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「質量の起源」を明らかにする標準理論の最後の1ピースである「ヒッグス粒子」について、その存在の予測、探索について記述されたドキュメント。ピーター・ヒッグスはじめ関与する科学者の苦闘ぶりや、加速器の開発ストーリーなど充実の1冊でした。学術的な内容に入る前にバックストーリーとして知っておくと奥行きが拡がるように思います。最先端領域なので、そのまま抜けられなくなっても責任は持てませんが…。
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少しずつ読み進め、やっと読了。ブルーバックスにしては分厚い。書いてある内容の範囲が広い。特に、CERNやSSCの状況とか社会現象なども詳しく書いてある。最後の賞は、2012年7月の発表の話を原書に対して追加してあり、迫力があった。
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物理学者たちが期待しているのは、ちょっと違う性質を持ったヒッグス粒子。標準理論で導かれるようなヒッグス粒子には期待していない。なぜなら、そのようなものが得られたとしても、標準理論が抱えている課題、例えば暗黒物質の理解にはつながらない。標準理論では完全に説明がつかないようなものが出てくると、新しい理論体系の構築につながる。というくだりが興味深かった。
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2013年のノーベル物理学賞は、ヒッグス機構に関わる研究に与えられた。本書は、そのヒッグス機構の理論が世に現れてから、それによって予測されるヒッグス粒子の発見までを、克明に綴った記録である。この物語の中心は、ヒッグス粒子の提唱者であり、ノーベル物理学賞を受賞したピーター・ヒッグス氏と受賞を支援したCERNの科学者と技術者である。どちらかというと、これは物理の本と言うよりは、ドキュメンタリー文学作品であろう。
ブルーバックスシリーズでは分厚い部類に入ると思うが、詳細な内容で、吟味されていると感じた。筆者はサイエンスライターであり、ジャーナリストであるが、生物医学の博士号を取得しており、研究の現場もよくご存知の方の様だ。また、上原昌子さんの訳文が非常に読みやすく、こういう事に馴染みのない一般の人でも楽しめる本ではないだろうか。まさに良書と呼びたくなる一冊である。
本書には、ヒッグス粒子発見までの様々な苦闘、事故や予算、懐疑的な専門家からの批判、妨害工作を行う活動家など、そして発見の喜びがドラマチックに描かれている。
物理に関して専門的に立ち入った事は書かれてないのでサクサク読み進めるし、とにかく面白いので一度は読む事をオススメする。
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自分がこの本を手に取った時、多少なりとも数式を含む科学的な読み物だと思っていました。
しかし、数式は姿を現さず、代わりに描かれているのは物理学者たちの野望や挫折。そしてヒッグス粒子を発見するために、大西洋を挟んで開発競争を繰り広げる高エネルギー粒子加速器をめぐる政治家と学者の駆け引き(ここにはレーガンやサッチャーといった時の宰相たちも関わっていた)。「極小ブラックホール」生成の可能性をはじめとする加速器実験への懐疑や批判、そして妨害工作。
つまり、「人」の物語が描かれていました。物理書ではなくてドキュメンタリーですかね。しかし、何を持ってして「発見」と呼べるのかは本書で理解した気がします。
今後、CERNにて更にパワーアップした加速器が稼働し、何かしらのリリースがあった日にはそのリリースの意味を今までよりは多少なりとも理解できるかもしれません。
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ヒッグス粒子の物理的意味について知りたいと思い本書を取ったが、発見にまつわる物理学者の人間ドラマが、物理学の歴史と合わせて語られていて、残念ながら期待はずれであった。ただ、話の内容自体は面白いエピソードが含まれている。
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素粒子物理学研究のエピソードがまとめられた本。加速器や素粒子について解説する本ではなく、物理学者たちにスポットライトを当てた本であるという点には注意。「ノーベル賞の記事で興味を持ったけど、何をやっているのかまったくイメージがつかないし、莫大な費用をかける必要があるの?」という人は読んでみるといいかもしれない。
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これから読む。大学にはいってちらほら小説を読むようになったけど、やはり一番おもしろいのは昔から実際にあった歴史とかドラマだと思う。
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いろんな科学者、関係者の話に飛ぶので非常に読み辛かった。ヒッグス粒子が1人の科学者の発見によるものでないことはわかっていたけれど、あまりに関係者や大きな成果のきっかけとなる些細な発見まで心理描写を交えて書いてあるので、発見までの歴史書にしたいのか、物語にしたいのかどっちつかずの本だった。
これを読んでも人に話せるような理解は得られないようにおもう。
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ピーター・ヒッグス本人をはじめ、主要科学者たちの証言を多数収録。“神の粒子”=「質量の起源」を追い求めた半世紀におよぶ群像劇のすべて。
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057326
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