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今後も課題となる問題が溢れた小説。
マンションの建替え問題。空き家、高齢化、、解決しなければいけない問題は沢山。
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またまた垣谷美雨さん。
どれも面白いからね。
今回は、バブル真っただ中にニュータウンの分譲団地を買って、その後返済に大変苦しめられるというお話。
小説の中には書いてないけど、多摩ニュータウンの事だってわかるし、作者本人もその体験からこの小説を書いてるとあとがきにある。
私もちょうどバブル真っただ中に浜松で一戸建てを買った(建てた)が、東京は浜松の比ではないと思う。
私が大学の頃は聖蹟桜ヶ丘に住んでいたので、多摩ニュータウンも土地勘はあるが、やっぱり新宿、渋谷あたりに出るのは大変だったよ。
ちょうど多摩ニュータウンを建設中だったので、その後新しい路線が出来て多少は便利になったかもしれないけど。
都内の大地主の息子が出てくるが、これがどうしようもないボンボンで、お金に困っている人からすれば、つい引っかかってしまうんだろうな。
でも、この辺のくだりはちょっと怖い。
また、後編に一気に話が進むが、ちょっと希望が持てるような話なので救われる。
最近の映画やドラマ。
ストーリーに無理がある脚本とか、マンガを原作にしてるのとか、つまらない物が多いけど、垣谷美雨さんの作品を原作にしたら面白いドラマが出来ると思うんだけどなぁ。
人気俳優やアイドル使って視聴率稼ごうという安易なドラマや映画はやっぱりつまらないよ。
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いるいる、こういう人!(自分もか…)と想像しやすい理事会。議員になってしまったのは驚きだったけど、小説だし、羨ましい行動力!
高額な家を買う前にしっかり考えることが大切ですね。
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かつて一世を風靡したニュータウンが年月を経て
様々な問題を抱えながらも
変わって行く様子が リアルに描かれてる
それなりの年齢の私には 非常に身につまされる思いで
読み終えた。
ハッピーエンドでもなく 暗く終わった訳でもなく
これからも考えていかなければならない 結末だった。
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シビア…心がゾワゾワしましたが面白かったです。
世代間の認識の差を埋めるって難しいし、生きる・生きてきた階級に差があるとそれもわかり合えない。
だからといって関わりを断って蔑ろにするわけにも行かず…生きる事や住むって難しいな。
団地の理事会キツいし、終盤のロンドンでのマウンティング…特に全ての元凶の三起子がキツい。自分から手放したのに上手くやってる朋美を見ると羨んで、でも琴里よりは上だ!って安心して、琴里との友人関係を続けたいのも朋美の陰口と琴里へのマウンティングだろ?と穿った見方をしてしまいました。琴里は離れて正解。
「私っていいものばっかり持ってる」、そう思えるように明日からも生きていこうと思いました。
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[☆3.5]
富裕層の男性の話をすると、「そんなやつは苦労知らずだ」とけなしていたのに、自分の娘の彼氏だと言った途端に母の態度がころっと変わったのがおかしかった。
娘は、奨学金を、親はローンを肩代わりしてもらうなんて、初めから公平じゃない関係はなんだかなぁとモヤモヤしてました。
後からタダより怖い物はないって分かりますけども。
母子がとても似てますよね、父と祖母が引き戻してくれてホッとしました。
中盤ぐらいでちょっと中弛みかな?という感じだったけど、そう思った瞬間に怒涛の展開で驚きました。
訳あり彼氏を友達に押し付け合って(まさか主人公もそうするとは…)、最終的に引受人となった朋美は結婚してセレブな生活をしていて幸せそうで、他の二人は羨む。
友人の想像を上回る裕福な暮らしを目の当たりにすると、「あの時私が黛と結婚していたら!?」とたらればを考えざるを得ない。
琴里が、三起子に言い放った「友達ではいられない」という台詞も予想外だったので驚愕。でも、本当の友人なら、訳あり彼氏を友達に押し付け合って放置なんてしないよな。
琴里自身も朋美に押し付けているから、再会したけど触れなかったし、後ろめたいからもう会わないって決めたんだろうな。
朋美も大切だと思っていた友達に裏切られて、マウント取りたかったというのもあるかもしれないけど、「二人が自分に押し付けた罪悪感があるなら、私は幸せだから気にしないで」っていうことを伝えたいという友人への気遣いのように思えました。会えないままだと一方的に罪悪感が残りますからね。
色々あったけど三人が再開してあけすけに語り合って、仲良しこよしで終わるという結末を予測していたので、最後まで息もつかせぬ予想外の展開の連続でタイトルからは思いもよらなかったです。
あと、過疎化したり、古くなったマンションの修繕費が高いことや持ち出し資金も多い事に驚愕しました。
マンションの購入についても、非常に勉強になる有意義な小説でした。
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自分もマンションに住んでおりあまりわかってないけど管理組合が抱える問題など重なる部分もあり
かなり身につまされて読了
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垣谷美雨さんの作品は3作目。毎回身近な問題を取り上げてくれて、参考になりました。主に家という資産をテーマに、複数の登場人物からの視点を見せてくれます。人によって考え方は本当に様々です。客観的には良い生活をしているように見えても
、当人からすればそうでもない。隣の芝は青く見えるとはこういうことなんだよな、と思いながら読んでました。読み終える頃には、とりあえずベストを尽くして生きようと前向きになれます。
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住み始めは同程度の年収、家族層から始まる、集合住宅の暮らし。
その後、賃貸に出され、年収も格差が出始め住む世帯の年齢増、家族構成が変わっていく。
世帯数が大きいと、その振れ幅も大きい。
集合住宅に住んでいる身としては、怖いですね~恐ろしいですね~と思いつつ読み始め。
鳥の糞被害を出してるお宅は、住み続けちゃだめですよ。
住むところの問題と、問題児の押し付け合いという2つのテーマであっちとこっちの話題でハラハラしつつ物語が進む。
まさに、ワイドショーを怖いもの見たさで見る感じ。
よーく考えよー。お金は大事だよー。
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想像している内容とはまた違った内容で面白かったです。身近な出来事、身近な感覚が読んでいて共感できました。
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垣屋美雨さんの作品は本作が初めて。
映画『老後の資金がない』の原作者という事で、作品のイメージは何となくコメディタッチなものを想像。
実際に読んでみると、そう遠くない将来、いや実は今でも気にしている将来に対する不安を駆り立てるような内容で、読み進めずにはいられなかった。
新手の経済観念育成小説です。
この作家さんの他の作品も読んでみたくなりました。
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窓際三等兵さんのお勧めだったので読んだ。
窓際三等兵さんの書くものの方が面白かったかな。
面白いものを書く人が勧める本が面白いとは限らないな、と思った。
著者は老後の資金がありません、を書いた人だった。
タイトルはともにいいんだけど。
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社会問題、個々人のの家に対するコンプレックス、結婚の選択方法、人生において大切にするものは何か、登場人物それぞれの苦悩が描写される。
特に、朋美の結婚に対する割り切り方はかなり大胆だと思った。また、琴里や三起子の「金持ちと結婚すれば…」という結婚に対するイメージは、やっぱりみんな持っているものだと思う。結局何の選択をしても、自分が納得するかどうか。正解はない。
ここからは、本と関係なく私個人の話。実家は、家を購入しても父親は単身赴任続き、一人っ子の私は、母から離れたいため就職を機に家を出てしまった。母親は単身赴任にも決してついていかなかった。家を守るという意識が強かったんだろうと思う。 2人で老後住むなら、もっと狭い家でもよかったのではないかとも思う。父と母はお金絡みで頻繁に対立していたが、先日ようやく住宅ローンを繰上償還すると、仲良くソファで居眠りしていた。幸せになるために、居場所をつくるために自宅を購入するはずなのに。などとこの本を読んで考えた。
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面白かった!続きが気になって気になってあっという間に読み終えました。
同じ団地に住み管理の為の話し合いをもっても、購入時期、価格、家族構成、年齢などが異なる世帯が一緒になって一つの結論を出すのはいかに難しいかを痛感しました。
マンションの建設ラッシュ、特にタワマンが多く新規分譲されている今を思うと、団地とはまた違う立て替え問題が予想され、どういう問題が起きるかを想像してしまいます。
黛と琴里、同級生の考え方を見ていると、親の執着する対象に子供たちの考えも影響されるのかなと感じた。
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バブル崩壊寸前に購入してしまったニュータウンの分譲団地。
夫の収入が下がり住宅ローンに四苦八苦しているパート主婦の頼子は、家を売却しようにも購入価格の3分の1にまで下がってしまっているので売ることもできず。
一方団地は老朽化が進み、理事会で建替えの話が出てくるも、建替え反対派の意見や各家庭の事情が複雑に絡まり、話し合いも進まない…。
もうねー、読んでて胸が苦しくなるほどリアルでそして勉強になる本でした。
大規模集合住宅の建替え問題は各住民の事情が絡むからめっちゃ揉めるんよ。と聞いたことがありますが、なるほどこりゃ揉めるよなーと。
住む人たちの年代や家族構成や懐事情などまっったく違うのに、住まいという生活の根底に関わるもので足並みそろえるのなんて絶対難しいに決まってる!
こういった住宅問題に加え、頼子の娘・琴里のボンボンモラハラストーカー気質男との結婚問題も絡んできて、お金のこと、生活のこと、住まいのこと、将来のこと…いろいろ考えさせられる内容が盛りだくさん。
登場人物はあまり誰にも共感できないというか、自分だけが可愛いある意味人間らしい人たちばかり。
内容も重ためなんですが、でもなんとなくシリアスになりすぎないというか、垣谷さんの文ってどこかユーモアを感じられるのですごく読みやすいんですよね。
最後もスカッとしたー!って感じられるようなラストでは決してないんですが、読んで良かったと思える作品でした。
将来の住まいのこと…自分がどうしたいのか、どんな老後を過ごしたいのか、まだ考える時間の余裕があるうちに真剣に考えてみよう〜