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襷が繋がれる場面で、何度も涙が溢れた。六人がそれぞれの想いを抱えて、まっすぐに走る。熱い、熱い、青春小説。
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泣いた〜。めちゃめちゃよかった。まぎれもなく「青春小説の傑作」本当よかった。最後はカヴァレリアなんとかを聴きながら読んだ。
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2時間半くらいで読了。
厳しくはあるが確かな指導力があった陸上部の顧問が異動になり、代わりにやってきたのは陸上の知識もなく頼りない美術教師。部長の桝井は駅伝大会のためにメンバー集めに奔走する、というお話。
久しぶりに瀬尾まいこさんの本を見つけました。瀬尾さんの作品は女の子の心理描写がとても面白くて好きなのですが、本作は男の子が主人公の作品でした。
あとがきにも書いてありますが、走ることを題材にした作品はどうしてこんなにも人の内面を見ることができるのかと、考えることがあります。野球や水泳など、他のスポーツにはない不思議な魅力があります。シンプルなスポーツであるがゆえに余計なことが削ぎ落とされていて、それぞれの葛藤を描きながら前に進むことがとても美しく見えるからなのかもしれません。この作品では6人の中学生が、それぞれの胸に抱いた複雑な想いを吐き出しながら前に向かって走ります。あと少し、もう少し前に進みたい、そのひたむきさはとても輝いていて、美しい瞬間です。6人それぞれが抱いた気持ちは、これからどうやって前に進んでいくのか、楽しみになる1冊でした。
一つ、瀬尾さんの作品は本の装丁がかわいくて好きなのですが、この作品はイラストになってしまっていたのが残念でした。『優しい音楽』のような素敵な装丁の本をまた楽しみにしています。
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走ることはわたしからすごくすごく遠い行為なのに、なぜこんなにも心をゆさぶられるのだろう。
設楽、大田、ジロー、渡部、俊介、桝井の皆がいとおしい。
上原先生のキャラは瀬尾さんならでは、と思う。
襷をつなぐということは、想いをつなぐことなんだね。
本当に傑作としかいいようがない、眩しすぎる中学駅伝小説。
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どきどきワクワクするようなスリリングな小説ではないけれど、瀬尾さんの本を読むといつも心があたたかくなります。
中学生のときこういう人いたよね、私はこんなだったなとその当時の気持ちに戻れる素敵な本でした。
私の中学時代はこんなにあっさりでなかったけれど、皆が同じ目標にむかっていたらいじめとかなかったのかなと思いました。
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三浦しをん氏の「風が強く吹いている」には感動した。
再び中学生の駅伝に懸ける青春に感動した。
ひとり一人が走って襷を繋ぐ。単純だがただ一人が欠けたり止まってしまうだけで終わってしまう競技だから、走者一人一人の襷を繋ごうとする思いに感動する。
そして一人一人の不安や悩みを、練習や記録会を通じて消化しエネルギーに変えてゆく青春の眩しさに感動する。
あゝ、私は何と無駄に青春時代を通り過ごしてしまったのだろう。彼らが羨ましい。肩に背中に腹回りに重石の付いた今の私にはこんな経験はかなわないだろうと思うと、無念にさえ感じる。
本書を読みながら、きっと結末で満田先生と上原先生は婚約していて密かに情報交換しているという落ちが待っているのではないか、と推測したが、青春の輝きの前には下衆の勘繰りでしかなかった。
解説が三浦しをん氏というのもいかしてる。
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駅伝で県大会を目指す中学生たちの、ストレートな青春スポーツ物。走る順に1章ごとにメンバーが語り手となり、日常に抱えている悩みを乗り越えて、本番で次の走者へとたすきを渡すまでの心の揺れを描いている。
思春期の子をもつ親としては、どの子も(一風変わった顧問までも)いとおしく、素直に声援を送りたくなる。
陸上の世界は、三浦しをん、あさのあつこ、佐藤多佳子などで読んできたが、これは一番シンプルで毒がない。親が子どもにすすめたい本、といったくくりに収まる、児童文学とも言えるような優等生タイプの一冊。その分、ひねた大人が楽しむにはやや物足りなくもある。
今のところ、陸上モノと言えば『一瞬の風になれ』(佐藤多佳子)が一番強烈に心に刻まれている。でも、ずいぶん前に読んだきりなので、今読み比べたらどうなのかな。
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スポーツ小説で、陸上だったり箱根駅伝だったり、そういう話はとにかく突き抜けて爽やかなことが多いけど、まさにこの話もその王道を行く爽快さ。
もう一度中学生に戻ってこんなきらきら爽やかな青春したいわ…と心の中で叫びながら読んだ。
でも実際自分がもし中学生になったとしたら、今過ごしてる日常がきらきら青春の中に居るなんて分からないもので、
それをふわふわしているように見えて、ズバリと言う上原先生がまたいい味出してた。
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駅伝を走る中学生の話。
走る小説はわくわくドキドキさせてくれる。
自分は全く走らなくても。
個人競技の陸上も
駅伝だとチームだもんね。
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久しぶりの瀬尾まいこ。彼女の作品でスポーツが題材になってるのは珍しいんじゃないかな。図らずも長距離の話を続けて読むことに(デッドヒートに続いて)。
手法が面白い。6人で6区分を走る駅伝の話だけど、プロローグの後は1区から順番に走者の1人称で、練習開始から本番当日までが回想のように語られる。つまりそれぞれの選手の視点で同じ時期のことが繰り返される。起きていることは同じなのにそれぞれが感じていること考えていることがまったく違う(時には誤解になっている)ところがとても面白い。人間関係にあれこれ悩み始める中学生たち。自分の在り方、友達との距離感、信頼関係、子どもから大人への階段を昇り始める少年たちの心情と、駅伝ならではの個人競技のような団体競技を通じて、仲間との関係が見直される様子。スポーツを通してのコミュニケーションは、物語になりやすいのかもね。
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とてもよかった。爽やかで、でも中学生男子ならではの難しさもあったりで。何気に上原先生の存在が大きくて好ましかった。続きが気になるなあ。
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あと少し、
あと少しだけ頑張れる。
もう少し、
もう少しだけ頑張れる。
ほんの少し、
それでゴールが決まる。
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初読。駅伝だし、中学生だし、まあまあ中身は想像できるよね・・・と読み始めた。最初は、失敗したかなあ、と思っていたけど、区間が進むとともに物語は重層的になり、面白くて一気読み。想像できる内容なのに読ませてしまい、さらに瀬尾さんらしいほのぼのした温かさという個性が加えられていて、やっぱりプロってすごいと思う。最近「頑張れ」と応援することが否定的に捉えられたりするけれど、「頑張れ」って応援されるのって嬉しいよね、とシンプルに伝わってくる。大学生の駅伝を書いた三浦しをんさんが解説なんて驚いたが、解説も泣ける。
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瀬尾さんの作品は、優しくてあたたかい。
涙が自然にこぼれてくる。
中学の駅伝部の話。遠い昔の時代だが、ちゃんと感情移入もできる。あ、やっぱりこの人の文って好きだな。
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瀬尾まいこ氏の作品ははじめてでした。駅伝が題材の小説はいくつか読みましたが、今までに無い切り口と展開
、対象が地方の中学生駅伝、面白かったです。選抜されたメンバーそれぞれの「走る」ということへの想い、特に親しいわけではなかったメンバーが本番では、思いを込めて襷をつなぐ。駅伝を通して思春期の切ない思いをえがいている。とても読みやすかったです