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シリーズ2作目。
1作目に比べると気分爽快感は少なく、重たかった。それぞれに思いがあって、依頼者の満足=関係者の満足とはならないからなかなか難しい。
気分が合わなかったのか、読みながら探偵社メンバーや新しく加入した真、依頼人に苛立ちを覚えることも多々あり。浩二郎のみ安定してた。。
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シリーズ2作目。
前作から2年後位の設定で、雄高の代わりに新たなメンバー真が加わっている。
由美がテレビの人生相談コーナーに出演するようになっていたりと、1作目とは状況も大分変化がみられます。
前作から思っていたのですがどうも由美が嫌いだ。
自分が女性だからかもしれませんが。
シリーズは今後もまだ続きそうな雰囲気ですね。
今回一番印象的だったのは、余命3ヶ月の身体でエールを送る挑戦を続ける婦人。
浩二郎の「できないことを数えず、できることをゆっくり徐々に増やす」という言葉が胸に響きます。
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立て続けに1作目から読んだが、さらに面白かった。真君にムチャ苛付いたが、最後にはなるようになって、ちょっとあっさりしすぎた?
また、私の住んでる街が登場して、ほんま珍しい~
私には調べて欲しい思い出はないなあ・・・
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鏑木蓮さんは不思議な方だと思う。
ここまで人の心の描写に時間と
手間暇と言葉を尽くす作家を
私は他に知らない。
ひとりひとりがそれぞれに与えられた
立場や境遇の中で一生懸命に他人を励ます。
背負った…あるいは背負わされた過去に
時に心を揺さぶられながら、それでも
他人の心に寄り添い、自らもまた成長していく。
正解はない。正解は自分たちで作るものだ。
そんな実相の言葉が
過去や現在にとらわれるのではなく
それもまた自分自身なのだと受け止めて
よりよい未来へと踏み出すように励ます
とびきりの応援歌のように聞こえる。
自分を励ます一番の方法は
誰かを励まそうと努力することである。
ここ近年の暮らしの中で この言葉が持つ意味は
全身でわかるような気持ちになっている。
思い出探偵はまだ続くようだ。
もっともっと彼らを見ていたい。
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京都思い出探偵シリーズ、第二弾。
単行本『思い出をなくした男』を改題。
まず、どうして改題したのかな、いいタイトルだったのに…と思いましたが、なるほど、かなりねじれて複雑なお話が多いように思いました。
1作目は、いわゆる“ええ話”と、探偵社のスタッフ自身の、過去を乗り越えるお話が多かった。
探し出された人たちも、会いたくないのは積極的な拒絶というより、“今さら”という戸惑いの方が多かったようです。
今作は、「思い出は誰にとっても良いというものではない」という事をあらためて突きつけられる事案だったり、依頼そのものが独りよがりなのではないかと思えたり。
または、探すべきか探さざるべきか、そこまで踏み込んでいいものか、と思えるものであったり。
思い出は本人だけのもの。
他の人間が捻じ曲げていいものではない。
そういうメッセージもありました。
依頼者の心に寄り添えなかったり、どちらサイドの立場に立つか迷ったり、調査員も人間。
役者としての活動に本腰を入れるために探偵社をやめた本郷のその後も描かれ、彼の補充人員として入ってきた医者の卵の平井真の成長と変化も描かれ、人生の彩り豊かです。
それにしても、人間の心の複雑さをあらためて感じさせられた思いです。
第一章 雨の日の来園者
第二章 大芝居を打つ男
第三章 歌声の向こう側に
第四章 思い出をなくした男