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2016/02/19-2/23
①石原慎太郎の仇敵とも言われる、田中角栄の自叙伝を第一人称で記述する表現方法に驚く。
②角栄は私腹を肥やしたり権力欲を満たすために金権政治を行ったと批判されるが、たかだか「角栄個人の数十年の好み」の問題である。彼が政治家として行った「高速道路網・新幹線網・教員の待遇改善など」と比べてなんと小さなことか。我々日本人は、アメリカの逆らい虎の尾を踏んだ角栄をアメリカのしたたかな謀略と安っぽい正義感から葬ってしまった。日本の官僚もしたたかだがアメリカはその数倍したたかだ。
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石原慎太郎が書いた田中角栄の自伝。
アメリカによるロッキード事件の陰謀。実業家上がりの稀な政治家。このような人は今後出てこないであろう。
イノベーションが求められる現代で、このような政治家がまたでてくることを期待する。
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田中角栄さん個人的な魅力について、反論はありません。但し、現在の日本に至る様々な問題のある仕組みを作ったのも、この方。例えば財政投融資、という枠組みから郵貯の資金が派閥にだだもれになったという事や、中国へのODAなどもそうだ。角栄さんの光の部分だけをクローズアップするのではなく、影の部分も明らかにすべき。そう思った。
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田中角栄は、明治初期から昭和にかけての近代日本を発展ならしめ、世界の中で確たる国家たらしめるためにまさに政治家そのものであった。リーダーシップ、ビジョナリー、決断力そして民衆の心を掴む力が傑出しており、故にたたかれた。政治屋ではなかったのである。越山会そして木曜クラブと圧倒的な一党支配の政党にあり、なお最大派閥を、主催する求心力は、おそらく、アメリカ中枢に危機感を惹起させ、巧妙な工作活動により一国のリーダーが表舞台から消し去られた。その後、ロンヤスの時代が来たことからも親米いや忠米首班と親米政策が続いたことからも如何にアメリカが田中角栄という日本のリーダーを怖れていたかがよくわかる。本書の著者が石原慎太郎氏であることも注目に値する。彼は、若かりし頃、田中角栄の閥には属さず、むしろ糾弾する一派と思えたからである。石原慎太郎氏もまた、本当の意味で日本を考えている政治家である。惜しむなくは、政治屋でも本種本流ではないので一国のリーダーにはなることがなかったが。それでも尖閣を買うという気骨のあるアクションをとった。その精神が、本書を書き起こしたのであろうか。北海道新幹線がこの春開通する。列島改造論は50年たった現代でも十分に通用する政策なのである。
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著者の作品を読むのは太陽の季節以来2冊目。
小説で田中角栄の一人称での書き方は変わった視点で面白い。内容は読みやすいものの、かなりコンパクトにまとめてありリアルタイムで当時を知らない者にとっては分かりにくい印象。正直、期待したほどではなかった。
巻末の議員立法一覧と年譜は分かりやすくてよかった。
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一人称で書かれているのが,効果的だったと思われるが,後書きを読んで納得.生き生きとした田中角栄がそこにいた.
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面白かった。田中角栄が天才であったのことが伝わってくる。他のレビューにもあるように、新情報は全くない。ただし既知の情報で、面白く読ませる筆力がある。ただ、1人称で書いたということが売り文句だったが、1人称であることのメリットはあまり感じられない。表紙の写真が何ページのシーンなのか、気になる。
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石原慎太郎が一人称で田中角栄を描く。何とも不思議な感じだが、読み進めていくうちに石原慎太郎が描く角栄ワールドに引き込まれていった感があった。これを事実と捉えるかは別として、読み物としては楽しめた。
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著者が生前政敵であった田中角栄の伝記を「俺」という一人称で書いた.角さんの独善先行がアメリカに嫌われたため葬られたというのが全体の流れだが,角さんを綺麗に描きすぎている.もっとカネのばらまきのからくりなど突っ込んで欲しかった.
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噂に違わず田中角栄の霊言だった。異能の政治家の独白。しかしもっと清濁併せ呑む感じの方が、角さんのパブリックイメージに近い。ロッキードが冤罪なのかはよく知らないが、仮にそうでも、ダーティーヒーロー的なエピソードをもっと読みたかった。流石に書けないのだろうか。
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他の本とページ体裁が大きく異なる(一行の字数が少ない)のは、電子書籍を意識しているのか、別の意図があるのか。
章立てもなく、本文とあとがきのみ。
一気に読んでしまうしかなかった。
で、結局ロッキード事件の真相はどうだったのだとうか?
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石原さんによる田中角栄論。石原さんが田中角栄になりかわり1人称で語る自伝スタイル。このスタイルおもしろい。
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石原慎太郎が、田中角栄に成り代わり1人称で綴った自叙伝。こういう書き方もあるんだなーと。どこまでが事実でどこからがフィクションかわからないが、田中角栄への興味は沸きました。田中角栄について改めて別の本を読んでみよう。
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石原慎太郎が田中角栄にイタコして独白するという形式をとられて書いた一冊。
同じ時期に政界にいたので、大まかな描写はあってるのだろうけど詳細は?
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老人小説、と言う人もいるみたいだけど、この作品はおもしろい。石原慎太郎が一人称で、宿敵とも言われた田名角栄の生涯を作品にしている。ロッキード事件の裏側など世間に知られていない角栄の生涯が、とても人間臭くていい。