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・テーマ
・民間企業が貧困緩和に果たす役割はどう変化してきたか
・多国籍企業を含む大企業は、BOP市場で従来と異なるビジネスチャンスを積極的に追求する中で何を学んだか
・これらの市場機会を開拓する上で鍵となる重要な教訓は何か
・BOP市場は企業に「新しい社会契約」を突きつけているのか
・BOP市場への参入を考える際に守るべき「関わり方のルール」とは何か
・BOPでの市場開拓において重要な要素
・教育や情報
・製品・サービスへのアクセス
・手頃な値段
・入手のしやすさ
・BOP市場におけるイノベーション12の原則
・コストパファーマンスを劇的に向上させる
・最新の技術を活用して複合型で解決する
・規模の拡大を前提にする
・環境資源を消費しない
・求められる機能を1から考える
・現地での作業を単純化する
・顧客の教育を工夫する
・劣悪な環境にも適応させる
・消費者特製に合うユーザー・インターフェースを設計する
・貧困層にアプローチする手段を構築する
・これまでの常識を捨てる
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ピラミッド型マーケットを、ダイヤモンド型マーケットへ
民間企業のが貧困緩和に欠かせない要素になる
貧困層は、非効率な販売網と地元の中間搾取業者により、貧しいがゆえに不利益を強いられている
BOPの支出の優先順位は、より快適な住居ではなく、従来のぜいたく品(ミキサーや圧力釜やテレビ、ガスレンジ、携帯電話など)
手の届くあこがれを感じさせる必要がある
攻略のポイントは
1.品質や効能を損なうことのない手ごろな値段
2.製品・サービスへのアクセスが柔軟(居住地や労働形態に合わせる)
3.入手のしやすさ(販売網・チャネル)
イノベーション12の法則
1.コストパフォーマンスを劇的に向上させる
2.最新の技術を活用して複合型で解決させる
3.規模の拡大を前提にする
4.環境資源を浪費しない
5.求められる機能を1から考える
6.提供するプロセスを確信する
7.現地での作業を単純化する
8.顧客の教育を工夫する
9.劣悪な環境にも適応させる
10.消費者特性にあったユーザーインターフェースを設計
11.品構想にアプローチする手段を構築する
12.これまでの常識をすてる
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いわゆるBOP市場の可能性を探る本。
BOP市場は、先進国の廉価版を提供すればいいというものではない。彼らのニーズを満たす調査、価値の提供が必要。
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BOT(Bottom of the pyramid)のマーケットが
これから重要になり、
貧困層を救う手立ては、そこにビジネスを持ち込むこと
だということも理解出来た。
実際そこで成功している企業があるということもわかった。
しかし、原価を今の10~20%下げるのではなく、
90%ほど下げるにはどうすればいいのか、
この本からは全くわからない。
そこが一番重要だと思うのだが・・・。
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世界の貧困問題の解消は、援助でなく、ビジネスで。というと、フェアトレードかなんかかな、と思うのだが、そういう話ではなく、本当にプロフィット・ドリブンなビジネスを通じてというのだから、かなり驚く。1日2ドル以下で生活する層が市場になるのか?プラハラードの答えは、イエス。なぜなら、一人あたりの利益は小さくても数十億の人間がいるから。
だが、ビジネスとして成立させるためには、コスト面やビジネスモデルなどで全く新しい発想が必要。というわけで、さまざまなケースが紹介してあって、これがすごく面白い。
例えば、ニカラグアの貧困層がすむ電力がない村に電気を送る。しかし、送電線がないので、太陽光発電を設置するほうがコスト的に優位となり、ビジネスとして成り立つ。日本では、太陽光発電は、ある意味、エココンシャスな金持ちの道楽的な感じがなくもないが、そういう先進国の先進技術が最貧層のエネルギー問題の解決策になるということは相当に逆転の発想である。
といった事例が多く収録されていて、目からうろこだ。(発想的にはグラミン銀行のマイクロファイナンスに似た感じが多いかな)
ただ、ハメル&プラハラードの「コアコンピタンス経営」もそうなんだけど、なんか文章が読みにくくて、ストレートに頭に入っていかないところが難点かな。
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企業戦略の専門家による、世界の貧困層を顧客に変えるビジネス論。世界に40億人存在する($2/日)以下で生活する貧困層は、今までビジネス界から無視されてきたが、この層に目を向け、援助ではなく消費者としてWIN-WINの関係を模索し実践している事例が記されている。初めの200頁が論理で、後の450頁は事例である。
「携帯電話はいくつかの根強い考えを粉砕した。「経済ピラミッドの底辺には市場はない」「彼らには使うお金がない」「先進技術を生活に取り入れようとはせず、その必要もない」「多国籍企業は彼らを必要としていない」という思い込みである」p39
「BOP市場は、人類の80%を占めている。生活の質の向上を求める40億人の人々によって、これまでにない驚異的な市場が形成されると期待するのは理にかなっている」p154
「汚職とは、特権的に資源にアクセスできるように手配し、時間的な価値をお金に換算することである」p187
「BOPの貧困層を消費者として扱うことにより、彼らは自尊心、選択の自由という恩恵を受け、貧困という苦しい境遇から抜け出す機会を得られる」p206
「農業は、インドのGDPの23%を占め、10億人の国民を養い、労働人口の66%を雇用している」p506
「プロジェクトは、ネットワークへの接続とハードウェアに焦点を当てたものが圧倒的に多い。情報の流れという重要な問題を解決する方法より、ネットワーク作りや、学校にコンピュータを配置することばかりが重視され、それを使う人や人間同士のネットワークについては考えられていない」p559
「世界の農村部の人々は照明を得るために、ロウソク、灯油、乾電池、バッテリーの充電などで毎月8~12ドルを支出している。貧困層は所得に不釣合いな額を支払っているというパラドックスに陥っているのである」p582
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アイデアとして、本のネタとして、貧困層が多くいる途上国でビジネスをしようという考えに共感を抱いた。
もちろん、購買力の問題もあるし、汚職の問題もあるし、壁は高いけど、この方向性で考えていきたい。
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貧困層が貧困から抜け出せない理由は、「選択肢が少ないこと」「選択肢があったとしても、無知なために合理的な選択ができないこと」の2つだと思う。これを悪用したのがいわゆる貧困ビジネスであるが、本書は、「貧困層に新たな選択肢を与えること」、そして、「貧困層に知識を与えること」が、貧困から抜け出す方法であり、提供するサプライヤーも利益を得られたという事例を豊富に載せている。
大方共通していたのは、「ICTによる効率化」「与信をグループで担保」というところか。
エネルギービジネスも1例載っていたので、興味深かった。なるほど分散型エネルギーシステムは特に遠隔地において送電網を敷設するよりは経済性が確保できそうだが、まだ高価なところが問題である。そこで、まずは最貧層ではなく、中間層に攻めたところが本ケースの特徴。
ちなみに、この手のテーマは百聞は一見にしかずというところがあるが、映像のCDも付録としてついているので、よりイメージがしやすくなる。