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この物語を書いたのが、作中の残された人(奥さん)、という設定なのかなって思いながら読んだけどどうなのでしょう?
そこからお互いが気持ちを慮るということを伝えたいのかな?と…
視点が章ごとに変わるので感情移入がしづらいです。死について考えさせるためのトリックなのかな?
うーん!難しかったです!
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【3.11の追悼に読むとよい一冊】
いとうせいこうさんが書き下ろした東日本大震災を題材にした一冊。
生き残った者とこの世から去った者、両者があってこそ今ある世界が成り立っているのだと感じさせてくれる。
星野智幸さんの解説がとてもわかりやすく書かれているため、こちらから先に読んでもいいかも。
文学の力うんぬんの難しいことは僕には分からないけど、読んだ後に不思議と前向きになれる気がする。
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3.11のこととは直接的な表現は避けているのですが、色々考えさせられました。ボランティアの意義とかの章は特に。DJアークの語りも平凡なのに面白くて読み進んじゃう。いとうせいこうさんの本は初めてでしたが良かったです。
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想像ネーム・タラモサラダさんの
日常を書いたお便りが泣けた。
立ち直る って、忘れる ことじゃ
ないんだね。
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哀しみに満ちているのに、優しいお話。
あの日あの夜、多くの人の哀しみが空を覆いつくした。灯りの消えた凍える闇の中で、生と死が混沌としていた。
私は関東にいたから、本当の闇はわからない。本当の哀しみや苦しみもわからない。
でも、耳をすます事はできる。
もうすぐ4年目のあの日がやってくる。黙祷しながら耳をすませてみよう。
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最初、構成や物語の状況がつかめなかったが、徐々にその世界に取り込まれる。何とも感想しにくい本。DJのコメントが所々しみる。リスナーの一言にぐさりとくる。 震災時、完全に外野にいた自分からみて、内野にいた人々の事をどう思うかは、自由である。ここで思考は止まっていたが、読後、思考を巡らすようになった。2話での各登場人物の語りは、中々に厳しいものだった。
来週で丸4年がたつ。衝撃的な画はやきついたままで、猛烈な勢いで忘却している。当事者意識を持つことのいかに難しいことか。
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「文藝」掲載時に「これはいい」と聞いてたんだけど何となく読みそびれて。いや、これいいわ。設定はかなり難しいというかパッと見とっつきにくいんだけど、読んでたらハマってきた。主人公の年齢とか子どもへの感情とかオイラ個人に引き寄せてしか読めないってのもあるけど、何だか泣ける、上手く説明できない、自分の中でも整理できない、むしろ整理したり説明したりせずにこのまま抱えておきたい何か。
で、中身と関係ないことやけど、これ、紙ぶ厚くない?いや、この本だけ分厚いわけないんで、河出文庫がぶ厚い?最近の河出文庫って他読んでないからわかんないし、よその文庫と比べたわけでもないんやけれども、何となくそんな気がした。
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あの震災と真っ向から向き合い、これを書いたということは
単純にすごいな、と思った。
小説としては、私にはあまり合わなかった。
いとうせいこうのもの、他にも読んでみようと思った。
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東日本大震災で命を落としたDJアーク。同じくさまよっている人たち(?)に向けてのラジオ。こっち側の話があってもいいんだなぁって思う。
DJアークの語り口調がとても読みやすかった。
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うーん?と思って読み始めたものの最後まで、うーん?のままだった。
今まで読んだことのないような本だったけど、全然はいってこなかったなー。自分は3.11、直接的な当事者じゃないけど、そういう人が読んだらまた違った感想になるのかな。
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本当に偶然で、これを読み始めたのが震災から4年経った3/11だった。
正直、わたしの想像力の不足のせいか、本文を読み進めるうちには章毎にDJアークだったり、作家Sだったり、5人のボランティアだったり、恋人同士だったり主体が変化することについていけなかった。
解説を読んで、あーあの混沌こそが生と死が一体化した時空なのか、と調子よく思ってみたり。
でも、実際には生と死の実感がわたしにはまだない。大切な人を失ったこともないし、臨死体験もないし、4年前の震災の揺れは同じ国内でもわたしのいるところには1ミリも届かなかった。テレビで見た映像は凄惨すぎて実感をうまず、遠い国のことみたいだった。でも、個人の離別のエピソードをドキュメンタリータッチで描かれるとしみじみと涙がでる。身勝手ながら。でも、悲しみをちゃんと受け止めるにはただの衝撃だけでなく、物語が必要なのかもしれないと思う。かなり勝手な話だけど。当事者だって、ストーリーとして自分に起きた出来事をたどるようになって悲しみに向き合い、受容の準備が整うのかもしれない。経験のない私には想像しかできないけど、そうした想像でも無意味じゃないし、罪悪感を感じるものでないと思わせてくれるのがこの小説じゃないかと思った。話についていけなかった私がいうのもなんだけど。
もう何度か読み返してみようと思う。理解を深めるというより、より想像力をたかめるために。
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3.11。
私は千葉の海浜幕張にいた。
幕張テクノガーデンは高層ビルがいくつか連なっているビル。
頑丈そうで、何かが起こるとは想像もできない場所だった。
でもあの日は揺れた。
避難して外に出て、さらにその揺れを現実として見た。ビルが、ビル同士がぶつかるんじゃないかというくらい揺れていた。
揺れが落ち着いて、自宅に帰れる人は帰ろうってことになったけど、電車バスはすべてストップして、完全の陸の孤島。
地面は、埋め立てのせいか液状化と歪みでひどいことになっていた。
どうすることもできなくて、オフィスに戻り、インターネットでテレビを見た。
映し出されるのは宮城岩手福島の状況ばかり。おもちゃのように家が流され、感情がおかしくなり笑い出しそうになった、必死に感情を制御しなければと苦しんだ記憶が昨日のように蘇る。
そんな、私にとってはテレビの中の世界。
それも現実に起こったこと。
津波に奪われた命は2万を超えるという。
その苦しみは、体験した人や家族しか分からない。
悼み、苦しみ、嘆くとも、
体験した人や家族と私はちがう。
石巻で働くことになってもこの感情とはうまく付き合えなくて、苦しくて、たまらなかった。
弱かった。
今なら分かる。
死を悼むことは大切。
でもその家族が嫌という程魂を鎮めるために祈っていて、私は部外者であるということ。
今なら分かる。
自分にやるべきことは、生き残った人たちの支援だということ。
生き残った人にはこれから先の人生がある。
死にそうなくらい辛くても、生かされた命。
その命とどう向き合って、どんな人生を作っていくか。
その助けになることなら、きっとできることはあると思う。
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読みはじめて、なかなか話の全体像が見えてこなかった。ほとんど文章が会話で書かれていたからだ。どいやら東日本大震災でなくなっていく主人公が同じく立場の人たちとのテレパシー的な会話だった。家族を思いやる気持ちと現世から巣立つ心苦しさに心打たれた。
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2050323
東日本大震災をテーマにした話題作だったので、単行本の時から気になっていた。
文庫本化されたので読んでみたが、最初から??の連続で、登場人物や情景などの設定か理解できない。
それでも全く感情移入できないまま1章を読んでみたが、やはり理解出来ず。
評価の高い作品なので自分の読解力や想像力が乏しいのかと、なんだか辛くなってきたのでこれ以上読み進めるのは無理と思い読了とする。
高評価のレビューは皆さんの本心なのだろうかと疑心暗鬼にさえなってしまった。残念。
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東日本大震災で亡くなった方が、大切な人を探す気持ちがもとで始まるラジオ番組の話。
未曽有の事態で突然亡くなり、亡くなったことをうっすら理解しながら、自分と家族、当時一緒にいた誰かの安否を気遣う様子が、柔らかく描かれている。肉体的な苦しさもあるけれどい今までの何でもない日常や大切な誰か、そしてその誰かとの思い出や生活が亡くなっていく無念さを受け入れなければならないのが、切ない。それでもDJが妻と子と話ができてよかったと心底ほっとした。
こうして生きていた人々の息吹をなくしてしまった震災を風化させてはならないと改めて思った。