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成熟期の都市にはどんな都市計画がふさわしいのか。都市計画がいるのか否か。汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田の5つの街をとりあげ、それぞれの開発経緯と特徴をまとめる。それらの事例から都市開発手法を概観し、「逆向きの都市計画」「草の根のスローな都市計画」の時代であることを示唆する。
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東京という街が今後、どう発展し、変化していくべきかという問いからこの本を読んだ。著者は日本を代表する建築家、隈研吾氏。
最も興味深かったのは、都市がテーマパーク化しているという件。日本には統一された様式の都市はない。そこで日本人が求めたのは、海外の街並み。ヨーロッパの街並みを見るために海外旅行をした。そして、もう一つがテーマパーク。統一感のあるディズニーランドでバーチャルな街並みを楽しんだ。
しかし、いま再開発などで新しく作られる街並みは、このテーマパークの様式だという。
本物の街に似せて作ったテーマパーク。逆にそれを真似て、本物の街を作るという矛盾。
そもそも都市とはカオスである。統一されているのは、日本では村である。
東京はカオスだから面白い。そこからスタートして、カオスのなかにゆるやかな秩序を生み出せるかどうか。東京の進化はこの点がカギなのではないだろうか。
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<汐留> 誰もリスクを負えないので分譲してコマギレとなった再開発
邪魔な電通本社ビルによって海風が通らないなど悪評高い
<丸の内> 働くだけの街ではなく住んだり遊んだりできるよう三菱が仕切った再開発
復元される三菱一号館
古いビルを壊して古いビルを作る矛盾
<六本木ヒルズ> 400人にも及ぶ地主を説得し用地を確保 貸しビル業の限界を強行突破した森ビルによる再開発
天才が発想した円環構造の街
<代官山> 大地主朝倉家と建築家槇文彦のタッグによる「余裕」の再開発
猿楽塚やHIGASGIYA 裏通りも魅力
<町田> リアリティのJRとファンタジーの交錯する街の再開発
郊外かと思うけどそこから出なくても全 部済む的な街ひなびた方にはラブホとかちょんのまとかあるな
<北京> シナの再開発
空前の建築ラッシュに沸き混沌としているがエネルギーが充満している
建築家と素人による対談集である
上記の"街"に行ったプロと素人 プロが語り、素人がつっこむ形式
鋭いつっこみなので、さまざまな街づくりについてよく理解できる地図がついてないからGoogleストリートビュー見ながら読んだつけたほうがいいな(笑)
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※自分用メモ
【出会い】
ブックオフにて。
いまどきの東京論もと思い。
【概要】
都内5か所と北京について、隈研吾の概説とジャーナリスト清野由美の対談。
【感想】
思った以上にエキサイティングだった。
表面的な意匠だけではなく、ファイナンス面からの話は興味深い。
結局いまの時代、「都市計画」なんてあってないようなものなのか。
庶民の生活感覚をベースにしたとき、こういう大資本を投入した話より、コミュニティレベルの活動の方がこれからはおもしろい気がする。
大プロジェクトのレビュー中心というのはそれなりに、十分におもしろかったが、東京の都市論といったときに「地区」=「都市」という単位ではなく、それらの結びつきの総体としての東京論もあればな、というのは一読者の欲。
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汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田の5章+北京から構成され、各章は隈研吾氏による解説とジャーナリスト清野由美氏との対談
だって
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建築家隈研吾とジャーナリスト清野由美が東京の汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田と北京について議論を交わす。日本の都市、経済、建築における課題を語っている。
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容積率移転についての話が面白い。あと、森ビルが六本木ヒルズを開発した過程についてもっと知りたくなった。
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タイトルの通り、現在の都市、都市開発について論じた本。
納得感のある話がたくさんあった。
<メモ>
・都市の巨大化は資金獲得の手法を激変させ、資金調達のテクノロジーが飛躍的に発展した。複数の主体から調達しなければならなくなった。一人のクライアントが建築家のデザインを評価して設計を依頼するという古典的関係性は過去のものとなった。顔の見えない複数の投資家から集金するために必要とされるのは、創造性の芸術家ではなく、すでにブランドとしてエスタブリッシュされた建築家。投資家は芸術品に対しては投資しないが、ブランドに対してならば割高でも安心して投資する。都市のイメージを決定するほどに重要な大プロジェクトであればあるほど、このようなやり方をせざるをえないのが今の時代。
・逆向きの都市計画。ルールや資本という媒介を用いずに直接自らの生活をデザインする。生活の場がおのずから都市という形をとる。生活とデザインが密着している状態。
・フランス人の得意。よその国の才能を買って、加工して、世界へうる というプロデュース力。アメリカ人もプロデュース力が高いが最終到達点がカネ。フランス人は文化として国家戦略にまで高める。
・都心の再開発と一般人を結ぶ接点は飲食を含めて「買い物」につきる。
・日本人は都市から「村」を排除してきた。現代は「村」が持つノスタルジーこそが余裕の証となる。
・伊藤滋による四つのゾーン分け
北は明治維新の負け組の居住地。貧しい農民が住み着いた場所。南は明治維新の勝ち組(薩長)の居住地、近代的価値観を持つエリートの場所。西半分は地形的にも山の手で武家的。東半分は下町的。その組み合わせにより西北を「学者ゾーン」東北を「職人ゾーン」西南を「実業家ゾーン」東南を「商人ゾーン」と整理した。
・最も有効なリスク管理。それは歴史の継続性とクリエイティビティ
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都市計画という分野はなじみがなかったが、具体的な地名をあげながら、隈研吾の講義が聞けるというお得な内容。実際に自分で汐留を歩いた時の違和感は、この本を読んで納得した。注文点は2点。対象の地図を書いてほしい。その方がより理解が深まる。もう一点は隈研吾の聞き手のおばさんが何かと偉そうなこと。逆にそれをうまく受容している隈健吾のふところの深さが感じられた。
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古い本だけど、著者がそれぞれの街をよく知っている感じが良かった。知っている場所について書くべし。と改めて思った。
まぁ知ってると思ってはいけない、みたいな話に最後なるのだけれど。パラダイスなき今、ストレンジャーを気取ってもいられない気がする。
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東京の、それぞれの箇所の独特な雰囲気を言語化してくれる。建築に疎くてもへーってなる。
隈研吾ってやっぱり面白い人なんだよなー
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約10年前の出版であり、現在の渋谷再開発等の最新情報は載っていないものの、都内で馴染みのあるエリアの再開発経緯や街並みの対比が成されている。私自身も体感した「汐留の建物の不統一感」「代官山の独特の雰囲気」「新宿副都心の無機質さや不便さ」等、筆者が実際に歩きながら、理由や背景をレポートする形式は興味深く読めた。
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東京の都市論。街をどう見るのか?
隈研吾と清野由美が対談し、歩きながら感じたままを話す。
こうやって都市を見るかと、面白い視点が与えられた気がした。もっと、都市には、物語が埋め込まれていると思った。
汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田。
都会に立つ高層ビルは、オフィイスビルが多い。
汐留のダメダメ感は、なんとなくわかるものがある。
統一性やコンセプトがなさすぎると思う。
それは、ある意味では、機能的で、味気ない空間と言える。
とりわけ、東京駅から丸の内の界隈は、息が詰まりそうな空間である。ビジネスの戦場という殺伐感があるかなのか。
街並みに感じる「風情」を削ぎ落としたというか、喪失した空間。
しかし、三菱地所の本社が、実に目立たないところにあるのも、日本の奥ゆかしさなのだろうか。
六本木ヒルズは、森美術館に行くだけで、あまり感じなかったけど芸術家の経営者が、作ったという言い方は、面白いかもしれない。確かに、そのビルのフォルムは、存在感があり、異様な雰囲気がある。
代官山は、槇文彦というサラブレッドが、代々の地主と噛み合って、時間をかけたまちづくりになったというのを見て、一度行ってみたい。
町田も、一度も行ったことがないので、街を見に行こうと思う。
渋谷、青山、品川、秋葉原などについても、二人で歩いてみて、新たな視点があると面白いな。
肩の力を抜いて、建築に興味を持つきっかけにはなる本である。
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先日本屋を訪ねたとき、社会的なつながりに焦点を当てた書籍を紹介するコーナーがあり、数冊買いあさったのだが、その中の一つ。隈研吾氏がどんな人物か関心があったので読んでみた。
感想としては、芸術家や建築家の言っていることってわかりにくい…
色々断定的に言い切っているが、必ずしも芸術的観点で語っているのか、学者的社会視点で語っているのか、わからなった。
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汐留、丸の内、六本木、代官山、町田について、それぞれの街の成り立ちや特徴が紹介されています。
・汐留は、不況期に切り売りされて統一感の無い街。
・丸の内は、働くだけでは街としての価値が上がらないので、仲通りの仕掛けで商業的に成功した街。三菱グループの力を感じる街。
・六本木は、森稔のアーバンニューディール政策でできた街。オフィス、ホテル、商業、シネコン、テレビ局、広場、庭園を複合。
・代官山は、地主の朝倉家と建築家槇文彦の余裕が感じられる街。
・町田は、JRのリアルと私鉄小田急のバーチャルが入り交じった街。