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鄧小平は 面白かった。
『実事求是』をかたくなに守ったのが 鄧小平であることを理解した。鄧小平は 徹底したリアリスト だった。
3度の失脚と復活は 徹底したリアリストだからできたのだろう。
毛沢東の思想家、哲学者、理想主義者ということが、
実務の中では 大きな失敗を経験した。
理想と現実の乖離のなかで
大躍進運動における 飢餓者をたくさん作り出した。
文化大革命における 伝統的文化の破壊と文化知識人などの抑圧。
毛沢東は 単純化の天才だった。
鄧小平は 政治体制は 共産党の指導という基本をはずさず
経済的には 改革を進めていくということを推進した。
ゴルバチョフは 政治の改革を進めて
経済を立て直そうとしたが 失敗した。
政体を維持しながら 国を導いていく
鄧小平の進め方が 成功を収めていることは確かである。
経済が豊かになれば 政治体制が民主的なシステムになれるのか?
そのことが 一番の関心事となる。