紙の本
えっ!と驚きました。
2018/11/27 22:18
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投稿者:ポンちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後のどんでん返しには驚きました。叙述トリックと言ってもいいですが、誰が気付けただろうかと思います。大半の人は気付かず騙されたのではないでしょうか。表紙がさわやかそうなので、さわやかなハッピーエンドを想像したのですが、表紙詐欺もいいところかもしれません。笑
手放しで褒められるラストではなかったかもしれませんが、これはこれでありかなと思いました。
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どこかで「横溝正史かと思ったら京極夏彦だった」という内容のレビューを見たが、まさにそんな感じだった。『後巷説百物語』の「赤えいの魚」という話が好きなので、似た雰囲気のある本書はまさにどストライクな内容だった。同じ時代に生きる日本人なのに行動原理や死生観がまったく違うって相当恐ろしい。
全四巻で割と駆け足な感じがしたが、中だるみもせず丁度いい長さだったと思う。巻末の読切も面白かったし、伝奇ミステリ系でもそうじゃなくてもいいので、戦後舞台で瀬里沢が主人公っていう続編的なものを出してほしいな。
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価値観が違い過ぎる人とどう接するのが正しいのか。
結局ただそれだけなんだけど主人公の最後の行為はどうなのかな?
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頭カチコチの内務省所属の軍属かと思っていた瀬里沢が「心」を紐解く民俗学的密室殺人事件物語。あくまでも「役人である」と言い切る瀬里沢の冷徹さは鬼灯に通じる。
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死という概念が違った(死体は火葬するものではなく、一緒に暮らすもの)り、心がないから一人称が自分の名前だったりと考え込んでしまうような陰鬱とした描写に面白みを感じた。中でも「突然、意味もなく粗暴になり人を襲う。死体は埋葬せず身近に置いて腐敗にまかせている」は不気味だった。
島で起きた殺人(※正確には、島では殺人が殺人ではない。)は、島の因習から外れたひとを除外するための行為(娘を埋葬しようとしたから殺した。リーダがいない島でリーダーになろうとしたから殺した。いままでは大根を1本だけ盗んでいたが来客があったのでいつもより多い2本を盗んだから殺した。)が多かった。
心があるひとが犯した模倣の殺人(※島で起きた本当の殺人。)が暴かれるまでの台詞回し(心が心とされるまでの話。魔が指すことを自分の空のバケツと友達の釣果でいっぱいのバケツになぞられた譬え話。)が印象的だ。