紙の本
「孤独のグルメ」ほどの派手さはないけど……。
2009/11/14 07:59
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のらねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「孤独のグルメ」の久住昌之×谷口ジローコンビによる散歩マンガ。季刊誌「通販生活」に二年間(つまり、四回×二年=八話)連載されたものに、原作者のあとがきと原作うらばなしを収録したもの。
ページ数的にはこぢんまりとしているが、密度は、濃い。
特に、谷口ジローの絵は、薄墨やトーンを多用しているため一見白っぽい印象を受けるものの、その実、「孤独のグルメ」以上の緻密さ。季刊誌、ということで、スケジュール的にも余裕があったせいかな? むしろ、こんな絵を文庫サイズに縮小印刷できたことが、異常。
内容的には、主人公がいろいろな場所を散歩して、そこで見聞したものに触発されてちょこっと内省的なったり過去を振り返ったりする、ってだけの、エッセイ的なマンガ、でしかないのだけれど、「空間的な移動=散歩」と「回想=主人公の内面内での、時間的な移動」とが密接にリンクしていて、ページ数のわりには随分と奥行きがあるように受け止めてしまう。
「孤独のグルメ」における「ゴローちゃん」ほどはっちゃけた過剰なモノローグに彩られているわけではなく、その意味ではかなり地味な内容なんだけど(なにせ、ものが「散歩」だ)、淡々と何度も読み返したくなるような妙味がある。
紙の本
散歩もの
2014/04/05 15:44
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投稿者:REON - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者が好きなので手に取ってみた一冊。独特の雰囲気で面白い。
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さっそく影響を受けて散歩してしまったことだよ。
散歩の理想とは「のんきな迷子」というひとことがお気に入り。
それにしてもハードカバーがうちにあったのに忘れてて文庫版買っちゃいました。
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「孤高のグルメ」が面白かったので手を出してみた。
「孤高~」よりも主人公以外の人物がきちんと登場する。がうんちくを語りだすところは同じだなぁ。
細かく細かく描かれた背景が、びっくりするほど綺麗。
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2011 2/7読了。有隣堂で購入。
『孤独のグルメ』のコンビの散歩漫画。ちょくちょく食ネタも出てくる。
かなり好きなんだけど、全編漫画なのかと期待して買ったので、後半が久住昌之のエッセイだったのがちょっと残念。
エッセイはそれはそれで好きなんだけれども。
でもやっぱこのコンビいいな。
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のんきな迷子漫画。
テレビや雑誌で見たところへ行くのではなく、
自分の足と目と鼻でみつける散歩のはなし。
最近、散歩すきなのでとっても楽しめました。
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自分の足で裏路地を歩いてみたくなる本。
名所は普段気付かないだけで日常どこにでもあるのかもしれません。
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おなじみのコンビが手掛ける小粋な散歩コミック。『孤独のグルメ』よりももっと淡々とした雰囲気でした。谷口さんの緻密な作画力と薄墨を使ったモノトーンの色合いは、大判で読んだほうが楽しめそうですね。
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シュナの旅と一緒に購入。谷口ジローさんの絵が孤独のグルメより、淡い色合いになっています。スクリーントーンを何枚も張ったり、削ったり。そして印刷会社も頑張っています。
残念ながら、当方の老眼の進行を再認識してしましました。残念。文庫本じゃなく、もっと大きい版を買わなきゃ。
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1話8ページのあっさりした本編が半分。原作者による御託が半分。
フランスでは絵本大の大判で出版されたとか。後半は削ってそうした方がよかったかも。
消耗したくない日の読み物に。
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帰路にて、歩いて帰る時、自転車で帰る時、車で帰る時、電車で帰る時、新幹線で帰る時、同じ道沿いを通ってもその表情はまったく違うものです。
早ければ早いほど、景色は少なくなっていく。
交通機関があって町ができているのではなく、町があって交通機関ができている。交通機関から離れたところには、死んでしまっていたり、誰にも気づかれずほそぼそと呼吸をしている、自分の過去とは無縁のものであっても郷愁にかられるモノがあったりする。
歩くことで見つけられることの魅力を昏々と語ってくれる。
この漫画の主人公、自分のことを散歩の天才といってしまうほどの散歩上手、かつ散歩好き。
しかしながら人生においては一人、目の前に偶然停車していた急行電車に乗ってしまったようで、過ぎ行く戻れない景色に未練を残している。停車駅で会った、回り道をしてきた友人を見て、いつもどこか後悔している。
自信なさげで、少し後ろ向き、けどその場を、小さな発見を、幸せを楽しんでいる主人公がとても愛おしい。
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『孤独のグルメ season2』放映開始記念。
話自体に『孤独のグルメ』ほどのパンチ力はないが、
絵が超細密になっていて驚いた。
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孤独のグルメは料理という華があったけど、この作品はただ散歩し、その過程で見つかったものをピックアップするだけで、読んでる最中に期待するものがなく、読んでくとただ単に終わるだけである。
この作品はそういうものなので、それでいいのだけど、どうしても久住さんと谷口ジローさんの作品なので、孤独のグルメと比較してしまうのは否めない。
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散歩は優雅な無駄足 通販生活 新井薬師 野方配水塔 坂本商店の味噌 中野ブロードウェイの上はマンション 沢田研二 青島幸男 まんだらけ タコシェ 通販生活 かっこいいスキヤキ 吉祥寺 上野原譲二 犬を飼う 仲町台 シエスタ 昔と未来をCGで合成 旧東海道 のんきな迷子 高井戸 しあわせな王子 オーガニック ゴーヤ ハーモニカ横丁 トタン屋根 川上 宗薫かわかみ そうくん 目白 坂道 椿山荘 学習院 田中角栄 品川 銭湯 左翼のヒッピー
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ただただ散歩してるだけの話なんだけど、なんか良い。息抜きになるような。
後半は原作者久住さんのエッセイ?になっているのだけど、谷口ジローさんの原画に対する感想がすごく面白かった。原画はスクリーントーンが緻密に貼り重ねられていてものすごく重量があるんだとか(内容の重みだけでなく、文字通り原稿そのものの重量が)。「この一コマでたぶん一日仕事」と久住さんが評するほど絵が緻密で、文庫で読むのはもったいなかったかも。