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大学の軸は研究であり、その延長上に専門教育があるように感じた。グローバルに通用する専門性がなければ、どれだけ広告を打ったところで意味が無い。宣伝広告費が以前と比べてそれほど変わっていない、ということには驚きました。
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近大マグロで有名な関西の私立大学の近畿大学が志願者日本一になるまでの大学の取り組みに迫った一冊。
グランフロントにある近畿大学水産研究所の人気については知っていましたが、本書を読んでマグロ以外の魚についても養殖を行っていたことやマグロの養殖が困難であることは初めて知りました。
また、女性受けする学部の創設や受験の出願をすべてネットからに変えたり、入学式を盛大に行うなど本業である学業面においても様々な施策を行い、効果的な宣伝や広報活動で学生のみならず様々な世代に近大のブランドイメージを浸透させることに成功したことも志願者日本一になった要因であると感じました。
また、弱味でもある国際化の分野に関しても、産学連携を行い、強化していくことで魅力を増していることも感じました。
少子高齢化に伴い、学習塾や私立大学は存続の危機に立たされているなかで効果的な戦略を継続的に打ち出し、大学界において独自のブランドイメージを作り出すことに成功した理由は世の中に役に立つ大学を作ることと職業と密接に結びついた実践的な教育の場を提供するために関わっている教職員が全員が理念をひとつにしていることが要因であると感じました。
本書を読んで、近大が行う様々な施策に触れて、偏差値教育からの脱却をすべく、数年後に迫る入試制度の改革をはじめとする変化していく教育や産学連携などについて考えるきっかけにもなる一冊だと感じました。
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興味深いテーマをインタビュー取材や資料を中心に紐解いていく。学生や社会へのホスピタリティ、関関同立に対する競合戦略、マーケを中心とした学部との連携の3点は、Navar and Slaterの市場志向と重なる。
しかし、、、あっさりと書きすぎ。ブログのような文章。学生3名、関係者2名程度のインタビュー数、取材学部は水産のみ、取材個所はマグロ養殖場と店舗。もう少し幅のある調査がほしかった。本テーマの入り口といったところか。
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「世界初のマグロの完全養殖」「志願者数日本一」で注目を集める近畿大学(近大)について、なぜそのような快挙が成し遂げられたのかを取材により解き明かしている。
実学重視の近大の校風がよくわかるとともに、広報戦略をはじめ近大の大学経営の卓越ぶりを感じた。偏差値により振り分けられてしまっている大学序列の現状に問題を提起し、「不本意入学者」にもいかに近大に満足してもらうかと試みる姿勢にも共感を覚えた。
本書を読んで、近大は今まで思っていた以上に良い大学だな、と感じた。しかし、本書はあまりに近大を持ち上げすぎているような印象ももった。いわば、近大の提灯記事的な本のようにも感じる。もう少し、政治家を含む同族経営であることの問題点など、批判的な視点もあったほうがよかったのではないだろうか。
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近大マグロで話題になった近大が志願者数日本一になった理由が書かれている。近大目指してやってくる学生だけではなく、思い破れて入学してくる学生にも近大に来てよかったといえるよう改革を続けている。
卒業までには息子も満足できるようになってほしい。
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派手な入学式は不本意入学者にここで頑張ろうと決意させるため。中退につながれば、大学経営にとっても打撃が大きい。
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近代マグロでおなじみの産近甲龍の一角、近畿大学の最近の躍進ぶりの裏側を描いている。やはり広報部門に極めて優秀な人材がそろい(といっても一人のカリスマが引っ張っている)、そのアイデアをバックアップする理事会側の体制がなければ成功しなかったであろう。
文中でも触れられているが、ちょっと前までは男臭く野暮ったい大学で、憧れの対象ではなかった。かといってFラン大学でもなかったので中途半端であった。「超近代プロジェクト」と銘打ったプロジェクトには400億の資金が注入されたとしている。マンモス大学であっても、その金額を広報戦略につぎ込むことはかなりの冒険であったはずである。
近畿圏に付属の小学校を開講させて、エスカレーター式に学生を取り込もうとしている。少子化が待った無しであり、これから弱肉強食の時代がやってくることは間違いがない。近大のブランドがあれば、冒険しなくともある程度の学生集めはできるであろう。ただ、下り坂になった途端、再び戻ることは現実にはできない、だからこそ先行投資の意味があるのであろう。
とはいっても、東大を頂点とする学歴は今後崩れることはないだろう。現状の地位を維持するだけで精一杯かもしれない。それでもこれだけ力を入れるのはなぜだろう。
学生募集に対策を打つがこれといった効果のない大学は、おしなべて戦略に一貫性がなく、コンサルに言われた最低限のことをいやいややっている。それが学生にはお見通しで、だんだんと志願者数の減少となり、目的のない死んだような学生が集まることになる。そんな学生を見た将来の大学生(高校生)が、受験を取りやめる。負のスパイラルである。
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18歳人工が2018年から減少に転じる、いわゆる「2018年問題」。来るべく少子化高齢化社会に、近大はどんな対応策を練っているのだろうか?