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小川洋子さんの文体は独特で不思議な感じがする。これは短編集なんだけど、やはりどれも不思議で哀しいような寂しいような。それでいて、読んでいる私を穏やかな気分にもさせる。
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ホラーすれすれの妖しい世界。まぶたフェチの男と少女って…。電車の中で読んでいて、思わず文面を隠しました(笑)
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「薬指の標本」より、さらにホラー度アップ。
正直、ちょっとキモイ。
短編がずらっと入っています。「まぶた」は、援交に近いような話ですね。「バックストローク」だっけな?水泳の話があるんですけど、それは結構好きでした。全体的にどれもこれも、体の一部が奇形に変形したり、切り離されたりする話なので”イタイイタイ”と思いながら読みました。でも、文章のテイストとかは好きですね。(友達からもらった)
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静かな物語。遠い記憶を思い出しているかのような感覚を覚える。ほの暗い雰囲気なのに読後感は清清しい雰囲気になる。好きな雰囲気です。2006/1
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レビューはブログにて。
http://tempo.seesaa.net/article/16766165.html
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カレンダーの印と夜光る野菜の因果、
男性と少女と届かない為替、
お料理教室と下水管清掃業者、
降りることのなくなった水泳選手の左腕。
日常と日常を歪みでつなぎ合わせた異常の数々。
それは一番始めに感じた違和感の通り、
収束することなく平行線を辿る。
解決することのない物語。
それが、小気味良い。
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博士の愛した数式とは違い鬱な雰囲気になれる短編集。独特の世界観が好きな人にはいいだろうけど…。06.5
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生協で売ってて買おうかと迷って某古本屋にて105円で購入。
おもしろいけど、難しい[06/06/01]
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小川洋子の短編集。
検索して初めて知りましたが、作者は博士の愛した数式と同じ人なんですね。
暗い話が多いけど、読んだ後不思議な気分になれる。
中国野菜の育て方が一番お気に入り。
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あと三行!という感じ。ラストから三行先が読みたいのよ、三行足りない!と読みながら思った短編集。雰囲気は綺麗だけど薬指の標本よりも短いからさっぱり分からない。
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ちょっぴりホラーテイストな感じのお話が8つ収録されている短編集。
いろんなタイプの話が入っているので、結構楽しめました。
「飛行機で眠るのは難しい」は寂しい感じなんだけど優しい話なので好きです。「匂いの収集」はぞぞっとするので、夏にオススメです。
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読んだあとにゾクッとした。不思議な世界感。表現がとても好き。短編集だったけどどれも大好きなお話です。独特の世界感があってどうしたらこんな話が書けるのだろう。凄いと思った。一気に小川さんワールドにハマった作品です。
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8編の中で「まぶた」「お料理教室」「匂いの収集」「バックストローク」がお気に入りです。食べ物への異常ともいえる嫌悪感や、収集へのこだわり、無垢なものへの愛情など、それぞれの作品に、作者独特の世界観が繰り広げられています。 ‘まぶた’は‘ホテルアイリス’の原型ともいえるお話。ホテルアイリスは、彼女の毒味が強すぎて少し嫌悪感を覚えたのですが、これは、少女と男の精神的なつながりの部分に焦点を当てているので、すんなりと受け入れることができました。 幸福に見放されたかのようなうだつの上がらない男の脆さは、痛々しく、あまりにも悲しすぎます。ラストの桟橋の場面では、雨と潮風の湿った空気と共に、男の切なさが痛いほど伝わってきました。
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小川洋子、という感じ。
最初の作品にある、眠りの物語という観念(というと大げさか)は、最後の作品と呼応している。
では間にある物語は?死は眠りか?
もう何回か読んでみようと思う。
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まぶたを閉じるほんの一刹那に映る、はかなさ。静かで不思議な8篇の短編集。
「飛行機で眠るのは難しい」…
「飛行機で眠るのは難しい、そう思いませんか?」仕事の取材でウィーンへ向かう「私」。飛行機で隣に乗り合わせた男は「私」にそう話しかけた。男の口から聞かされる、ある老女とのエピソード。
「まぶた」…
自分の父親よりも年上のNと逢う15歳の「私」。まぶたを失くし、目を閉じることが出来ないハムスターが印象的。ミステリアスで、官能的。
「匂いの収集」…
『薬指の標本』に似た世界観。愛することは、侵食されること、あなたのものになっていくこと。
「バックストローク」…
水泳の強化選手だった弟と、その姉である「私」の物語。この本で、一番に引き込まれた。なぜなら私の2個下の弟もまた、水泳をしていたから。弟と一緒に通っていたスイミングスクール。彼は泳ぎが大の苦手だった私を尻目に、どんどん上のクラスに進んでいった。弟の泳ぎは、とても綺麗で正確だった。
ひやりとする。主人公の優しい弟は、家族のいさかいを全部背負っていたのだろうか。
「リンデンバウム通りの双子」…
静かな音楽のような物語なのに、なぜか「哀しい」と感じる。老いた兄弟の確かな「生」とそこに確かにある「死」。
プラスかマイナスかと言われれば、『まぶた』は明らかに後者である。
純粋で、ストレートな小説を求める一方で、私は生の人間の持つふとした残酷さや狂気を、それ以上に求めているのかもしれない。『博士の愛した数式』以前の小川洋子はまた、秀逸である。