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かつて国を支配した者達と今支配している者達、
取り込まれていく国とその地に住む人々、
人と共に動く文化、作物、家畜、
それによって引き起こされる影響は人の思惑を超えていく。
黒狼熱から生き延びた者
黒狼熱を止めようとする者
2つの視点から進む話が織り交ざっていくことで
今のこの国の姿が見えていく。
森と人間、病と人間、国と人間
イメージが重なっていく。
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病を起点に繰り広げられる物語で、児童文学とバカにしてたけど、中々難しい。まず名前を覚えるのが大変で何度も名前を確認しながら読んだ。人間も自然の一部で、身体は脳が支配しているのではなく体の中で何が起こってるのか本人でも解らない。当たり前と思ってる事が当たり前じゃないと気がつかされる物語だ。二巻も早く買わないとな
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読み終わってしまうのがもったいないと思いながら一気読み。もう一度、今度は地図を描きながら楽しみたいです。
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はじめは鹿の王と言うことでファンタジー小説かと思っていたが、どうも違うようだ。 主人公のヴァンは大国のツオルに逆らい戦を仕掛けたが捕まり奴隷にされて塩鉱山の労働者になっていたところへ黒狼が襲いに来てかまれみんな死んでしまったところで生き残る。そこには小さな子も。またもう一人の主人公の医師のホッサルもこの病にどう対処したら良いか、悩み追求する。人はなぜ死ぬか、病気を治す医師はどうして行うか。童話のような話かと思っていたらどうも全然違う話である。下巻へ
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待ちに待った上橋さんの新刊!
今回は積まずに発売後すぐに読み始めました(笑)
今回は大人向けのファンタジーという印象。
守り人シリーズや獣の奏者同様に、
すでに上橋さんの中で世界観がしっかりとできている様子。
架空の世界でありながら、瞬く間にこの世界に引き込まれます。
東乎瑠(ツオル)の支配する岩塩鉱で
奴隷として地獄のような日々を送っていた元<独角>の頭ヴァン。
ある日突然入り込んできた謎の犬に噛まれ、
周りの奴隷達、奴隷監督達までもが次々と倒れていく。
静かに蔓延していく疫病は、異様なスピードで人の命を奪っていく。
噛まれながらも唯一生き残ったヴァンと、幼い少女ユナ。
凄まじい序開きでしたが、2人の出会いと徐々に深めていく絆にほっこり。
そして若き天才医術師ホッサルの物語も同時進行で進められる。
謎の奇病・黒狼熱に挑む彼の姿は本当に格好良い。
ホッサルの従者マコウカンも良いキャラしてますねー!
やたらと医療に詳しい登場人物の中では、唯一読者視点(笑)
ヴァンとホッサル。
上橋作品では珍しくどちらも男の主人公ですが、
2人の道が交わるのが楽しみ。下巻に進みます!
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登場人物が多い上にカタカナの名前が多いので、混乱しながら読む。難しい…けれど、じっくり読み進めよう。
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上橋さんお得意の架空の国、人種そして生き物たち・・・
なので大変引き込まれるのですが、一気に読んでしまわないとあれこの人誰だっけ?になってしまいそうです。
とはいってもさすがに壮大で独特な世界観をお持ちの作家さんなのでぐいぐいと読み終えてしまいそうです。
再読、再再読出来る人にはお薦めしたい本ですね。
一度にさらっと読んでしまうのはもったいないですので。
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うーん。
獣の奏者で上橋ワールドにはまったのですが、逆にこれはリアリティがありすぎて十分入り込めなかった。
独角の頭・ヴァンが捕らえられた牢獄に捕らえられていると、そこで謎の流行病が発生し、多くの人が死に絶える。ヴァンは死ななかったけれど、もう一人、赤子も生き残っていて、その赤子と一緒に逃げていくうちに・・という話。
医学、生物学の話をファンタジックに盛り込もうとしているのがわかるのだけど、ファンタジーに置換する前の知識や言葉で知っているものが出てくると、なんだか急にさめてしまう。知らなければおそらくすんなり受け入れられるし、興味の入り口になっただろうと思うとなんだか惜しい。
話の筋は面白い。何よりヴァンは孤高の男として非常に格好いい。ユナはかわいらしくて素直だ。なんとなくおおかみこどもを想起しちゃうところもある(ぜんぜんちげーよ、と思われたらすみません)。
前編はまだ序章に過ぎない・・といわんばかりの前編ラスト。後半はどうなることやら、楽しみです。
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現代最高の物語作家の最新作。上下巻で1100ページ超。だいぶ前に購入したのだけれど冬休みの楽しみに取っておいて、昨日の午後から深夜まで11時間かけて読み通しました。期待を裏切らない、リアリティを感じる世界感と、日々の生活が見えるような登場人物。異世界にどっぷりと浸った至福の時間でした。
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「病」をめぐって、医療・宗教、肉体・精神、といった境目に触れ、民族問題もからむなど複雑で、ファンタジーでありながら、現実みを感じます。下巻の展開が楽しみです。
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物語の主人公は二人、ヴァンとホッサル。接点のない二人が、それぞれが違う場所である出来事にかかわっていく。
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(レビュー・感想というより、読むに至った経緯)
※上下巻とも同じ感想。
結局文庫化を待てずに本屋大賞発表前に買ってしまう始末。それでも、今読んでよかった。
病から生還した主人公と病の解明に力を注ぐもう一人の主人公が織りなす物語。
ネタバレになるので名前は伏せるけれど、最後に今までの自分を捨てて、女として生きることを決意した彼女の生き様はステキだと思った。
久々に長編で良いモノを読んだ。
医療、薬学、歴史、政治、自然、動物、民族に興味がある人は読んでいてつまらないということはないと思う一冊。
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国・組織・人・自然と世界のそれぞれの摂理・理と営みが織りなす世界が感じられて、何とも切なく、温かい気持ちになりました。こんな世界でも、こんな世界だからこそ、生きぬこうという気持ちにもなった、不思議な一冊でした。
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一気に読破
何をしてても(早く続き読みたい……)
となるぐらい夢中になってしまった。
ヴァンがユナを思う気持ちが
とても暖かくて
幸せなはずなのに
涙が出た。
(だってこれからを思うとハラハラ……)
続きが気になるのに
読み進めるのが惜しい気持ちになる。
気になるのに
ずっと読んでいたい
終わりたくない。
そんな感じ。
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星空に柄杓を見る者がいれば、熊を見る者もいる。
月に蟹を見る者がいれば、兎を見る者もいる。
あなたは何を見るのか。
病気と人類の戦いを見るのか。
科学と宗教の役割分担を見るのか。
移民政策の可否を見るのか。
異文化間の対立と融合を見るのか。
ガラスの破片がつめ込まれた万華鏡をのぞきこんだように、
美しくも心に刺さる。
そこに見るのは、花であり、宇宙であり、心の闇である。
(下巻に続く)