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図書館で借りて読みました。
97歳の現役小児科医の貴島テル子先生のエッセイ。
昭和16年にご結婚された海軍航空仕官のご主人との結婚生活はわずか75日。
ご主人が遺してくれた150通のお手紙が今でも宝物。
ご主人亡き後の、テル子先生の壮絶な人生は勿論だけれど
私は、当時24歳のご主人が結婚式に当たって書いた宣誓文の素晴らしさにもっとも驚いた。
「荒海に漂う小船にも似たささやかな家庭こそ私の人生のオアシスであり、慰安の全部であらねばなりません。」
・・・この文章はまだソフトだけど、その次に書いてあることなど、とても今の24歳の若者に、いえいえ、40代でも50代でも書けるような代物ではない。
昔の硬派で聡明な方の爪の垢を、今の若者に煎じて飲ませてやってほしい(私にも必要だ)。
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ただ元気に生きていてくださるだけで、はげみになる方っているのですよね。何でも無い事のようにたんたんと書かれていますが、大変な事だったと思います。それを感じさせないひょうひょうとした人生に乾杯です。
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愛の強さ、尊大さを感じました。
とにかく涙が止まらなかった。
恋愛や人生で悩んでいる人は、読んでみると何か感じるものがあるかも。
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インターネットが普及した現代では死語になりつつあるラブレター。
時を越えても残る亡き人からの言葉に支えられて生きる女性医師の姿が眩しい。
短い時しか共に過ごせなかったけれど、何十年も変わらず想い続ける。
それは美しい話に聞こえるが、著者は短い間だからこそ嫌なところを見ることがなかった。今も共に過ごせていたら、喧嘩したり嫌なところもあったのだろうかと取り止めもない思いを巡らせるという。
少し自分を振り返りたい時に落ち着いて読める本だと思った。
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あるテレビで著者が紹介されていて興味を持ったので購入しました。 前半は96歳現役小児科医の著者の半生について、後半はエッセイです。海軍航空士で戦死された夫からの手紙は著者への愛情に溢れています。こんな素敵なラブレター貰ってみたい! 医師になってからは患者である子供とその親への愛情を注ぐ著者。親子2代でお世話になる患者がいるのも幸せですね。
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国難と騒がれ、コロナ渦なんて言葉まで生まれた昨今。
けれどこの本を読んで、思った。
本当の戦渦を生き抜いた方々に、私達は笑われてしまうだろう。
自粛で限界とか言ってる場合じゃないよ、甘過ぎる。
戦争で亡くなった夫が遺したラブレターは素敵だったし、それを支えに小児科医として長年活躍する著者の生き方は逞しく眩しかった。
ただ読みものとしての面白さに欠けた。
そういうのを期待する本ではないのかもしれないけれど。