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激動の2巻。
南北戦争が佳境に入り、読み進めるごとに事態は悪化の一途を辿る。戦争最中の人間の感情の動きやアトランタの変貌ぶりが手にとるように描かれていて、映画を一本観たかのごとくイメージされる。
アシュレとの別れのシーンではまさかスカーレットが良い意味に捉え舞い上がるシーンで、つくづく自己肯定感が強い人だとドン引きしそうになったけれど、笑 2巻最後のシーンでは、その自己肯定感と、アイルランドの血を受け継いだスカーレットの並々ならぬ覚悟と強さ、逞しさが溢れんばかりで圧倒させられる。スカーレット、がんばれーー!
「興奮と、パーティと、そして感激!万歳!ジョンストン将軍は二十二マイルのかなたで北軍をくいとめているのだ!」
「彼女が、こどものように奉仕されるのは、今夜が最後なのだ。青春は去った。彼女は、いまこそ一人前の女になったのだ」
「彼女の重荷は、彼女自身のものであり、そしてその重荷は、じゅうぶんそれに耐えうる強い方があるからこそ負わされたのだ」
「タラこそ彼女の運命であり、戦場だった。彼女は、それを征服しなければならないのだ」
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スカーレットが現実に飲み込まれていく第二巻。
とにかく楽しいことしかやりたくない、都合のいいことしか考えなくないというスカーレットが、アシュレと交わした約束によって、たった一人でメラニーの出産という局面に立ち向かわなければならなくなる。
あんなにメラニーを憎んでいたのに、アシュレその人と約束をしたからという理由で、出産について無関心であったことを後悔をしたり、恥じらいを捨てて人が見ている前で女性の身体のことについて医師に訴えたり、全てをかなぐり捨てて真正面から困難に立ち向かうスカーレットの様子に力強さと真っ直ぐさが出ていて胸を打たれた。
スカーレットに対し、レットが「もう少し大人であれば」というシーンがあるけれど、困難に直面して大人にならざるを得なくなってしまった、そして腹を括って現実を見据え始めるスカーレットの様子に惹かれずにはいられなかった。
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第1巻までの気ままな娘ではなくなって男との約束と家族の歴史を背に大人になったスカーレット、とても格好良く魅力的。同時に自由人だったレットも敗走する南軍を目にして戦争へ合流する。
単なる少女小説から毛色が変わった第2巻。
次巻以降も楽しみ
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感動という言葉以外の何物でもなかった。
一巻だけを読んだ人からすれば、この「風と共に去りぬ」は単なる恋物語で、スカーレットのこともわがままで子供っぽいお嬢様、というイメージで終始しただろうと思う。
実際私もそうで、スカーレットのアシュリーへの思いも、あの自由奔放な性格も本当に本当に愛しているし大好きなんだけど、この第二巻はまたそれとは全然違った魅力があってもうずーっと感動のため息をつきながら読んでいた。
何より、スカーレットという女性の強さ。
勇敢さ。
壮絶な経験をしながら少女から女性へと成長していく、彼女の姿に胸を打たれない人などいるの?
本当に、今でも十分有名な小説だけどもっともっと有名になるべきだと思うくらい素晴らしかった