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まず帯に偽り有り。帯では「死を賭けたババヌキ」となっているが、実際はババヌキで負けても殺されない。殺されるのはババヌキを棄権した生徒のみ。
今作品が初小説とのことだが、それがもろに判るぐらい内容が稚拙。主人公含めキャラ設定もイマイチで、上述の様に参加さえすれば殺されないので緊迫感もない。
ケータイ小説並の内容。
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夏合宿に連れて来られた高校3年生の生徒たちは、「ババヌキ」をすることを聞かされる。ただのトランプ?と、おっかなびっくり始まる初日であったが、負けると何が起こるのか?それを知った生徒達には動揺が走り、勝負の行方は…。
大学時代の先輩の初書籍作品。
うーん、各キャラクターの掘り下げがもっと欲しいし、容姿にまつわる描写がほとんど無かったように思う。そこらへんが、キャラクター像を想像しにくくしている。且つ設定のテンプレ通りなところはテンプレ通り過ぎて、途中から変貌っぷりが半端ない高島は何のためにわざわざ外に出て浅野くんを見に行ったのか、そこから何かを掴んだのかもよくわからず。
「バトルロワイヤル」がこの手の世界観に与えた影響の大きさを再確認させられた感じがした…
心理戦の部分は、大学時代の人間関係を少し思い出すような箇所もあったもので、ちょっと胸が痛くなった。
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政府機関によって選ばれた生徒たち。
そこで繰り広げられるサバイバルゲーム。
設定だけを見れば「バトルロワイヤル」のようだけれど、「ババヌキ」というゲームを取り入れたところが面白かった。
誰もが一度はやった経験があるだろう「ババヌキ」。
順番にカードを引いていきペアが揃えばそれを捨てる。
最期にジョーカーを持っていた人が負けになる、とても単純なゲームだ。
けれど、意外にも「ババヌキ」は奥が深い。
バラエティ番組で「ババヌキ」をして勝敗を決めるという企画があるけれど、その攻防は心理戦そのものだ。
ジョーカーを持つ者はそれを知られないように。
ジョーカーを持たない者は誰がいま手にしているかを探ろうとする。
細かな表情の動き、視線、会話…。
すべてが判断の材料となり、勝敗を決していく。
運だけがすべてのゲームではない。
敗者がどんな目にあうのか。
目の前で見た生徒たちは、初めてゲームの意味をしり愕然とする。
生死の狭間に立たされたとき、人は普段とは違った顔をみせる。
他者を見下し、従え、姑息な手段でゲームを勝ち抜こうとする者。
不当にジョーカーを押しつけられても言い出せずに黙り込む者。
命を賭けたゲームなのに、自らの運命を他者に預けて勝負から逃げてしまう者。
そして、情報を開示し敗者になろうとする者。
自分だったらどうするだろう。
契約をかわし誰かに自分の運命を委ねることができるだろうか。
物語が始まったときは平凡な少女にしか見えなかった千夏が、ゲームの進行とともに徐々に本質をのぞかせていく。
鋭い注意力と行動力。
結末の先にあるものはけっして幸せではないだろう。
けれど、あの瞬間だけは彼女たちは自分たちの手で掴みとった自由を満喫していた。
「アポカリプス・ゲーム」はこの物語の続編にあたる。
また映画も「ジョーカーゲーム 脱出」が2013年には主演を鈴木裕乃に変えて続編として公開されている。