紙の本
この2人に本当に覚悟があるとは思えないのだが
2008/12/28 22:20
15人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、いくらか事実誤認がある。太田は現憲法が日米合作だというが、当時の関係者の記録や証言(例えば白洲次郎関係の本など)で分かるように、アメリカ製であることは否定しようがない。さらに、アメリカが合衆国憲法で戦争を放棄しているならば筋が通るが、体罰教師に暴力はいけないと禁止されているだけの状態を誇るべきではない。また、地位協定への言及がないのも気になる。
イロコイ連邦の思想が合衆国建国に影響を与えたかもしれないが、白人移民がアメリカインディアンと契約を結んでは破りを繰り返し、大量虐殺により彼らを殲滅してきた歴史のほうが、重大な史実ではないだろうか。こうしてみると、親米でも反米でもいけない(私もそう思う)と言いながら、かなりの親米・拝米である。一部の良心的なアメリカ人の言動とアメリカの国策やアメリカの世論とを勘違いしてはいけない。また、日本政府がイロコイ連邦を国として認めていないことにも触れていない。
私は平和主義に反対ではない。しかし、世界遺産への登録申請は、平和条項を(ここでいう第9条を)日本国民が選び直したうえで行わなければ意味がないと考える。第一、現憲法を日本人の憲法だなどとは、世界の誰も思ってはいない。その証拠にアジア各国の信頼をいまだ取り戻せないでいるではないか。このまま世界遺産に登録したからといって、事態は変わるものではない。
現状はアメリカが日本国憲法により日本に戦争をさせない、同時に日米安保により、日本に攻撃をくわえるなというアメリカの気持ちが世界に伝わっているだけである。日本が自ら戦争を放棄したなどとは、思ってもらえていないのだ。昨今の憲法改正論議に2人が危機感を感じているのは分かるが、他者(諸外国)の気持ちを考えない議はかえって平和主義に反するものとなりかねない。
2人の感性(自己陶酔型性向)が非常によく似ていることは、この本からも分かる。感受性が強く鋭い視点もあるのだが、自らの無謬姓を疑うことがないのが欠点である。そのためか、話がすれ違っていても、お互いにほめ合って傷つかないようにしている。また、対談集なので1枚目の対談風景の写真が掲載されるのは分かるが、2枚目以降のツーショットや個人写真はまったくナルチシズムの表出以外の何物でもないように感じられる。
この2人も世の中にも護憲は平和主義で、改憲は戦争放棄の削除だと決めつけている向きがあるが、護憲がアメリカに対する忠誠心からである場合も、改憲がさらなる平和主義の推進である場合もあることを忘れてほしくない。この本を読んで、世界からの人望ならぬ国望を得るためには、平和憲法を日本国民が選び直すことからしか始まらないとあらためて確信した。そして、それは必ずしも戦争放棄でない可能性もある。
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●大田光って文章読むだけだと本人だとわからないくらいのを書くのね。憲法9条。私的には残してほしいし守り続けてほしい。
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爆笑問題の太田ってこんな本書けるんだ(…って甚だ失礼だけど)と度胆を抜かれました。簡単な言葉で、その考えを述べているのが大した表現者だと思う。いわば奇跡として誕生した憲法9条。アメリカの作った憲法だと唱える論に同調していたけれど、一概にそうは言い切れないと感じた。戦争に負けたという事実を消すことは危険だし、中立的な立場を取ることが平和に関与している。アメリカのプラグマティズムの「YESかNO」の二元論はたとえそれが資本主義社会の産物だとしても人間の作る社会においては対応できないことも多い。護憲と改憲の2つの選択肢を残して可能性の幅を広げておくことは国民にとって有益だと思う。
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めっちゃ久々に本を買いました。相変わらず、私は中沢新一の本を詩集だと思って読んでいるようです。何故かうっとりしてしまうのだ(内容がわかんなくても)。
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相対性理論の発見と憲法九条の誕生を絡めたり 古典落語の視点から憲法九条の問題を捉えたり太田さん/中沢さんの論理展開はさすがだと思いました。
幕間「桜の冒険」で太田さんが言っている桜と薔薇と松について、 太田さんの観察眼と洞察力に感銘を受けました。
ほんとおすすめです。
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タイトルのユニークさに引かれて読み始めましたが、結局そのユニークさだけなのかも。結論というかまとめのようなものがなく、ただただ話が流れていくような感じを受けてしまいました。
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なんかこう、、、wetなんですが。。
好きだけど。
やっぱり対談って論理的な説得力というか、力はちょっと小さい感じ。
といつも思うんだけど読みやすいからよんじゃう、
ドンキホーテのたとえは好きだなあ。
9条かえちゃったらドンキホーテの最後みたいでがっくりだ、て。
夢オチかよ!っていう。
あと新宿御苑で太田さんと小泉首相があったときのエピソードが面白い。小泉首相がギャグレベル高いですよねえ。太田さんがんばれ。
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太田 光の発想や考え方が好きで、爆笑問題の本を読んでみたこともあるのだが今回はあまり面白くなかった。同じ様な話がだらだら繰り返され、結論も無い。
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なかなか面白かった。
太田光の言葉が(言及するところ)もう一歩で理解できる!というところまで来るのに、中沢新一の話しが始まってしまい、ピンボケになった。ま、あたしサイドの理解力の問題でもあるが。対談のまとめ方がちょっとイマイチなような気もするが、対談の中身がそのようだったのなら、仕方ない。
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太田さんは、憲法をよく知っている、わかっている。私は昨年司法試験に合格することができたが、9条に関しては私よりもよく考えぬき、思いめぐらせ、それを外に向かって表現しているのではないかと思う。本当に憲法9条が世界遺産になるような世界になれば素晴らしいし、日本人としてこの国がすごく誇らしいものに思えるだろうな。
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this is good. this one tell some interesting article, a cult, a comedy, novel, shinto etc, rather than the article 9 of the japanese constitution. in this way this is interesting one.
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“憲法九条を世界遺産に”
非常にユニークな発想だと思い、ついつい笑ってしまいました。
戦前戦後の分離されてしまった歴史の流れを宮沢賢治と言う一人の人物の生涯を通して考える試みにはビックリしました。
まだまだ大事な場としての九条を考える必要があると思います。
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面白いと言っていけない内容なのかもしれないが,とてもいい言葉がたくさんあった.自分自身の立場に置き換えて,何が必要かも考えた.読む価値あり!やはり太田光さんはいい.
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安部総理大臣に代わり、今後、改憲が力強く謳われるかもしれない。憲法9条が現在の国際情勢にそぐわないとか、根本的に無理があるということもわかる。だけれども、個人的に変えるか変えないかと尋ねられたら、やはり変えないと答えたい。しかし、その理由は、平和への理想を掲げているという単純なもので、なんとなくロマンチックだと思うからだ。そんなわけで、自分の見聞を広めたいというのと、憲法9条を変えることに反対していた爆笑問題太田の意見を知りたくて読んだ。特に桜と薔薇の話は興味深かった。
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そういう考え方もあるかーって。話の本筋から少し外れた話の部分が、より魅力的な対談になっていると思う。