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<狂気のほむら>が大好きだった。以下抜粋。
最近では各家庭に炊飯器というものが普及して主婦の労働というものはよほど楽になったと思われるが、これがむかつく。~中略~ 黙って引き下がるのも口惜しいので、「この大馬鹿者」「野暮天」「てめえの面なんざぁ見たくもねぇんだよ」「死にやがれ、くそ野郎が」などと罵倒するのだけれども、敵は機械。自分の各種罵倒に対して、なんら反応を示すことはなく、ひたすら飯を炊き、これを保温し続けるのである。
中略~つまり、これを水着、というのであって、着物の名称としてこれほど珍妙なものはないということが知れるのである。だいたいにおいて、着物というものは水にぬれないということを前提にしてデザインされるものであって、水にぬれる際は昔から、蓑、笠、柿の渋、などで防御したのであり、水着等というものは、最初から論理的に破綻しているのである。
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何故自分はうだつが上がらないのか、それは自分が偏屈な人間だからであって大衆が寄り添い歓喜する場所に赴き同等な態度を以てして享受した暁には、財産は増え、鰻上りにCDや本が売れ貧困なパンク野郎から脱せる、といった旨のエピソードが盛り込まれた短篇集。
解説が井上陽水とあってすこし吃驚したが、彼の言う「町田康はズルイ」という節は頷かざるを得まい。
どうとってしても面白い。笑ける。結びの言葉が「うくく。」という時点でズルイ。
町田康の着眼点、行動力、自虐、達観、いつ読んでもこの手のエッセイは笑ける、ズルイ。
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みんながみんな右にならえの全体主義はゆるせねえ
人は自由だ
俺は俺の歌を歌う、みんな俺の歌を聞けー!って
なんかおかしくないですか
みんなが同じ歌を聞いたら全体主義じゃないですかって
そんな自己矛盾に目覚めてしまった
ロックスターの悲劇いまここに