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紙の本
不思議とサブカル的自傷に陥らず開放的
2021/05/07 22:07
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投稿者:休暇旅行 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでてほとんど感涙しそうになった、って真剣に書こうとして気づいたけど、思い返したら1ミリも泣きそうになってなかったな。むしろひっきりなしに笑わされてたわ。
実は本書の大体うしろ半分、「豚の夏焼き」以降の作品は、閉塞した若者の生活を描いている作品だといえる。この素材とヘタウマな画風があわされば普通は、追い詰められるような精神的あやうさを売りにする作風になる例が多いのではないか。サブカルを煮詰めたような、笑えるは笑えるにしても自身を切り刻む引きつった笑いをもたらす作品を、よく見かける。
しかしこの作者の場合、なぜだかそういう閉塞的な印象はない。全6話の表題作ほか、シュールに突き抜けた印象の強いまえ半分の作品に印象が引きずられている面もあるかもしれないが、自傷ではなく純粋にアホな、しかしそれゆえに開放的な、笑いに到達できているような気がするのだ。そのことになんだか勝手に救われた、というのが、冒頭に記した妙な読後感の理由だったと思う。
ほとんどの作品でオチが雑すぎる気がするのだが、なんかそれすらも開放的なやさしさなのではないかと錯覚してしまいそうになる。
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