紙の本
オムニバス映画のように面白い
2012/02/20 19:27
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまざくら - この投稿者のレビュー一覧を見る
新書ながら、読みごたえ、歯ごたえあり。コンビニ業界の著書で知られる吉岡秀子さんがコンビニトップ3(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート)の特長的な業態を端的にまとめた労作。我々には一見同じにしか見えない各チェーンの違いがこれほどとは、と驚いた。著者体当たりの密着取材でつかんだのであろう、社員のヤル気や、コンビニを取り巻く人たちのイキのいい言葉はユニークで、オムニバス映画を見ているように面白いし、各社トップインタビューと、コンビニ育ての親・セブン鈴木会長の柔和な頑固ぶりは、取材時の状況や口調まで感じさせて微笑ましい。東日本大震災のとき、被災地を支えた郵便局とコンビニ。その共通項は本書でも少しだけふれられているけれど「公共性」に関する話題はまた項を改めてレポートしてほしいと思った。
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日々成長を続けるコンビ二業界について徹底取材。
あまり利用することの無いコンビ二ですが、この本を読んで
「店舗内をゆっくり見てみようかな」と興味を引き立てられました。
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最近のコンビニの強さについて、トップ3社(セブン、ファミマ、ローソン)に焦点を当て述べられる。本書を通じてコンビニは小売店ではなく、「社会インフラ」として人々の生活を支えることに注力していることを認識した。最近では各コンビニ独自のプライベートブランドを開発し他コンビニやスーパーマーケットと差別化を図り、独自性で勝負を挑んでいる。また、時代に合わせて変化していくのもコンビニの特徴である。単身世帯や女性の社会進出が増え、また家族内においても別のおかずを一品食べるなどの傾向が見られるようになってきたというデータをもとに仮説を立て、個包装の一品おかずを開発し、展開するとたちまち人気商品となった。また、現在では公共料金などもコンビニで支払い可能で、より便利になってきている。3社比較で特に感じたのは海外事業(台湾、韓国、中国特に上海)においてファミマが大いにリードしていることだ。どのコンビニも日本市場はまだ飽和していないと本書では述べているが、私は飽和はしてはいないが限界はみえてきたように考える。ゆえに今後はアジア戦略が鍵になると考え自身の旅行経験からもファミマの海外進出力には目を見張るものがあり、今後のファミマの成長には期待している。より社会が便利になるようコンビニ業界の更なる発展を願う。
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コンビニ関係の文章を色々書かれている著者の新著。
旬の話題があったりするので、すず読まないとだめですね。
2012年2月29日発行。
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完全に現実逃避と勢いで買ったわけであるが、経営マインド以外の目で経営を語った本は久しぶりに読んだ。社会学と違うのは仮説の深さと鋭さかな。新聞記者の本が面白くないのもそのせいだね。
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店に行くたびに、あるいは同じチェーンでも違う店舗に行くと、そのたびに何かしら「変化」を感じるっていうのは、コンビニならではなのかな。
小売もいずれAmazonなり大型店舗なりに集約されていくのかなとは思うけど、ひょっとしたらコンビニだけは違う形での共存を保てるのかも。変化を保てれば。
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仕事上の得意先理解力向上のため、目を通す。
上位3社は「変化」に対応しつつ、独自性を出すことに成功していっていると感じるが、やはり先を見据える力は「セブンイレブン」が群を抜いている。
今後さらにコンビニエンスは上位集中の業界になるだろうな。
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元来そういうコンセプトの本だからしかたがないのだが、徹頭徹尾ダークな部分を隠蔽してて気持ち悪いことこのうえない。解毒剤的に別のコンビニ業界本と併読したいところだ。
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コンビニ業界のし烈な競争は今や市場を独占している勢いだと思うが、時代にニーズに合致している彼らの商戦を知るとビジネスの場で色々参考になる。
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近くて遠い国、似て非ざるもの。そんな言葉で語られて来た日韓関係。私にとってのそれは正にコンビニであった。複写機が、Faxがない!やけに広い。その割に品揃えが… 店内にカウンターがある、店の前にはプラスチックの丸テーブル。時々、店内にも。第4章に『先を読み過ぎても消費者はついてこないし消費者の変化を追いかける形になると時すでに遅し』『変化の兆しをつかみ少しだけ先を行く施策を講じれば消費者の「欲しい」にマッチできる』とある。韓国社会は日本の様なコンビニを求めていないのだろうか?それとも単なるインフラの問題か?
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大手コンビニ三社の経営方針、コンセプトがそれぞれ明確に違っていることに驚いた。読んでからコンビニに行っても面白いかも…。
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コンビニも扱う商品が幅広になってきている。
震災の時にコンビニは活躍したそうだ。
そういうストーリーは良い。
PBをたくさん出している。
海外にも進出しているが、看板は同じだが、なんか違う。
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コンビニを見る目が変わると思う。セブン、ローソン、ファミマのそれぞれの戦略、施策について、どういう考えで至っているかについて、現場の声、トップの声を交えて説く。特に、7-11については、学生の頃より注目していたので、(関連の仕事をしていた、店で働いていた訳ではない)、その変化などにもついて、追っかけていたが、他のチェーンもそれなりの考えがあって変化している。彼らの行く先は同じではないと思った。
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セブンイレブン
「近くて便利な店」
1.トップのリーダーシップ
理念を貫き社員に伝え続ける。
2.商品力
おいしくないものは売らない。
家庭と同じようにつくる。
3.オペレーション力=伝達力
会議で情報共有。
POSは検証のために使用。
社会の変化に応じて変わり続ける。
ファミリーマート
「らしさ活動」
ターゲットを絞った戦略
「日本も世界も」
1988年の台湾をスタートに、いち早い海外展開。
現地企業との合弁。
この10年で台湾、韓国中心に海外店舗数5倍。
日本を越えた。
ローソン
「イノベーション」
Ponta4000万人データ分析によるブランド戦略
客層の拡大のための特定店舗
独資で中国展開
コンビニの強さの理由
①半歩先を行く「変化対応力」
②他社を巻き込んで緊張感をもって作る「商品力」
③しくみの「効率性」
④エンタメコラボなどの「娯楽性」
⑤減少する金融機関、郵便局、交番、役場、ガソリンスタンドの役割を担う「公共性」
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セブンイレブンについてだけは多くの書籍で取り上げられているが、他のチェーンについて表面だけではなくここまで掘り下げたものは初めて見た。
コンビニはどこも同じ土俵の同じ路線で体力勝負しているのかと思ったが、戦略は大きく異なることが少し分かった気がする。
特にファミマのいろんな意味での「本気度」に興味を持った。