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素直に育った高校生・光介の焦燥や葛藤が丁寧に描かれている。祖父母の事件を追うことで、彼は自分がいかに守られてきたかを知り、やがて人を守ることの意味を知っていく。
光介の父母も母の姉・芹もきちんとした「大人」(いい意味で)なので、安心して読める。・・・・のは、自分がすでに光介の「親」の立場だからなのだろうな。
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四国で平凡な日々を送る主人公が、東京に住んでいた叔母が引っ越してきたことで、祖父と祖母の心中事件を知ることになる。二人の心中の謎を紐解いていく青春小説。読み終わった後には主人公の成長も感じられるし、心中を扱っている割にはそんなに重くもなく、気軽に読める1冊。
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良かった。
単にゴールに向かって走るんでなく、「読者がここでこう間違えるハズ」というのも見越して書いてるところが良く、「あれれ・・・じゃぁどうなるの・・・?」と、どんどん読み進む。
なんか、男が得をするお話です!
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初読。図書館。祖父母の心中事件の謎を追いかける男子高校生を通して、家族の中にある思いやりについて考える物語。全体的に穏やかでゆるゆるとした感じで、揺さぶられるという点では少し物足りないかな。田舎で暮らす主人公の閉塞感や、きっと何者にもなれないんだろうなと感じる未来への不透明感なんかは丁寧に描かれているけど、帯の「青春ミステリー」ってのはどうなんだろうね。
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カメラマンだった祖父とそのモデルだった祖母。2人の死に秘密があることを聞かされた、主人公の光介。四国の海辺の町を舞台とした切なくて、さわやかな青春ミステリー。母親の姉である、おばが引っ越してきた事により、25年前の祖父母の心中事件の真相を追う事になる事から物語は始まる。1つ1つのピースを探し、繋げてはめる事によって答えが導き出されていく気がした。全ての真相がわかった時、なるほどとなる。
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ほのぼの青春ミステリー。25年前の祖父母の心中事件。「大人になるということは、小さくない秘密を抱えることなのかもしれない。」
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いつも通りの夏のはずだった。その事件のことを知るまでは……。
海辺の小さな町で暮らす高校生・光介。夏休みに入ったある日、母の姉・芹とその娘の双葉がしばらく一緒に暮らすことになった。光介は芹から、心中と聞かされていた祖父母の死が、実は「どちらかがどちらかを殺した」無理心中事件であり、ここで生きていくために事実をはっきりさせたい、という決意を聞かされる。カメラマンであった祖父とそのモデルも務めていた祖母。二人の間にいったい何が起こったのか。
残された写真が語るもの、関係者たちの歪んだ記憶、小さな嘘……。そして真相を追う光介が辿り着いた、衝撃的な事実とは……。
『サクリファイス』『タルト・タタンの夢』などで話題の著者が、海辺の町を舞台に、青年のひと夏の冒険と成長を描く、切なくてさわやかな青春ミステリー。
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四国の海辺の小さな町が舞台の物語。いつもと同じ日々が続くことを疑いもしていなかった光介の家に、母の姉とその娘が同居することになった夏休み。それまでなんとなくしか知らされていなかった、写真館を営んでいた祖父母の死の秘密に迫ることになろうとは思ってもいなかった。光介は、母の夢と伯母の芹とは、祖父母のことに関して微妙な温度差があるような印象を受けるが、真相を知ってみればその理由にも頷けるのである。知りたいという欲求と、真実を口にすることが正しいこととは限らないという事実との狭間で葛藤し、光介が一歩大人になった夏の物語でもある。切ないが愛にあふれた一冊でもある。
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個人的にはどんよりしていると思ってしまった。
あと台風が恐いとも。
芹さんの裸を見てしまうあたりもう少し詳しく描写しても良かったのでは(個人的な趣味)
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家族の過去に隠された謎を追う青春ミステリ。なかなかに重い事件ではあるのだけれど、その事件の真相を知ることで何を理解したかったのかということを思えば、あえて謎を解くことが前へ進むことになるのかな。やや痛みを伴う解決ではあるけれど、読後感は悪くありません。
少年の成長物語という気もするかな。知らずに済ませることもできるのに、それをよしとしない姿勢はなかなか頑張って思い切ったね、と微笑ましくもなります。
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近藤史恵著『昨日の海は』読了。
祖父母の心中事件。。。
宮部さんの『小暮写眞館』のような現象か!?と思いきや、
『サクリファイス』のような身近な人間同士の想いや
考え方の違いからくる人間模様に堪能した。
ちょうど季節感も同じであり、事件は事件なのだが、
読後感はスッキリしている。
本日も周りの人たちのおかげで平穏に暮せている…
アイスクリームでも食べに行こうかな。っと。
明日は少しだけ運が良くなりますように(笑)
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長く会っていなかった伯母(母の姉)とその娘が突然やってきて同居することになった。
長く会っていなかったというところで、何か事情があることが感じられる。祖父母のことも徐々に明らかにされてきて。
高校生の夏にこんな環境の変化があったら、自分でも追求しちゃうよね〜。気になってしかたがないもん。
飛行機で東京へ話を聞きに行くなんてところは、冒険だっただろうな。
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図書館で借りた。絶世の美女だった祖母とカメラマンだった祖父の死因が心中、しかもどちらかが相手を殺したらしい。と聞かされた孫の高校男子が謎を追う青春ミステリーぽい話。さらっと読みやすい文章で短時間で読了もできる本。
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ミステリーと言うほどでもないかな。
アートとはいえそれなりに成長した自分の娘のヌードを撮影したり公開したりしようとする親の気持ちがわからない。。。
真相が分かった時点で華子さんgoodjobとしか思えなかった(¯―¯٥)
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ミステリというよりも成長物語?のような。展開はまあまあ面白かったけど全部が中途半端な気がした。
芸術家とは一緒に暮らせないと思った。
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ーー
平凡な人間だって、他人をひどく傷つけたり、簡単に消えない傷を刻むことができる。人と人が関わるというのは、もともとそういうことなのだ。
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騒ぎ立てて、なにもかも明らかにすることばかりが正しいやり方ではない。
口をつぐんで、知らなかったふりをすることだってできる。
正しいということが、何の力も持たないときだってあるのだ。
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秘密や痛みを抱えていても、目の前の人を気遣い、思いやって生きることはできるのだ、と。それはカメラの前で微笑むことに少し似ている。
(内容紹介)
いつも通りの夏のはずだった。その事件のことを知るまでは……。
海辺の小さな町で暮らす高校生・光介。夏休みに入ったある日、母の姉・芹とその娘の双葉がしばらく一緒に暮らすことになった。光介は芹から、心中と聞かされていた祖父母の死が、実は「どちらかがどちらかを殺した」無理心中事件であり、ここで生きていくために事実をはっきりさせたい、という決意を聞かされる。カメラマンであった祖父とそのモデルも務めていた祖母。二人の間にいったい何が起こったのか。
残された写真が語るもの、関係者たちの歪んだ記憶、小さな嘘……。そして真相を追う光介が辿り着いた、衝撃的な事実とは……。
『サクリファイス』『タルト・タタンの夢』などで話題の著者が、海辺の町を舞台に、青年のひと夏の冒険と成長を描く、切なくてさわやかな青春ミステリー。