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岡山のナンバーワン企業だった林原家の破綻に至る道。事業再生ADRから会社更生法適用へ。挙句配当率93%と、倒産しなくても良かったのでは??と言うわけのわからないストーリー。でも実話。
結局、誰も企業の内容を把握していなかった、と言うことに尽きると思います。わかっていさえすれば整理を要求された時に抵抗できたでしょうに…
同族会社は全てこうではありません。林原家独特のしきたりが大きく影響しています。
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トレハロースやIFN(カバヤも元々はこのグループだったというのは初耳だった)でおなじみの林原がある日突然ご臨終になってしまった経緯を淡々と書きつらねている。
銀行に騙された、という論調の弟による「破綻」よりも客観的な態度が好感を抱かせる。
同族経営についてはその強み(林原のように100%を一族で保有している場合、株主=取締役であるため、成功が難しそうで長期的な研究活動に予算をさける)、弱み(トップに意見するものがおらず独善におちいりやすい)
不動産屋美術品を集めていたことについても批判が多いが、これは父親の教えによるものなんだとか。特に、著者が社長になってからは10年単位の研究を商品化していくという長いサイクルが同社の強みになっており、そのため、「一発当たる」までの収入を得るために不動産屋骨董品を「太陽殖産」というグループ会社で管理していた
・長男に資産の全てを集中するのは間違っていない。兄弟で分けると、将来骨肉の争いが必発
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深いこと言ってるんだけれど潰れた会社の社長さんの発言だから判断し難い。
本の素材の耐久性が弱いので持ち歩きには向かない本、というのが最大の難点。
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遅まきながら読んだのですが、想像以上の内容に唖然。
林原といえば岡山の名門企業で事業規模も準大企業(実際会社法上は大企業)と思っていましたが、社長が売上高や利益がいくら出ているのかもあやふやにしか知らず、取締役会を開催したことは(形式上でさえ)無く、外部の監査人も置いていなかったとは… 今さらながらですが会社の実態に驚きました。(しかも社長はほとんど悪びれていないという…)
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読みやすい本です。トレハロースで有名な株式会社林原の破綻について書かれた本です。破綻の理由は、兄弟間の根拠のない信頼感だったとしています。同族経営の是非について、独自の経営理論に基づき語っています。162頁 誤字 誤:送り込めるからた。正:送り込めるからだ。
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典型的な粉飾決算事件。決算の明細を開示しない同族企業は危ない、というこれまた典型的な事例である。
先代の林原一郎以来、林原は果敢な経営に挑んできた。その結果、父一郎は二度会社を潰している。子の健も持ち味は違うが、本質的には同じ。研究開発という兄の道楽を、弟が財務的な手練手管で支えていただけのことだ。
そして同族経営が持つ本質的な危うさ。今日の資本主義的世界において、一族とは遺産相続を争うライバルであって、中世の頃のような環境における一族観を期待しても仕方あるまい。その見方を養えただけでも読む価値があった一冊。何より、林原健元社長の感情を抑えつつ、冷静に書き残そうとする筆致が良い。
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「あくまで資金が回ってるという前提でいえば」という前置きが出てくる経営論というのは初めて読んだ。この言葉が出てきた瞬間高速斜め読みにてブックオフ行き決定。そりゃ資金が回ってりゃ何したっていいに決まってる。回んなかったから問題なんだろって。林原はレアケースなんです、同族経営に見るべきところがない訳ではないんですよ、と言いたいようだが、如何に反省めいた言葉が並んでも前述のような前提が出てくるようではやはり説得力がない。
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研究メーン。
取締役会開かず、監査法人もなし
基礎研究を超長期で
その一方で実務を丸投げしていた弟は
銀行から資金借り入れるために経理操作
またメセナや美術品購入
一族への甘い資金還流
基本的に経営嫌いだった
数字関係は我知らず
弟(兄には絶対服従の歌風)の本が先に出たみたい
73ページから粉飾の手法
1989年以降は債務超過だったが隠ぺい
厳しい父親は大王製紙とかぶるなぁ
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あのトレハロースを生み出した林原がなぜ破綻したか?副題は”同族経営への警鐘”とあるが、読むとなるほど納得させられる。確かに研究開発と経営は別のスキルだと思うし、だからこそ他人の方が常にコミュニケーションを必要とする。身内だから阿吽の呼吸でやっているつもりがいつの間にかすれ違ったりと考えさせられる。なかなか興味深い1冊。
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こんなひどい会社、社長がいることに驚愕。自己肯定の本でしかない。未上場だと粉飾見抜くの難しいけれど、これだけ非関連多角化してたらなんとなく兆候として判断できるなぁ。
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カバヤ食品・インターフェロン・トレハロースで有名な林原コンツェルンの破綻を描いた本。債務超過に陥り、粉飾決算の道を取る。同族経営であっても、内部統制が正しく機能していたらと考えさせてくれる1冊。
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弟の出している「破綻」にくらべて潔く失敗を振り返ってうるとこおり、粉飾決算の会社の社長とはいえ好感が持てる。技術者であり経営者では無かった。素晴らしい技術があっただけに、優秀な経営人材が入ればと感じる。
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★★★★★
岡山の名門企業「林原」の突然の破綻、そして異例の配当率93%
弟専務「破綻」についで、兄の社長が書いた「破綻経営史」日本では珍しい
そもそもの疑問
1.なぜ会社更生法だったのか
2.主力銀行の判断は 中国銀行・住友信託銀行
3.経営実態を把握していたのは 会計監査は未導入
P171「経営の本質」長期戦略の決定 この覚悟は凄い
オーナー経営者の凄み ミツカン
経営者のリーダーシップは大きな意味がある
オーナーシップの重要性 サラリーマン経営者とは全く違う
結局ガバナンスが確立していなかったことが、
企業規模との兼ね合いで命取りになった
自分で脱皮できなかったので、
法的整理に行かざるを得なかったと言うこと
「長瀬産業の出資700億円の決断も凄い」
M&Aの選択があり得た 結局取引銀行の力 メガであったら違った
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元社長が語る、林原崩壊の真相。やはり本人が語るところから、若干の矛先の緩さは感じられるものの、やはり当事者の話は迫力がある。結局、経営について、手抜きしていた部分に対するしっぺ返しかなと思った。
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人工甘味料トレハロース、インターフェロン…
様々な科学新薬を開発してきた企業林原の企業倒産までの経緯を書いた自伝。
「一族経営」という特徴を持つ経営スタイルの特徴を描いた一冊であるが、特にその不覚には追求されず、結局コミュニケーション不足であったという結論のようだった。