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主人公以外の登場人物それぞれにも、その人達の人生が確かにあるということ、そしてその人生に思いを馳せずにはいられない、そんな短編集だと思う。
これからどれだけ年を重ねたって、辛いことやしんどいことや絶望したくなることは、生きている限りいくらでもあるんだろう。それでも生きていれば、突然、あるいはじんわりと光が見えてくる。
作品に出てくる人達の人生が、そんなふうに私にそっと教えてくれているような気がした。
私にとっての「何より美しく、強く、朽ちることのないもの」もいつか、見つかるだろうか。見つけることが、できるだろうか。もしもう私の中にあるのであれば、それにいつか、気付くことができるだろうか。
言葉にすることが、できるだろうか。
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どの短編もとても読んでいて心地よい。
長良川の話がとてもよかった。
ラストの話で酒井法子を思い出さない人はいないだろうな。
これ、ラストじゃないほうがよかったな
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家族とか命とか、そんな言葉が思い浮かぶ短編集。
その土地の風景とか、旅も。
人は誰しも一人じゃなくて、誰かに助けられて生きている。
どの話も読み終わった後は心地よい。
2020.2.1
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どうにもならない人生の悲哀を感じるような、色々なことがうまくいかないそんな時期に、ふとした出会いから救いを得られる・・・心が温まるお話を集めた短編集。
愛媛、高知、秋田、大分、岐阜、佐渡などが舞台となっていて、各地の方言が使われているのが面白い。その土地ならではの風や匂いや音が、方言のリズムや響きとともに伝わってくる気がする。
薄闇の中を進むような人生のなかで星のように輝く出会いが訪れる。
その輝きに足元を照らされて、また先に進むことができる。
希望をもらえる一冊だった。
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なんかもう、タイトルからして素敵すぎる。内容も然り。疲れたときに読んだらほっとして、がんばろうって気持ちがじんわり湧いてきた。
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ジワ~っと染み入ってくる短編集。
「沈下橋」の由愛の台詞「あと、どのくらいかな。…こんな苦しい思いが続くのは」に胸がさざめく。苦しさに心弱る時ってあるけれど、足掻いて迷って見つけた小さな希望の星は、一喜一憂の日々の繰り返しを照らし道標となってくれるのだろう。
人と人とのつながりがどの話も愛おしくなる。
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傷、心配事、問題、弱さ。
そういったものを抱えた20代から50代までの女性を主人公にした短編集。
正直、男性側の視点からだと多少理解はできても共感はできないな、
という感じのものばかりでした。
そんな中で『長良川』は良かったなー。
結婚間近の娘と婚約者に連れられて、以前夫と訪れた長良川へ
三人で旅行にやってきた母の切ない物語。
亡くなった夫との思い出と、これからを紡いでいく娘たちの希望。
それを存分に噛みしめている姿がとっても素敵だったな。
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短編集。想像以上によかった!!
最近、短編も好きなんですよね~w
以前は、じっくりを読み応えのある長編じゃないと!と思っていたのですが、こんなに充実した短編なら、もっともっと読みたいですね~♪
じんわりと心に沁みます(●’ᴗ’●)♪
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椿姫
香澄、このあと立ち直れるのかなぁ。このまま、廃人にならなきゃいいのだけど。
夜明けまで
本当に、夜明っていう駅が、大分にあるのね。カッコいい。こっちは、不倫で子供を産んでしまった話。男からしてみれば、どっちも女の幻想。
星がひとつほしいとの祈り
表題作なのだから、自信作なのだろう。夢落ちしか、アイディアがなかったのだろうか…そこだけ残念。あとは物語りも美しいし、文章も綺麗だった。
寄り道
地元の話だからだろうか、情景描写がリアルで、話のオチも好きだ。多分悪い印象の娘のイメージが変わったからだろう。出てくる人が全部いい人だ。読み終わってすがすがしい気持ちになった。人のためになった回り道で待っている間は気分がいい。至福の時間だ。
斉唱
Boy meets Girlの話だけにした方が、シンプルだったのでは?読者の年齢層に媚びたのかな。
長良川
お話はいまいちでしたが、情景描写はすばらしかったです。長良川に行きたくなりました。文章上手ですね。
沈下橋
ネタはチンケでしたが、情景描写はもちろん、母娘の心の動きがすばらしかったです。逃げ帰ってきた血の繋がらない娘を黙って迎え入れる、すばらしい「母親」でした。じんときます。
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短編のひとつひとつが、
あまりにも正直すぎて
苦しくなるけれど
正直でいられることの幸せ
苦しいから感じるやさしさいっぱいで
ひとつひとつのお話が心の中を
あたたかくしてくれた感じがしました
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椿姫/夜明けまで/星がひとつほしいとの祈り/寄り道/斉唱/長良川/沈下橋
七人の話。静かに清とした時が流れる。様々な想いと時がそれぞれに
流れる。心の中の清いものがより一層澄んでゆく気持ち。それはとても嬉しい事。
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読み進むに従って、読み手をホッコリさせてくれる好編が詰まった短編集。
表題作の「星がひとつほしいとの祈り」には、人生のはかり難さを感じ、「長良川」には、人生の切なさ、主人公の心情に思わず涙ぐんでしまい(寄るとしなみ?)、「沈下橋」には、橋に象徴される必要な時に必要な人がいる人生の妙を見た。
最後の藤田香織の解説も憎い。「なにがあっても、どんなことがあっても、私は私を諦めたりしない。彼女たちを包む柔らかな光は、私の、そしてあなたの行く道をも照らしてくれると信じている。」
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人の生き死にや性についての話が、ものすごく真っ直ぐ嫌味なく、どこか爽やかに伝わってくるのに驚く。
ファーストシーンやラストシーンが美しく、色を感じる。
「長良川」の、それぞれがそれぞれを思いやっている様子がとても愛おしかった。
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さまざまな年代の女性を描いた短編集。
原田マハさんの本始めて読んだけど、描写がきれい。すごい女性的な感じがした。
個人的には表題作より『長良川』のほうが好きだったかな。こんな風にそれぞれを思いやれるのはいい。
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色々な年代の女性の物語。静かなストーリーが続く。
2013.12.19