野崎ファンは読み進めていくと気づくのである。この「2」という作品の壮大なる仕掛けに。そして歓喜するのである。その周到なる企みに。このような形式の作品は、ある種の賭けでもある。その仕掛けに気づけば、熱心なファンならば先が読めてしまうのかもしれない。しかしその予測すら、また違う仕掛けで巧妙に煙に撒いてしまうのである。
仮に「2」を初めて読む人だったとしても、その細やかな構成、配置、転換など、野崎作品の魅力を十二分に堪能することができるだろう。なにしろ集大成ともいえる作品なので、全てのエッセンスが凝縮されている。この本を「単独」で読んでも面白さは享受できることは疑うべくもない。
しかし、どうだろう! ネタバレを回避して書こうとすると、語りたいことの数パーセントも書けやしない。いっそのこと書いてしまえばいいのか・・・・。なんとも悩ましい作品である。
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素敵にねじくれた構造をもった小説でした。
冒頭では演劇小説なのかと思いましたが、「愛してる」以降はどんどんねじれて行き、なんか不思議に引き込まれるお話でした。かなりのページ数がある小説ですが、それはあまり気にならず、中盤以降は一気に読めてしまいました。
野崎まどのメディアワークス文庫の他作品のキャラが登場しますので、そちらを先に読むとより楽しめるかも。
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衝撃の事実を突き付けられたと思ったらその後に驚愕の真相を投げ付けられた。
これは天才映画監督“最原最早”の物語。到達点へと至る物語。そしてまだ先に進むことをやめない。
なるほど、確かにこれは今までの集大成なのだろう。でもこれでは終わらない、終われない。
ここまでやるのか、そこまでするのか、やるだろう、するだろう、“彼女”ならば。究極を追究し、究極に手が届く“彼女”ならば。全ては“彼女”を中心に廻っているかような、いや、全ては“彼女”によって廻されているのか。
恐ろしい。
面白かった。
これだから野﨑まどはやめられない。
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なんというか、いろいろとやり過ぎかなー。
ラストの超展開は野崎まど作品ではお馴染みだけど、今回はやり過ぎ。
アムリタくらいがちょうどいいです。
ただ、相変わらずセリフ回しは素晴らしい。
ニヤニヤしながら読んでましたw
そうしたことも含めて、野崎まどが書きたいように書いた作品なんでしょうね。
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有名劇団に入団を果たした主人公だが、その劇団はある女性の登場により解散してしまう。そしてその女性に誘われ主人公は映画を撮ることになる、という話。
これまでの野崎作品のオールスターが登場、という感じです(笑)ただゲスト的に登場させているわけではなくきちんとメインのストーリやトリックにも絡めて登場させているので、他の野崎作品を読んでおかないと完璧に楽しむのは難しいかなあ、と感じました。
理系的な話が出てきたり、またキャラのやり取りや言い回しも相変わらず。文化の進化話は結構おもしろかったです。ただページ数が多かった割には、後半はそのキャラのやり取りが減ってしまった感じがして少し物足りなく感じてしまいました。
主人公が映画について悩みそして本気で取り組む様子は、青春小説的な爽やかさもあっていいです。創作とは、という大きなテーマについて語り合う登場人物たちの会話もまた興味深かったです。
そしてラストはやはりこの人らしい展開でした。読めるどんでん返しもあったのですが、あれとつなげるか、と思わされるどんでん返しもあってビックリでした。
ただ結末があまりにもぶっ飛びすぎていてなんだかストーリーとしての実感がわかなかったかなあ……
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これまでの野崎まどの集大成、といえるような作品。
この作品から野崎まどに入ることはおすすめできないけど、野崎まどが好きな人なら楽しめることうけあい。
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賛否両論ある作品だと思うけれど、自分は楽しめて読めた。
特に野崎ファンにはたまらない作品だと思う。今まで登場した人物たちがほとんど大集合で、逆にこの本から読む人はあまりに突飛すぎて楽しめないんだろうなと思った。
最後の展開はさすがにやりすぎだと思ったけど、それを補うぐらい満足できたので星5を付けた
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相変わらずこの著者は最後に期待の彼方を演出する。数多が最中の父つまり二見なことはまだ期待の範囲にあった。しかし誰も「3」を期待、あるいは予想し得た者はいないだろう。
これまでの作品の主要キャラクターを登場させ、野崎まどはなにを描いたのか。原点の「映画」に立ち返り、なにを表現したのか。愛か。進化か。創作か。
なんにせよ、この作品が野崎まどの一つの到達点、いや、区切りというべきか、であることには間違いがないだろう。一人の天才の、その集大成。それが本作だ。
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頭の中で、クラッパーボードの音が鳴る。
入団試験を乗り越えて超有名劇団『パンドラ』の一員となった数多一人だったが、その矢先にある人物の出現により『パンドラ』は解散してしまう。
劇団解散の原因となった彼女は数多に言う。「映画に出ませんか?」と。
数多と彼女たった二人で映画創るための日々がスタートする。
果たして彼女の思惑とは?彼女が撮ろうとする映画とは・・・
( 以上紹介文)
青春小説だと思って読むと大変なことになります。
なぜなら作者が野崎まどだから・・・
最低でも「映 アムリタ」「パーフェクトフレンド」を読んでいないと分かり難い所もあるので野崎作品を未読の方には向かないかなと思われます。
これまでの作品は『2』のための布石だったのか?
野崎版アベンジャーズというか、野崎まどの第1期が完了とい感じです。
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野崎まど作品を全て読んでから挑んで下さい。
オールスターです。
それぞれ別の話が全部つながります。
こゆのは、、、連作長編っていうのか?
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野崎まどの集大成的作品。過去作の主要キャラが総登場するだけでなく、それが重要な伏線として機能する豪華さは、まるで、これまでの作品がすべて『2』のための布石でしかなかったかのよう。また『アムリタ』から読み返したくなるよね。
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2012 9/20読了。WonderGooで購入。
"あの"最原最早さんの再登場作。
それだけでも期待感が高まるのに、さらに野崎まどのメディアワークス文庫過去作品の集大成にもなっていて、そのこと自体が本作のテーマともなっている、「創作とは何か」の答えを探す本。
冒頭、伝説級の超劇団「パンドラ」に入団し、現役団員の稽古で実力差を見せつけられ、多くの新入りがやめる中でも必死でくっついていった主人公たち・・・含めた劇団員全員が、最原さんの演技を見て自信を失って主人公以外、全員やめていくシーン。
あの心の折れる描写/主人公が最後までくいついていく描写以降は、ジェットコースターかってくらいに一気に読んでしまった。
最早さんだけでなく、過去の野崎作品登場人物たちが総出演していく。
まるですべてがこの「2」のために書かれていたかのように。
幾度ものどんでん返しの末にたどりついたラストは、この「2」もまた次の作品へのステップと位置づけられたかのようでもある。
野崎まどは相手に気を抜いてはいけない、というのを『アムリタ』以来に痛感した。
なんなんだこの人。
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表紙買いした小説だったけど引き込まれて面白かった。
これ野崎まどのこれまでの作品全部読まないといかんよね。
どうしたものか
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物々しい表紙に惹かれて買ったのだが・・・・一応ミステリーの部類なのかもしれないが、ラノベ特有のやたら長いセリフ&独白が小気味良い。失敗したのはこの筆者の前作を全く読まずにいきなりこれを読んでしまったところだろう。前作からの引き継ぎがなくても意味は分るが、ラストはホラーともファンタジーとも言い難い印象・・・・読むなら最初の作品から続けて読むと良いのかもしれない。