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我慢我慢と思いつつも、読み始めたら最後まで読んでしまった。読み終えてしまった。私の中ではホラーだなぁ。バベルの会にまつわるお話。題材的にも面白いのだけれど、後味はあんまり…それでも読み進めずにいられないのが素敵。
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女性の独白で綴られるレトロな雰囲気のダークな
連作短編集。
連作とは言っても、世界を共有しているだけで
相互に関連性はなく独立した物語だけど。
作品としてはミステリというかなんというか・・・。
一応ミステリなんだけど、若干ホラーというか。
多分古典ミステリとかに詳しいと、もっと違った
楽しみ方ができるんだろうなと思う。
※実際、「玉野五十鈴の誉れ」初読時には知らなかった
“ジーヴズ”を間で知ったので、今回はそこの台詞の
意味がわかってちょっと嬉しかったし。
勿論、そういったことを知らなくても十分楽しめる
作品だったと思う。
残酷な寓話モノが嫌いじゃなければ大丈夫。
個人的には「北の館の罪人」が割と好きかな。
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よくあるどんでん返しとは違い深い。
というか頭が悪いのでピンとこない。
そして真意を知り感嘆する。
5章からなる短編連作。
最後は少し弱いような・・・。
気付かないだけどすごく深いラストなのだろうか。
もう一度読まなくては・・と思う。
個人的には「玉野五十鈴の誉れ」がガツンときた。
語り口調と馴染みのない古き上流階級の言語と習慣。
私が読むには珍しい手法で初めは読み辛いと思ったけどどんどん引き込まれた。
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所謂犯人当てではないけど、確かにミステリー。
本のあらすじの所にも「暗黒ミステリー」とか書かれてるけど、無邪気なまでの悪意をさらりと描き出しています。それ故の怖さもあるし、登場する女性たちがもつ底なしの闇がより鮮明に感じられます。
本の紹介にもあるとおりラスト1文が本当に見事で、そのラストの1行に向かって本当に緻密に物語りが構成されています。後読感は決して爽やかではなく、むしろもやもやとした言いようのない焦燥感すら感じてしまいます。「ボトルネック」ほど漠とした暗さはなく、「インシテミル」ほどの明解な殺意はない。でもむしろよりリアルな怖さを描ききっています。結構オススメ。
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酷い話をうまく作っている。
でも、読んでいて余り気分が乗らなかったので、星2つかなぁ。
雰囲気のためとはいえ、読みやすさがもっと欲しい。
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「バベルの会」という読書サークルに関わる五つの短編集。それぞれの話は独立していますが、「○○家」と名の付くような資産家がどの話にも出てくる部分は共通してます。
「身内に不幸がありまして」という話が一番印象に残った。自分にもそういう性向があるなと思わせる内容でした。
登場人物は、どの話でも「そんな理由でそんなことまでしちゃうの」といった感じです。大きなインパクトはないけど、静かな不気味さが漂う作品だと思います。
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3大taboo(この本ではincestは除くけれど)を扱うだけで、ほら刺激的だろう?と読者を勘違いさせていると勘違いしている腐った作家を名乗る詐欺師達にはご退場願いたいのだけれど、この人は日本語が綺麗なので読む(ディスってるわけじゃないです、誉めてます)。
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最後の一行の衝撃にこだわった短編集。
特に「身内に不幸がありまして」は秀逸。短編集の最初を飾るに相応しい作品です。
その他の作品も遜色ない出来だけに、最後の短編が個人的には少し期待はずれでした。
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1回読んだだけでは、ちょっと難しい。
なので、2回目読んだ。面白かった。
人によっては、受け取り方が違うみたい。わたしは素直に受け取ることにした。やっぱり展開がうまい。
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再読。
外れ無しの短編集、やっぱりすごく面白かった!!
上流階級の無邪気な残酷さがたまらない。
「玉野五十鈴の誉れ」は傑作、ラストの面白さでは「儚い羊たちの祝宴」が一番好き。
2011.8.17
すごく面白かった!!
またまた新しい作風で多才な作家さんだと思う。
上流階級の浮世離れしたお嬢様の無邪気な残酷さ、使用人の悪意。
一人称の語り口も好きな作風であり、上流階級の様子も面白い。
「山荘秘聞」と「儚い羊たちの祝宴」が特に良かった。
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読後が後味悪い作品。面白いのだけれど、気持ち悪い。グロテスクな描写は無いのに、あれこれ考えてぐえっとなってしまう。久々に一気読みしました。一気に読まないともたれが続きそうだったので読まずにはいられなかったというか。
最後の一行に確かにぞくっとするが、あらすじが見えるタイミングはもう少し前。ところところのキーワードでもっと早く結末が分かる事もあると思います。
個人的には表題にもなっている最後の物語の読み手は誰だったのか、を考える事で面白さが増しました。辛口のレビューも見られますが値段も手頃だしいい本だと思います。
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女って怖っ!という話が5編w
どれも、現代よりちょっと前の時代なのか、ちょっと古風な家や一族が舞台となっているものばかり。
江戸川乱歩や横溝正史の作品のような雰囲気を醸し出している。
そんな時代・舞台設定にくわえて、ちょっとズレたり狂気を感じさせる人物が多く、不気味さを増している。
米澤穂信さんは、古典部シリーズとインシテミルしか読んでなかったし、もちろんそれらの作品も十分楽しめたのだけれど、こういった作品もあると知って、とても嬉しい。
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上流階級の娘・女中が起こすあるいは巻き込まれるミステリー(若干ホラー?)の短編集。ゾクっとさせたいのかと思われる。が、意外性もおぞましさももの足りなかった。
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どこのサイトでも高評価だったのと、「インシテミル」が読み易く面白かったので購入。
やはり読み易い。全てが独白形式で、短編の為尚更?
また、キャラクターが意外に立っている。逆に、「ラスト1行の恐怖」は私には今ひとつ。。。で、★-1。
「玉野五十鈴の誉れ」は個人的にはハッピーエンドかと。他も基本そう思う。
。。。歪んでる?(笑)
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夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。