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世界観を作ってから、小説を書く、彼らしい作品で楽しめました。
さらっと書いてますが、突変したら、衣食住、インフラの再構築とか大変ですよね。
防除団が意味もなく、チェンジリングを殺戮するとか、地域同士での争いが起きるとか、とてもリアルでした。
ミカミ一家の悲劇とそれを悲しむことが出来るのは幸せなことなのかもしれない。
女性キャラは立ってますが、男性キャラでピンと来る人が少ない。シリーズ化するにはそこが弱いかな?
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タイトルの「突変」は「突然変移」の略称。ある時期から、この地球上の地域が突然、異なる進化を遂げた生命体が生息する「もうひとつの地球」と入れ替わってしまう災害が発生するようになった。
この災害は予測できず、その時そこにいたものは突然異世界へ土地ごと飛ばされ、電気も通じず、食事もままならず、原住生物に怯える生活を余儀なくされる。(境界線上にいたものは切断されて死んでしまう。)
末期癌の妻を家に迎える準備をしていた町内会長、家事代行会社の女性スタッフ、過去の突変で夫と生き別れた主婦、銃器オタクのニートに陰謀論を信じこむ女性市会議員…その日酒河市一帯は、そこにいた人々もろとも変移した。
いやあ、長いこと積み続けてたからこの機会に片付けちゃおうと思って旅のお供に選んだけど………迂闊だった。新幹線の中で泣くとこだった。
生き別れは、つらいものだ…。
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SF小説である。
といっても華麗なスペースオペラでもハードSFなわけでもない。
舞台設定はSFであるものの、描かれる物語は日常生活に突如舞い込む『被災』に遭遇した市井の人々の物語である。
本書がSFであるワケに舞台設定にあるのだろうが。
タイトルにある『突変』。
突変とはある区域内が別次元、異世界の同一区域と入れ替わる現象のことである。
表地球と裏地球なのか、全く地球と異なる異星なのかははっきりしない。
表から裏に転移した表地球だった一部は寓地と呼ばれ、寓地からみた表地球は故地と呼ばれる世界を舞台に、ある日突然巻き込まれた住人たちの日常がリアルに描かれていく。
震災のような大災害に見舞われたとき、人というものはかくも日常の意識に固執するものなのか?というくらいに目の前に起きていることと日常の心配事が奇妙に重なり合う。
あまりにも理解不能な事象を目の当たりにするとパニックに陥らないような平衡感覚が働くのだろうか?
そんなことどうでもいいと思われることに執着する住民の行動が怖いほどリアルに感じた。
これは面白い!
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作者さんの名前で買いました。
最後まで読めれば面白いと思います。
最近はあまり重たい本を読んでいなかったので、あまり話の進まない1/3くらいまでは眠気と戦いながら読みました。
あとは分団長を有能にしたいのか無能にしたいのかが、ぶれているのが気になったので4です。
全体はもの凄く作り込んだ世界を1作のために使っている昔ながらの良いSFだと思います。(続編が出るかもしれませんが)
続編が出るなら博士が主役でお願いしたいところ。
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異世界に移転したコミュニティの生きぬくサマ。
とはいえ、既に先に同じ世界に行った人たちが社会を構成しており、その助力を得て、とのことで思っていたのとは少々異なっていた。
まあ、らしい作品ではあったな、と。
あとがきの絶賛はしすぎだと思うけど。
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何とか最後まで読んだ。申し訳ないが途中から斜め読み。キングの「アンダーザドーム」を読んだときと似てるかなあ。どういうわけか、あれこれ起こっても一向にハラハラしないのだ。好みじゃない、と言ってしまえばそれまでだけど…。クライマックスを大森望さんが絶賛していたが、ちょっとほめすぎでは?
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正統派エンターテイメントSF。
中盤~後半にかけて「え?」「は?」「どうなるの?」とわくわくどきどきさせられるが、エンディングで「こうきたか」とにやりとする。
人物の関係性が単純な足し算ではなく掛け算、割り算になっていて、Aさんに対するときは冷たいけど、Bさんに対するときは甘いとか、なんかこう・・・・・・単純ではなくて油断できない。
SF的仕掛けの楽しさ、物語の構造の見事さだけに囚われず、登場人物の魅力でも攻めてくる。
しかし「星界の紋章」の印象(もちろんおもしろいんだけれど、悪く言えば萌えラノベの印象)があったけれど、こんな骨太の現代SFが読めるとは!と驚き。星界の紋章シリーズもきちんと読み直そうと思いました。楽しみ。
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タイトルの音感だけで「あっ、納税小説」と思ってしまい、作者の名前で「あっ、萌えSFのヤツや」と思ってしまい、読んでみて「あっ、漂流教室」と思ってしまい・・・
世界観を作りこんでいる割には壮大なSF小説感が感じられず、パニックモノと思いきや思いっきり日常生活の延長で、読者として足の据えようが定まらない居心地の悪さを感じていたところに、クライマックスの○カミのくだり。なるほど、これでラストの再会シーンが映えるという、ここを読ませたかったんやな。
しかし、前評判が高すぎたのか(大森はじめ世のSF小説評論家、ちと持ち上げすぎじゃない?)、正直若干期待はずれ。世界観が良いし、今後のことも気になるので続編は追いかけるつもりだけど、この1冊だけなら良作ではあっても傑作とは言えないな。
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こんな視点で平行世界を扱った小説はみたことがない。現代版ラブクラフトと言ったら大げさだろうか。そのくらい緻密な設定に感銘を受けた。
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これは文句なく面白いパニック?SFでした。
古くは日本沈没もそうでしょうが、こういうスケールの物語はいろいろ調査・勉強は大変だろうなと思いますが、非常に違和感なく世界が構築されています。
登場人物が多めですが、キャラクター設定も丁寧でとても引き込まれますね。続刊を期待!
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盛り上がってきたけど残りページが少ないぞ 意外とあっさり終わってしまうのか!? などと余計な事を考えてしまうが 面白くなければこの厚さは読み切れません
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異世界ものでかつ災害ものでかつ現代ものという一粒でかなりおいしいお話。
一粒が少し大きめだけど。
最後を人の話で閉めないところがまたよい。
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以外とあっさりしすぎている。群像劇としても失敗とどこかの書評にあったが、その通り。部分的には盛り上がったところもあるが。
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700ページ超というボリュームの割にスケールは大きくない。舞台も狭く、わずか3日間の出来事。それでも飽きさせない語り口はさすが。ただ純粋なSFを期待すると肩透かしを食う。群像劇としても、うまくまとまっていない気がする。一番印象に残ったのは人より異源生物。
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罹災して、じょうほうがなかなか入ってこないとこんな感じ。
イラっとする人が結構出てくるが、なかなかスッキリさせてくれない。
この内容が1/3程度に圧縮されていたら、スッキリと読めたかもしれない。