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雑誌で読んで、それまで抱いていた先入観が覆った一穂作品です。なぜか肌が合わず敬遠していた作家さんでしたがこの話は胸にヒットして、改めて関心を持つきっかけとなりました。
TV局が舞台の業界もの。おそろしく裏表のある腹黒系アナウンサーが、仕事で知り合ったアニメ作家と出逢うことによって、素直な気持ちに目覚めていきます。
国江田に最初はむっとさせられるんです。いかにもアナウンサーらしい軽快なテンポで発する独白が、毒吐きまくり!なので周囲を愚民呼ばわりして鼻持ちならないヤツと思ってしまうんですが、そのモノローグの暴言の裏にある、強がって頑張ってる意地っ張りな本性に一度気が付いてしまうと、潮じゃないけどかわいくて愛しくてたまらなくなっちゃいます。
二面性すらも厭わないアナウンサー魂が、むしろ凄いですよね。ほんとは誰よりも仕事に対して真面目な努力家でした。
潮が包容力のある大人な攻でステキでした。オワリさんwのわがままと毒吐きまくりに余裕ある対応ができる人で、安心させられました…
でも、そんな潮が国江田相手に余裕なくしたり、イジワルで強引になったりする様子には思わずドキッとしてしまいました。
書き下ろしの「両方フォーユー」も大満足の面白さでした!皆川の当て馬具合がいいバランス。
ここまでくるともう国江田は二面性よりもおバカっぷりの方が前面に押しだされていて、苦笑させられっぱなしでした。
「虚飾に満ちている」ので、絶対いつか誰かに尻尾をつかまれる展開だとにらんでいたら…
もう、ハラハラさせられましたね~
でも、ヤキモチ焼いた潮のS度加減に萌えました。「お前が半分なら、俺も半分だぞ」の潮の言葉の後、ものすごくうるっとさせられました…
お仕事ものとしてもTV局の内部のことまで詳しく調べていて、違和感なく描かれていて秀逸だと思いました。
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国江田計は二重人格だ。王子様と評される人気若手アナウンサーのオンの顔と『愚民共が』と心の中で周囲に毒づきまくる凶悪なオフの顔。
番組の取材対象だったアニメーターの都築によれよれジャージ、マスク、ダサ眼鏡で武装中のオフの計が出会ってしまう。出まかせに『オワリ』と名乗り、行き掛かり上都築の仕事を手伝うはめになった計。
そつなく品良く如才なく完璧王子様スマイルを崩さないオンの計と同一人物だと都築は全く気付いていないようだった。
都築と二重に接点を持つことのリスクは承知していても、『オワリ』の凶悪さすら当たり前に受け止めてくれる都築のそばは居心地が良すぎる。丁々発止のやりとりも案外楽しい。
どうやら都築はオンの『国江田さん』にほんのり好意を抱いているらしい。それなのに『オワリ』の中にも遠慮なくどんどん踏み込んで、しまいにキスまでしやがって。
『オワリ』の凶悪毒舌な内面モノローグが凄まじくていっそ清々しいww
ピンチヒッターとして夜のニュースのメインキャスターに大抜擢された計。プレッシャー死寸前の計が心を落ち着けるために開いたアクセント辞典に書き付けられた都築のパラパラ漫画。胸がきゅんきゅん通り越してぎゅーんてなった。
内面の凶悪さとは裏腹に、こっそり人一倍努力家で実はナイーブな計とそんな計のオンもオフもどっちも好きだから好きは2倍って言ってのける都築の鷹揚さ。ホントにいいカップルだな~(*'A`*)
『ふったら、どしゃぶり』や『ナイトガーデン』もすごく良かったけど、軽快タッチの一穂さんも大好き♥
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雑誌掲載時の好きで何度も読みかえしてました。文庫になったので、その後エピソードが読みたくて買いました。
キャスターの計(オワリ)とアニメ作家の都築。計の二重人格ぶりとツンデレ加減が絶妙で、都築がそれをうまく受け止めているのがほんわかして好きですね。
続編では、都築もやきもちやいちゃうんだ~とこれまた可愛い話だなと思いました。
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★4.5
面白かったー!読み始めた時から最後まで面白くて読み終わるのもったいなかった。計の徹底した二重人格っぷりが見事で、笑顔の下での悪態がおかしくておかしくて(笑)毒舌が気持ちよくて爽快wすべてを知っても受け入れてくれる都築と出会えて本当に良かった!後半の竜起が絡んだ話も良かった〜!竜起のポジションすごくいい感じ。
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主人公が今までの一穂さんにはないタイプだったのもあって、面白かったです。裏表はあるけど実は努力家で…というのも好ましい設定。テレビ局のお仕事ものとしてもしっかりと読みごたえがありました。
けどBLとしてはあまり萌えはなかった。
受を理解してその弱い部分をも受けとめる攻…なだけじゃ弱いような。受のキャラづけが強いので余計にそう思うのかも。それ以外は読みごたえもあって面白いお話でした。
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主人公の性格の悪さがとても可愛く描写しています
絵師さんもとても綺麗で一穂さんとのコンビネーションの凄さを思い知りました^_^
1ページ1ページ大切に読んでいきたい小説です
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アニメーション作家×二重人格アナウンサー
あらすじから想像していたよりずっと魅力的なキャラ達で一気読みしてしまった。
計はびっくりするほどの二重人格だけどまったく嫌味がなかった。本当は臆病だったりネガティブだったり、そして何より人より何倍も努力家だからかな。
都築と出会って安心できる場所ができたとき自分の気持ちにぐるぐるするところや周りに振り回されてるのがとても可愛かった。
都築も、さりげない優しさや隠さない嫉妬や好きだからこそ計のした行動に怒鳴るところなどあぁいいなこの二人、と思うシーンがたくさんあってなんどもうるっときた。
タイトルからの本文最後の一行がなんとも言えない幸せな気持ちにしてくれた。
文句なくお気に入りに追加です。
描きおろしペーパーも可愛かった!
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受ちゃんがものすごいツンデレ!性格が激しいから、攻くんがとってもイイ人に見えるな~。やっぱり一穂作品は竹美家絵が合う。扉絵かわいい~。後半のちゃらい当て馬はいらない子。
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CDを予約したので、原作を読むことに(笑)。
あ、これ好きだ。
都築の器の大きさが気持ちいい。
国江田の二重人格ぶりがかわいかったな。
CDにきも期待が持てる。
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設楽さんとの食事会、設楽が二人に礼を言っているが 都築が強引に割り込んだような気がしてならない。 会話のテンポが良くて楽しい。
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意外とはやくくっついたな。設楽さんが計にからんでくるのかと思いきや、特に何事もなく…
本番直前、計の「助けて」に盛り上がった‼︎潮が計の二重人格がわかってもそのままでいろ、という所もよかった。タイトルの意味をかみしめてた。
両方フォーユーで登場した皆川がいいキャラしてるね。計がどんどん可愛くなっていく。
素で話してる所を見られた所も楽しい。
浮気をおさえられた所からのお仕置きで逆エビとか、潮と計のやりとりが面白かった。
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優等生で外面を完璧に取り繕いながら素顔はがさつで超毒舌、心の中での口癖は「愚民が」の俺様キャラ。表裏を完璧に使い分ける、ある種の二重人格の王子様アナウンサー計はひょんな事から仕事で知り合った【表】の顔を知る相手、ストップモーションアニメーション作家の潮と素顔の自分で対面してしまい……。
何でもそつなくこなす完璧な王子様、と見せかけて人一倍真面目で勤勉な努力家、家族以外に一切素の顔を見せないよう気を張って虚構の世界を生き続ける計はある種不器用なのかも。
性悪と取られても仕方ないイイ性格なのに、清々しい程の毒舌の裏での並外れたたゆまぬ努力や苦悩をきちんと描かれているからか、計のキャラクターは嫌味には感じられずとても可愛い。
表の顔と本音の使い分け、【仕事】を通じての人間心理の描き方、脇キャラまで余す事無くイキイキ描かれるキャラクター造形、畳み掛けるような会話の応酬のテンポ……やっぱり上手い人だなぁとしみじみと。
当初は単発作の一作目でなおかつ雑誌掲載と尺は限られている中で『優等生アナウンサー』国江田計の虚像を演じ切るための立ち居振る舞い、影の努力の必死さ、当然ながら裏の顔を知っている家族との関係性が良好であることを告げる母親との電話でのやりとり……と、テンポよく運ぶストーリーの広げ方、各々の人物像の掘り下げられた方はキャラクター小説としての奥行きと厚みがびっくりするほど深い。
設楽さんの「食えない」人物像や同期の麻生アナとの関係性を匂わせたバックグラウンドは既に一作目から色濃く描かれていて、そういった点もこの物語を「ふたりの恋愛」だけに留めない魅力となっているんですね。
(潮が受賞後コメントで「ばーちゃんが」と小夜子さんの話を出すあたり、いまとなるとすごく切ない。散りばめられた要素が後々で生きていることが再読するとわかりますね)
極端に誇張したフィクションのキャラクターとして面白おかしく描かれながらも、どこかしらシンパシーを感じずにいられない痛みや不安を吐露する場面はひたすらに胸が苦しい。
裏の顔のままご近所同士として知り合ってしまった矢先、気さくに話しかけてくれる潮との会話を楽しんでいるあの最初の場面から孤独を癒やされ、心動かされていたのかも。
どんどん気の置けない関係性が育っていき、「国江田さん」と「オワリ」の両方で接していることから潮の内面にどんどん近づいていくにつれて仮面の下の感情を揺さぶられる計の思いの移りゆく様がハラハラしながらも切なくて目が離せなくなってしまう。
気を張って生きてきた計にとって、目を逸らそうしてきた自分の核の部分に触れようとしてくれた、全てを分かっても許容してくれた潮は唯一無二の自分の気持ちを預けてもいいと思える存在だったのかなぁ。どこまでも真っ直ぐに向き合おうとしてくれる潮の態度に心を掻き乱されてしまう場面がすごく切ない。
シリーズを通して読んでみると改めて、潮に「両方好きだから」と受け入れてもらえたことは計にとって本当に大きなことだったんだなぁと。
「なりたくてなったわけじゃない」中で「アナウンサー国江田計」を作り上げた計と、ひ���りで黙々と手を動かして自分の中に浮かんだ世界を動かしていく潮の仕事へ向かう姿勢は対象的でありながら、惹きつけ合う部分がきっとあったんですね。
成り行きでなってしまったからこそ、誰にも負けないように努力をしてきたーー勝ち続けなければいけなかった、と国江田さんの姿で誰にも打ち明けたことのなかったはずの本音を話した翌日が「ザニュース」の初回オンエア当日。
政治の話題をあれだけ軽やかに色鮮やかに生き生きと読ませる手腕、潮の助けがあったからこそ、一皮剥けた「国江田計」を見せつける鮮やかすぎる本番を経てからの告白の流れは爽快感溢れる心地よさ。
告白したら次の瞬間にはベッドに押し倒されるのはBLのお決まりなんだろうな〜〜正直仕方ないんだろうな〜〜と思いつつも、口の悪さはそのまんまにいつしかみるみるうちに翻弄される計、対する潮のテクニックがみごとに展開されるめくるめくラブシーンはひたすらにかわいい。
このふたりのラブシーンは会話の応酬がとにかく楽しいですが、半ば無理矢理押し切っての初回ならではの落とされっぷりが楽しいですね。
綺麗な国江田さんプレイでの泣き落としで誤魔化されないところ、かわいそうだけれどかわいいので仕方ないね。笑
BLはくっつくまでの波乱万丈ありきなのでしょうが、一穂さんは寧ろくっついてからが本番、と感じたのが両方フォー・ユーでした。
思わぬライバル皆川くんの登場からのやきもちと本音のぶつかり合いが可愛くて仕方ない。
恋愛経験がまともにないが故に、嫉妬されていることに優越感を焼いたり、持て余した感情にやきもきしたり、は恋愛が始まったころの特有の高揚感なんだろうな。
空回りしてめいっぱい威張る計を「アホ」と切り捨てる潮はさすがだな。(そういうところも好きなんだよね。笑)
初っ端からかわいくも生々しいラブシーンがシチュエーションを変えてたっぷりありながら、「会社員」としての理不尽さに苛立つ計VSフリーランスとして後ろ盾のない状況で闘い続けるしかない潮の仕事人としての生き方も背景にはきちんと描かれているあたり、ちゃんと奥行きが深い。
包容力ナンバーワン、と言われる潮の人間像のバックグラウンドや仕事への向き合い方、生き方が初期からちゃんと余すことなく掘り下げられているのがここまでシリーズが広がった一因なんですよね、きっと。
「読み」の技術力では計にはあからさまに劣るが圧倒的な愛嬌で世渡り上手、正攻法の努力型の計とは異なる手段で自身の道を開こうとしてきた姿、計の素顔を思いがけず知っても怯むことなくガンガン攻めていき、潮ともあっさり仲良くなってしまう皆川くんのキャラクターはありがちな当て馬キャラには留まらず、たいへん痛快。
半分でいいから、と半端な気持ちで迫る皆川くんへの潮の堂々たる啖呵の切りっぷりの男前具合も、潮に気持ちの全部を預けたい、全部が欲しくて堪らない計が本音を曝け出して泣くシーンがいじらしくて可愛い。
計が本音を打ち明けられる、弱音を吐き出せる場所は潮しかいないから「半分」なんかで耐えられるわけがないんですよね。
「大衆にちやほやされたい」からどれだけ苦労がのしかかってもこの仕事を辞めるつもりはない、と言い切る��の清々しいまでの突き抜けっぷりと「どうしようもないアホだけれどそこも含めて心から愛している」と言い切れる潮、これを見せつけられるとそりゃあ怯むよね。
その後も散々蒸し返される「次はジャーマンスープレックスの刑」は読み返すと思わずニコニコ。
完璧な外面を装い続けるのと反面の不器用ないじらしさ、清廉潔白な王子様のえっちでかわいい側面を引き出してくれる潮とのやりとり、互いを求め合うことと愛情のありかたがぴったり重なり合うふたりのラブシーンは遠慮なんてすこしもない大胆な会話も含めて最高にかわいくて愛おしい。
たしかにこんなにいやらしくてかわいいのを知っていたら涼しい顔でテレビに出ている姿を見ると混乱する。笑 嫉妬する、と素直に言えるところがいいよね。
正直一穂さんじゃなきゃ読まないタイプのお話でしたが、『ならでは』の世界が溢れていて終始楽しくハラハラきゅんきゅんさせられました。
ここから広がっていった最初の一歩かと思うと感慨深いなぁ。
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主人公の性格がすごくわかりやすくて可愛い。文章も読みやすい。さすが2016年度の、このBLがやばい!小説部門第1位だなあと。続きも出てるからこのあと読みます。
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テンポがとても良く、さらりと楽しく読めました。
計の口の悪さも可愛らしかったし、努力家なところに好感が持てました。
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読み終わった後に最高に充実しました。
ストーリーのテンポが良く、さらっと読めて頭の中で想像しやすいです。
ブレない自然体なアニメーション作家×好青年を演じる二重人格アナウンサーという面白い設定で、高飛車受け大好きな自分にとっては最高に楽しい気持ちになれました。
隙を見せない人間が唯一心を許せる相手ができる瞬間を見られます。最高です。
話の山場で主人公が大きな仕事を任され、そのプレッシャーで負けそうになった時に攻めに救われるシーンでは号泣ものであると同時に心が震えました。
まさにこういうBLを求めてた!!って感じです!