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どこかの田舎にある、大きい木の下で
繰り返す人の営みのお話。
どこかで誰かと、時間を越えて絡み合ってます。
滑稽な場面ほど、どこか切なくて怖くなる場面になるのは
なぜでしょう?
ネットリとした感触がありました。
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うーん、もう一歩。
設定は好きだけど読みごたえがあまりなかった。
全部の話が盛り上がりかけて終わったようなかんじ。
あとからあれこれ想像が膨らむこともなく・・・。
好みの問題なんですかね。
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連作短編集。
山中に聳える大楠の巨木。樹齢千年を数えるといわれるその大楠は、人々の営みを見つめ続けていた。
地方に官吏として赴任し、地方豪族に裏切られて樹海をさまよう貴人。心中の相手を待っている女郎。空襲にあい、いままさに焼夷弾に焼かれようとしている少年。貧しい農村に産まれ、わが子を育てきれずに池に沈めようとする女。大楠を神木と祀る神社が経営する幼稚園で働く保育士。経営が立ち行かなくなり無人社となった神社の境内で、やってこない恋人を待つ女性……
千年前から現代にいたるまでの、大楠にまつわるさまざまな人々のエピソードが絡まりあい、時空を超えて出会う。
連作短編集の形式をとって、過去と現(近)代のエピソードを交互にいったりきたりしながら、徐々に全体の時系列が進んでいくという構成。それぞれの短編の中で、過去と未来のふたつのストーリーが絡み合い、対比をなしています。
荻原さんって、ハートフルな人情ものからどたばたコメディ、サラリーマン小説、ホラー、凄惨な事件にまつわる重たいミステリエトセトラ……と、本当に幅広いタッチをもつ作家さんなんですが、その中で本作はかなり重いほうで、ほろ苦くてやるせないエピソードが多かったです。
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大きな木の周りで起こるできごとのお話
荻原さんの文章やっぱり好き
無駄なく美しく嫌味じゃない
素晴らしい〜わぁ〜
静かに流れる木の長い一生と
いろんな時代の人間の激動の様子が
静と動って感じで良かったです
怖い話も感動する話もあります
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短編集ですが、物語の構成をすべて統一していて、それぞれの
インパクトが強いので、全体的に印象を打ち消しあっている
ような気がする。
但し、一編一編の物語はよく出来ていて深い。
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大木が見てきた歴史から繋ぐ8つの短編集。面白かったが、荻原浩は短編より長編の方が面白いかも。
とは言いつつも、一気に読ませる感じは文章が馴染みやすく上手いんだろうなと思う。
戦争、恋、貧困、イジメ、などいつの時代もある意味、人にとって変わらないテーマを繰り返し見る樹木ってどんな気分なんだろう…(木に気持ちがあれば、だけど)
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たくさんの人々の記憶が刻みつけられている木。関東地方に根を張る推定樹齢千年のクスノキ。平安時代から始まり、戦前、戦中、現代へとつながる長い時のなかで、この木にまつわる、時代や性別を超えた多数人の忘れがたい思い出が生まれている。これらをギュッと絞って凝縮した上、加工したような本書。深い味わいがある。人間の営みを感じる。壮大。
じいちゃんのじいちゃん、そのまたじいちゃんの時代でも、まだ千年には遠く及ばない。200年前くらいの出来事だろう。それでも、人間の価値観や生活様式などは大幅に変遷している。本書のなかで、危篤状態に陥ったおばあちゃんと孫娘の話(タイトル『バァバの石段』)があり、バァバとの会話を病室で思い出した孫娘は当時の心境を振り返る。
「親に決められた結婚。好きでもない男と、ある日突然、同じ家に住む。愛してなんかいないのに、その日からセックスをする。しかも子どもまで産んでしまう。何人も。ほとんどホラーだ。それが二十世紀の、つい数十年前の、自分がよく知っている人たちが経験してきた出来事だなんて、真樹の頭では理解できなかった」
数十年間でも大きく変わる。そんなこと前々から知っていたのに改めて驚かされるのは、本書の主人公・千年樹のせいだろう。毎年のように枝を伸ばして葉を茂らせ、冬になると不要な分だけ落葉、地下ではゆっくりとしっかりと根をはっていく。千年間、同じようなライフスタイルを繰り返す。限りなく静。木が不動の存在としてそこにあるからこそ、人々の“動”がよくみえる。千年樹が、登場人物たちを映す鏡、または優しい眼差しを投げかける母親の、役割を演じているように感じた。
本書は8つの短編を収録。1編につき2つの話が交錯しており、(登場人物の重複はあるが)計16個の人間ドラマが楽しめる。また時間を置いて読み返したくなる本だ。
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一本の大木と関わる、昔と今を絡めた小説。
特に昔の時代の人のとてもひもじい生活姿を見ると
心が痛むが、
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荻原さんはグロイことや怖いことを書いても最後はハッピーエンドだとおもいきや。おもったより黒い感じでした。こういうのもかけるのか。。。
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一本の巨木を通して人間たちを見つめる短編集。
荻原浩さんの作品何作か読んで好きだったので読んでみた。
なんかちょっと荻原さんの作品にしては理屈っぽい感じがして入り込めなかった。
個人的には「バァバの石段」が一番良かったかな。
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短編としても読めるけれど、ページが進むほど前の話が繋がっていくストーリー。
最初は、もっと先が読みたいと思って読んでいましたが、次第に読むにつれて、先が怖くなってしまったので、星を1つ減らしました。(怖いのは苦手なので)
1番最後まで読むと、怖さや切なさなどが一緒くたになって鳥肌が立ちました。
ちょっぴり怖いですが、何度読んでも、その都度新しい発見が出来る、お勧めの話です。
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荻原浩さんの小説を初めて読みました。
一本の大樹にまつわるお話。短編ですが大樹がすべてのお話をつないでいます。
個人的には「バァバの石段」が一番すきです。
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それぞれの登場人物が他の話と繋がっていて面白かったけど、繋がりすぎている感じがした。
大きな木の前では人は小さな存在だけど、みんな一生懸命生きているんだって思えた。
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すごく良かった。樹齢千年といわれる大樹にまつわる古今の物語が対になっている構成で、さらに同じ幼稚園たっだ子供が年代を経て各短編にリンクして出てくるので面白かった。時系列ではないので、ちょっと考えながら読まなくてはいけないが、それもまたいい感じだった。
「瓶詰の約束」が、一番心に残った。
太古の昔-戦国時代-凶作で我が子を手にかけなくてはいけなかった時代~等、懸命に生きた昔の人に想いを馳せないではいられない。
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いつの時代も、人間は愚かな面がある。
自分の欲望に従って、他人を蹴落としてでも突き進んでみたり。
心あたたまる話もあったのが良かった。
でも、元気がない時には読みたくないかも。