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東本鉄に入社した若菜直の成長物語。かつての恩人達との再会や同僚との助け合い、死んだ弟への思いなどまとまっていてとってもいい作品でした。
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裏側の話を読んだら現実にも興味がわいてくる不思議。
とりあえず駆け込み乗車はなるべくやめたいと思う。
なるべく。
藤原さんがとてもすき。
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新人駅員・直が主人公。亡き弟の夢を追ってこの世界に。
様々な乗客との対話を通して、駅員としての仕事に向き合う。同期の犬塚や先輩の由香子、藤原、そして駅員のマニュアル化を目論む上司や一癖ある同僚たちに囲まれて成長していく。
私は鉄ではないし、電車もそこまで詳しくない。純粋に駅の仕事を知れて面白いし、通勤のときに、もう少し駅員さんの行動を見てみようかな、と思った。
直と犬塚、対照的な同期二人組が少しずつ距離を縮めていく様も心地いい。直や駅員始め、職業や性別の違う乗客たちそれぞれの心の動きを丁寧に描いている。直の一人称なのに、そう感じる。以前読んだ「あぽやん」を少し思い出したな。
続編あったら是非読みたい。
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綺麗でさっぱりした物語。同時に単調でご都合主義的でもある。まとめは急いた感じもするが、展開としては良。
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月が変わる直前の“駆け込み”読了。実在の駅を舞台にしているのに、会社や路線名は架空という仕立て。東本鉄(東本州旅客鉄道)などには仕舞まで馴染めなかった。登場人物も「そんな駅員はいないでしょ」というような設定。テレビドラマの脚本のようだ。鉄道という仕事の嫌な面だけを軸に据えた物語は、それが現実であろうと読む方は辛くなる。だからこそのフィクションだと思えなくもないが……
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連作短編だったかな(記憶をたどってかいているので)
鉄道のお仕事は思えば大変なお仕事で
サービス業なんだなぁと読んでいて実感できました。
読後から、駅員さんや駅に携わるかたがたへの
まなざしが変わった気がします(笑)
色々あっても設定が若い年代なので、
爽やかな印象の物語でした。
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タイトルにつられて購買した一冊であります。
主人公の若菜直は新米駅員として、東本州鉄道株式会社(いふまでもなく、JR東がモデル)の東京駅に勤務します。なぜわざわざ駅員を志したのかは、弟と関係があるやうですが、おひおひ明らかになります。
彼女は駅を「奇跡が起こる場所」としてとらへ、以前駅で自分を助けてくれた五名の人物を探すのでありますが、さううまくいきますかどうか。全5章からなつてゐるので、それぞれ一章に一人、といふ勘定ですね。すでに結末が読めるやうな。
上司や同僚はまともな人が少ない。直属の上司は営業助役の松本。過去に不幸な出来事を経験してゐるらしく、それが原因か足をひきずつてゐます。
副駅長の吉住は制服を着用せず、お前ら駅員ふぜいとは人種が違ふんだよ、といふやうな態度がありありの嫌な奴。
直と同期入社の犬塚。通称ワンタン。筋金入りのテツだが、鉄道会社がテツを嫌ふことを過剰に意識してゐるため、それをひた隠す。全く誰とも打ち解けないが、徐々に直とは心を開いていきます。こんな奴をよく採用したもんだ。
直の教育係として担当する藤原。とにかく態度が悪い。上司にも敬語が使へません。その強引な接客態度が悪質な乗客対策に重宝するとして、「必要悪」としてやむを得ず雇用してゐるさうです。そんなことあり得るのかね。現実感がないですが。
犬塚の教育係は由香子。通称ゆかぽん。慣用句やことわざを多用しますが、その使用法がどことなくずれてゐる。
駅員は激務であります。きついシフトだし、乗客はわがままで自分勝手。実際に駅員への暴言暴力は多いと、報道でも明らかにされてゐます。本書でも、普段はクレーム対応を仕事としてゐる男が、酔つぱらつて毎日駅員に嫌がらせをし、暴言を吐くことで鬱憤を晴らす場面がありました。
他にも、犬塚がいきなり殴られたり、人身事故の遺体処理をしたり、非常識な撮り鉄との格闘があつたり、若い女性をストーカーから守つたり......
さて、駅員として日々奮闘し成長する直ですが、果たして奇跡を起こせたのでせうか。多分「ライトノベル」とやらの読者にはウケるのではないかと。わたくしの正直な感想は差し控へませう。
デハデハ。
http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-737.html
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読み始めてすぐ田舎者の私は東京駅の線の話とか分からんくて、とりあえず読むに徹したけど短編短編で多少つながりもあって、途中からは人間味もありスラスラ。 鉄オタさんでなくても楽しめると思う。 仕事小説みたいやから 友達に電車の運転士おるから薦めてみようと思う。笑
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一番大事な時に東京駅で助けてもらった五人に感謝を伝えたく、亡くなった弟の夢でもあった東京駅の駅員となって、感謝の言葉だけではなく、五人の置かれている環境に驚きつつも、一緒になって解決していく新人駅員の物語です。各章一人と解りやすい構成で、最後は主人公の奥に潜むモヤモヤをさらけ出し、自分を乗り越え、次に向かって歩いていく、そんな物語でした。ひさびさにストレートって感じでした(笑)
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朱野帰子の『駅物語』は東京駅で新人駅員が新たに駅員業務を覚えていく物語。ただ、この新人には東京駅で駅員にならなければならない(と信じる)理由があった....
鉄オタや駅員の実態といった、普段目につかない世界と利用する駅でもよく見かける駅員の実態を混ぜ合わせつつ、小説として幹を成しているのは主人公と弟との関係だ。
そのあたりと駅員の関係が少しギャップがあるようで、どうしても駅というと人身事故との絡みがでてきてしまうので、少し怖い。
しかし筆致は柔らかでストレートで読みやすい。逆に読みやすすぎてあまり残らない?妙に文学的である必要もないが、多少読み応えというか表現に重みが欲しいような気もするが、それがもしかしたら著者のあるいはファンの望むところなのかもしれない。
あまり人の目の触れない職務を中心とした小説が他にもあるので、もう少し読んでみたい。
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かつて助けてもらった5人を探すというのは現実には難しいだろう、弟の夢を引き受けて駅員になっちゃう?とかツッコミどころは満載だったけど東京駅の裏側、駅員の仕事、擬似体験ができたように読了した。クセモノの同期、指導員、上司、との絡みも大変そうだけど直ちゃんはうまくやってきりぬけていた。最後は同期に助けられて…東京駅に行けば彼女に会えるような錯覚をしてしまいそうだ。
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東京駅の駅員はかなり冷たくて、まるで機械のような人間で苦手に感じていた。本書ではその東京駅が舞台で、東京駅で働く駅員の物語が繰り広げられる。
物語はざっくり言えば、主人公の弟が言ってた「駅は奇跡が起きる場所」の言葉通り、5人の恩人に恩返しをしていく奇跡を起こす物語である。正直言って、展開は非現実的でご都合主義であるが“駅のリアル”について書かれていたのが凄く良かった。
本書に書かれた駅員の業務は以下の通り。
運賃、時刻表、路線を全部覚える(しかも改正されまくる)。ホーム監視では遅延を極力発生させないようにする。理不尽なクレーム対応。泊まり勤務も当たり前にあり、休みが取りにくい。などなど、鉄道業界になかなか人が集まらないのも頷けるハードな仕事内容。それに付け加えて。
「駅員を殴らないでください」の注意勧告ポスターが日常茶飯事で行われていることにも驚く。主人公の上司の「乗客は我々を人間だと思っていない」という言葉が刺さる。しかし、駅員からすると乗客も人間と思わないんだろうな、と思う。
世の中楽な仕事なんてないが、駅員の大変さは我々には伝わりにくい。体験したら1日で音をあげそうなものだ。本書を読んで、駅員の過酷さが伝わった。東京駅の駅員が苦手だったが、心を殺して機械のように淡々と対処するのも無理もない話だと思った。これからは駅員のことも気にかけるようにしよう。
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現在、ハマっている作家さん、朱野帰子さん。
東京駅が職場って色々な人の人生を垣間見ることになるんだろうな。
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「大事なことを三つ言っとく。緊急時は非常停止ボタン。間に合わなければ走れ。線路に落ちたら退避スペースに入れ」 酔っ払う乗客、鉄道マニアの同期、全自動化を目論む副駅長に、圧倒的な個性をもつ先輩たち。毎日100万人以上が乗降する東京駅に配属された若菜は、定時発車の奇跡を目の当たりにし、鉄道員の職務に圧倒される。臨場感あふれる筆致で駅を支える人と行き交う人を描ききった、書き下ろしエンターテインメント!
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東京駅の舞台裏、という感じの物語である。電車が定時にやってきて、何事もなく目的地に到着する、という普段気にも留めないことの裏側に、これほどたくさんの人の努力や苦労や緊張や覚悟があるのだということに、改めて感謝したくなる。なんて過酷な仕事なのだ、という思いとともに、責任と誇りをもって業務にあたっている駅員さんたちの姿に敬意を表したくなる。一方、そんな彼らも普通の人。プライベートな悩みも屈託もあり、人間関係の煩わしさに悩まされたりもするのだが、日々少しずつ、相手の立場に立ち、相手を慮ろうとする姿勢も見られるようになり、じわじわとなくてはならない存在になっていくのである。何かあった時に、頼りたいと思う仲間がいることに胸が熱くなる。駅員さんウォッチを目的に東京駅に行きたくなる一冊である。
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まぁまぁ面白かった。
TVドラマになりそうなストーリですね。
ただ、少し盛り上がりにかける感じはする。
弟の死により、自分の将来を変えちゃう。
親族の死は相当な影響だろうが、好きでもない仕事をするっという方向にいくのが、多少の強引さを感じた。
男の子は鉄道の遺伝子をもって生まれてくるっというようなセリフがあったが、強く同感。
1才になる息子は、車・鉄道が好き。
娘にもない熱狂ぶりに、共感をいだいた。