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やはり薬丸岳さんの著書は、人間関係などがわかりやすく、疾走感もありすぐ読み終わります。
現実に起こり得そうなヒューマンドラマチックな
内容で、リアリティがあり面白かったです。
強いて言うなら、天使のナイフのようなどんでん返しが欲しかった。ミステリーではないので何も言えませんが。
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―過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?―
読んでる時もずーっと考えてたけど
答えは出なかった。
でも急に態度を変える従業員達には
嫌気がさしたし、
AV嬢に嫌がらせをしてる
男も怒りが湧いてきた。
でも自分ならまだしも
自分の子どもの側に
元少年Aがいたら
気が気じゃないだろうなあ。
平成27年12月17日読了
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過去には長さがある。
過去には重さもある。
過去には色すらもある。
忘れてしまった過去と
鮮明な記憶に残る過去。
ぼんやりとおぼろげな過去と
勘違いや記憶違いという言葉で塗り替えられた過去。
忘れてしまいたい過去と
忘れることが許されない過去。
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結末がわかっているのに、やっぱりぐっときた。
薬丸さんは、いつも難しい問題を突き付けてくる。
関わらずに生きてしまえれば、それはそれで幸せなのだろうけど、だからこそ、もしそうだったらどうする?と問われることは大事なのだと思う。
知らずに生きること、目を背けて生きることは楽だ。
でも、それで済ませてはいけないことが世の中にはあるということを、考えながら生きたいと思う。
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主人公が友人の過去を知るのが意外と早目。正解のないテーマーなので終わり方も「正しいかわからないが私はこうする」という普通の結論だった。が全般的に退屈せず読めた。一番気に入らなかったのは少年が先生と呼ぶ女性。こじれまくった親子関係がビンタ一発ではい仲直りって、そんな使い古されたことで元通りになるわけがない。甘すぎ
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さすがの薬丸作品。重いし、しびれるし、ご都合展開なんて無いし、ページ数の多さを感じさせない。さすが。
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もし親友が、過去に殺人を犯していたら受け入れることができるだろうか。重いテーマの作品だった。罪は償えるのだろうか。普通の生活を送ることができるのか。私には、答えがわからない。
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本書は神戸連続児童殺傷事件を沸騰させるが、事件とは関係なく、フィクションだそうだ。あくまでも、「もし親しくなった相手が、かつて重大な犯罪を犯していたとわかったら…」ということに重点が置かれている。面白いことに、元犯罪者視点の描写が一切出てこない。彼については、最後まで摑みどころがない。私ならどうするだろうか。きっと友達関係は続けられないであろう。なんせ過去に人を殺しているのだから。しかも、残酷な方法で。ただ、登場人物の内の山内さんには心底同情する。彼は、息子が飲酒運転をして誤って児童3名を轢き殺しているのだ。その内1名は、山内さんの親友の一人娘である。山内さんは直接悪くはないのだが、世間や被害者からの強烈なバッシングにあい、妻と相談のうえ家族をやめてしまう。そして今もまだ罪を償い続けている。このケースは辛すぎる。私なら、などと安易に考えたくないほど、悲しい内容なのであった。
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殺人犯罪者の社会復帰と周囲の理解をテーマにした社会派小説。
友人が過去に人を殺していた。それを知ったとき、その友人に対してどんな態度を取れるだろうか。いろいろと考えてみるが、答えは出ない。その立場となった本小説の主人公は、たまたまマスコミ関係者であり、たまたま訳アリの過去を持っていたことで都合の良い結論に達するが、極端すぎてあまり参考にはならない。
ところで、この小説のモデルはご存知、神戸の酒鬼薔薇事件。最近になって犯人「少年A 」は自らの存在を世間に主張するという行動に出る。小説はさすがにそんな現実を予言しなかった。現実は小説家すら想像できないことが起こりうるのだ。
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寮がある工場に就職した益田は、同じ日に面接入社した鈴木と同僚となり、同じ寮で生活を始める。
しかし、鈴木には重い過去が。
また、益田自身にも過去にトラウマがある。
そして、二人と職場を共にする女性社員にも触れられない過去が。
やはり、薬丸作品は社会や法律の矛盾を突くところが面白い。
自身の身近に凶悪犯罪者がいたらどう接するのか。
犯罪を犯した者や触れられない過去を持った者に生活する場所はあるのか。
正直、読み終わっても何が正しくて何が悪いのか。
自分だったらどう思い、行動するのかわからなくなる作品でもありました。
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薬丸岳の扱う題材は、犯罪に関わるものなのに、切なくて胸が痛くなるようなものばかり。この作品も、成人した猟奇殺人の元少年犯と、彼の周辺の法には裁かれないけれど償いようのない罪を背負った人達、罪は犯していないけれど残酷な世間の物語。読んでいて苦しくなるような重い話なのに、気がつくとほぼ一気読み。
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いま目の前にいるその人が 全てであり また全てではない。自分なら どうだろう。許せないというより 恐怖の方が強いだろうけど 無垢な心でよりそうことはできそうにないなぁ。
むかし そんな風に寄り添いたいと思ってた日々もあったけど いい意味でも悪い意味でも オトナになったというか 年をとったってことだろうなぁ。たぶんココロを許せないだろう自分がいる。
それがいいのか 悪いのか。
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重い。
登場人物に嫌悪感を抱きつつも、実際に自分がその環境におかれたら、とぐるぐると考えてしまう。
そして答えは出ない。
難しいテーマだけど、考えられる中で一番いい終わり方なのかもな…という気がしました。
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サカキバラ事件の犯人が医療施設を出た後の話を書いたフィクション物。寮有りの小さな工場で同僚達とは深く関わらないような態度を取っていた鈴木だが、徐々に皆と打ち解けていき、ここを終の住処にしたいと思っていた。あるキッカケで同期の益田に殺人の過去をメディアに売られてしまい鈴木は逃亡するが…益田はジャーナリスト志望だがあるトラウマにより二度と人を自殺に追い込まないと誓っていたくせに、鈴木の過去を知り怖くなりまた逃げる。最後の手紙を読んでもやっぱり自己満気味。医療施設の弥生も自己満のおせっかい過ぎる感じにも受け取れるし、鈴木の存在を生きろ。とする流れは反吐が出る。鈴木の実家族や被害者家族の気持ちを考えれば自殺してくれた方がまだ良いんじゃないのと思ってしまった。
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この著者らしい後味の悪い小説。
人によってだいぶ意見が分かれる問題を提起する。今の日本は大きな過ちを犯した人間には寛容ではないので、そこに一石を投じたこの小説は評価されるべきなんだと思う。