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自伝的に一人称で綴られた田中角栄元総理の話。
時代が時代であればこそ輝いた政治家であったものと思うが、それでもなお、今の時代に生きていたらどのような政治家であったかが気になるところ。
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20160409 駆け足で一生を語られた感じ。粗筋にも思えて、どのタイミングで止めて深堀してもすごい内容になってしまうのだからやむをえないのだと思った。
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小説なのだからフィクションと思って読めばどうということはないのだが、Amazonではノンフィクションに分類されているし、内容もあまりにもリアルというか、実在の人物であったり、そもそも著者自身も登場していたりするので、ややこしい。なるほどそういうことがあったのかと、どうしても思ってしまう。
しかも、田中角栄氏の一人称として書かれているため、なるほど彼はそんなことを考えていたのかとなりがちだが、こればかりはいくら近しい人であったとしても、本人から聞かないかぎり本当のところは分からないだろうし、仮に聞いていたとしても、それが本人の本心とは必ずしも言えないわけで、割り引いて読む必要があるだろう。
結局のところ、政界を引退した著者が、田中角栄という事物の存在を借りて自分の政治への思いや、人生への思いを語っているのだなという結論にいたり、やはり小説として読むのが正解である。ただし、純粋な小説となると、あまりにも表現が直接的すぎて、もう少し深みが欲しいということになるかも。どちらにしても、四十代から上くらいの男性であれば、一読の価値はあるのではないだろうか。
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なぜ今、石原慎太郎が??という疑問は湧きます。昭和という沸騰した時代の日本を政治家として生きた田中角栄の気持ち、心情が語られます。
石原慎太郎自身も政治家として長いキャリアを持っています。
信条として相いれないものはあるが、今になって角栄の気持ちがわかる、それはオレにしか書けない、という感じでしょうか。
そのためか…ずっとモノローグで書かれています。昭和という時代の匂い、勢いを思い出します。
また、男子が仕事に掛ける情熱、腹の決め方、といったものも感じ取れます。
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「田中角栄ってこういう人だったんだ!」というのが、日本史をあまり理解していない私の最初の感想。そして、石原慎太郎の強さが活きている一人称での語り。苦手なジャンルのはずだけどスイスイ読めました。
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さらさらとした感じ
石原慎太郎が田中角栄をこんな風に書いていること自体が
あーもう何十年も経ったんだな・・ってことを実感させてくれる。
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親父が買ったので読んでみたけど、あまりおもしろくなかった。
石原慎太郎のこづかい稼ぎなんじゃないのくらいな感じ。
田中角栄に関してはロッキード事件や日本列島改造論や日中の国交回復程度しか知らなかったけど、この本は石原慎太郎が田中角栄を主語として書いている内容で、田中角栄について語るというよりは田中角栄の物語的な内容だった。
結局ロッキード事件てアメリカに嵌められた的な感じだったんだけど、どうなんだろう。田中角栄の周り普通に死んでる人いるし。この本読む限りではわからない。にしてもこの人のリーダーシップはやっぱりすさまじいものがあるなとは思う。ブラックな面がかなりあると思うけど、こういう政治家も必要と言えば必要。選挙に金使いすぎだけど。この人大学出てないって言っても頭いいし行動力あるから全然関係ないと思う。当時の東大出の官僚や政治家はどう思っていたのだろう。田中真紀子に嫌われてたのは意外だった笑
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田舎が衰退していくことに道路新幹線をもって、効率化を図る。その発想は45年経った今にも、通用する考え方ではなかろうか。物理的な効率化をなした田中角榮に対して、私は情報格差をなくしたいと思う。
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石原慎太郎氏による、田中角栄氏の「自叙伝」。
慎太郎氏特有の難しい言い回しで、最初はとっつきにくいところがある。が、本当に丁寧に、きちんと情報を集めて書かれた本であった。
こう言っては失礼だが、テレビや新聞でみる、あのちょっと偉そうな雰囲気からは、全く考えられないほど、丁寧に、謙虚に書かれた一冊だった。
田中角栄氏の見方がかなり変わり、アメリカや中国、日本の政治の考え方を、変えさせられた名著だと思う。
読んだ後、少し感動してしまった。
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石原視点での角栄論という感じで、どこまでが真実なのか、難しいですね。ある程度、フィクションとして読むべき本と思います。
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神憑り的に局面を打破し続けたように描かれている。
全部ここに書かれてることが真実なのかはわからないが、こういう人物は現代にはいないのは、複雑に高度になったからなのか、世の中の衰退なのか。
政治家はひとが悪く金に汚くても、政治できればいいと思うので、こういう人物がうまれない世の中は悲しい。
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石原慎太郎が書く角栄
がこの本の何よりの価値だが
その点を抜きにしても
情報収集力には目を見張るものがあり
加えて角栄の一人称で書いてあるものの
要するには 石原自身のロッキードへの見解
なかなか特異で豊かな発想だと思わされた
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時代の審判はこれからなされる。先見の明という評価も時によって変わりうる。しかし、その時代に必要とされ、存在したことは間違いない。批判をした時。そして今。自己評価の審判も一緒になされるのだろう。
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一人称で書くというのが面白い。
なるほど角栄ならそう言うだろうと思わせつつ、引っ掛かる口癖は石原本人の後書きにもあって、「なーんだ」と呆れたことも。
ロッキード事件の経緯は底本で知っていたが、真紀子氏との確執はこの本で初めて知った。また、角栄が映画好きだというのは、まさか創作ではあるまいから、初めて知った。
脳梗塞後のことの真偽はわからない。でも、この本の通りだったとすると、本人が辛かったろうと思う。
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何故、今、石原慎太郎氏が田中角栄本を書くのか?
その疑問は誰もが抱きながら、この一冊を手に入れるはず。
見事に、一人称書きで、まるで田中角栄氏自身が語っているような印象を残せるあたり、さすが、慎太郎だ!と唸りたくなります。
やはり、角栄は、アメリカに嫌われて政治的に抹殺されてしまった、という定説は正しいのでしょうか。事実ならとんでもない話ですし、反論されない点も、妙に気になります。