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紙の本
小学生の男の子向け。イラストの好みが別れそう。
2011/08/17 21:16
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みす・れもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近、「元素」がらみの本を多く見かける。”一応”、大学で化学を専攻していたワタクシは、元素記号が大好きで、化学式を見ていると楽しくなるという、ちょっとした変わり者である。
いや、だってね。この世の中の全ての物質も突き詰めれば約100種類の元素からできてるわけだ。不思議な感じだし、とても興味深いと思わないだろうか?
本書はおそらく小学生向け。イラストは小学生の男の子に好まれそうな雰囲気。けれど、内容は・・・というと子供向けにしては結構難しいことが書かれているように思える。漢字にふりがながふってあっても、すぐに理解できるということにはならないだろう。
しかし、すぐに理解はできなくても、興味を持つ可能性は高い。「元素」というものが100種類以上あって、それぞれいろんな性質を持っていて、身近なモノに含まれている。好奇心が旺盛な子供であれば、そんなことに面白さを感じるのではないだろうか。そこを出発点にして、さらに理解を深めようとする子供もいるだろう。
最初に読んだときには理解できなかったことも、徐々に理解できるようになる。そうすれば、さらにさらに面白くなっていく。「好奇心」というのはそうやって育っていくものだ。
この本の中では113種類の元素がキャラクター化されていて、主要な元素は見開き2ページを使い、それほどメジャーじゃない元素は1ページに4つが詰め込まれていたりする。うーん・・・。ちょっとしか扱われない元素に同情してしまう(苦笑)。全部平等に扱ってくれればいいのになぁ。そうすると難しくなりすぎてしまうかな。
キャラクターは元素の特性を現しているモノもあれば、全く関係ないんじゃない?と首をかしげるモノもある。でもって、そのキャラクターが元素名に絡めたダジャレを言うんだけれど、これもまた「ん?」というモノも少なくはない。ただ、各元素につけられたキャッチコピーは「上手い!」と思うモノが多い。
おそらく読む人を選ぶ本だと思うが、大人が読んでもそこそこ愉しめるし、子供ならいろんな可能性への出発点になり得る一冊ではないだろうか。
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