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人気作家が揃って絶賛していた、第二回新潮ミステリー大賞作品。
奇作であった。最初から最後まで、シュールな文章と展開に圧倒されるが、不思議と読みづらくはなかった。また、ユーモアセンスも分からなくはない。
ただし、ミステリではなく、勝手にした期待は大きく空振りした。
作品自体に読む価値は感じるので、もう少し具体的に紹介されるべきだと思う。
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第2回新潮ミステリー大賞受賞作。選考委員である伊坂幸太郎、貴志祐介、道尾秀介らが絶賛したというのでずいぶん期待して読んだのですが、俺の苦手な不条理系のお話でオチも何もあったものじゃない。貴重な時間を返せ的な…
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レプリカ製造工場で起こる、シュールで歪んだ日々がつづられている。
不思議な出来事を筋の通った理屈で解決してくれるのかと思いきや、読み進めるうちにますます現実と夢との境が曖昧になり、混乱は深まるばかり。シロクマが工場長になる辺りからはもうぱらぱら読みになり、あとは根性で何とか読み終えた。
エンタメ作品として完成度が高いのかもしれないが、世界観は特殊で好みは分かれるところだろう。
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不思議な魅力のある、一種幻想小説とでもいうのだろうか。
伏線を拾いきれれば、もっと完成度があがったのだろうが。
作者の次作に興味が湧く。
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疾走するような文体が特徴の、第2回新潮ミステリー大賞受賞作品。
主人公は、しがない品質管理部の青年往本、友人の粒山とうみみずさんを中心に、レプリカ工場で起きる不思議な事件を追う。シロクマが工場に表れた。スパイかもしれないので、見つけて消すこと。工場長からの指示を受け、動き出す往本。しかし、シロクマの襲撃を受け、粒山もうみみずさんも、やられてしまう。何があってもおかしくない世界。それをSFチックに、人類学や宗教学等とも絡めながら、本質に迫っていく。途中から記憶を無くしている自分に気がつく。そして、自我とは何か、尊厳とは何か、そんな会話の投げかけも読者への道しるべになっていく。突然、フィリピン人の姉妹が出て来てレコートを要求したり、いないはずの粒山の妻が部屋にきたりと、少しずつ、このおかしな世界に引き込まれていく。いつの間にか、自分は自分なのか、実はレプリカなのかどうなのかさえ曖昧に。そこで、恐るべき工場の意図が明らかになってくる。
頭がごっちゃごちゃになりそうな、でもテンポのよい、不思議な小説だ。
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なんだろなあ。「昨日こんな感じの夢みたんだよ」というような内容というか。以前に伊坂幸太郎が絶賛していた「熱帯」とかいう小説もこんな感じだったなあ・・と思ったら今作も絶賛していた。
正直にぶっちゃけまして、おもしろいのかもしれませんが、自分にはよくわかりませんでした。
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初読み作家さん。伊坂幸太郎が推薦していたので読んでみたけど、初めから最後まで意味不明だった。モザイクみたいな話でついていけなかった。この話はどういうことなのだろうか?
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苦行とまでは言わないけれど、なんなんだ?これは。
たとえば、「ねぇねぇ聞いてよ、凄いストーリー思いついちゃった!あのね~」とさほど仲良くない友人に聞かされ面白くもないのに相づちうって、「へぇ~そうなんだ~」なんて感想言わされて、「だから!ねっ!私ってすごいでしょ?」ってまとめられたみたいな感がある。
悔しいから、それでも意地で最後まで付き合ってやったよ、みたいな。
斜め上行くSFですか?
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人間としての自我、感覚、記憶、言葉。それらが何も役に立たないというのが作品を読みすすめるうちに感じてくる。不思議な感覚に陥る。時々、理解不能である。
「わかりませんよ。なにがあってもおかしくはない世の中ですから」というセリフどおりわけのわからない世界が出てくる。自分という存在が不安になってくるのでそのへんは楽しい。
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新潮ミステリー大賞受賞作。でもこれって……ミステリなの? ってな疑問は愚問なのでしょうか。ありとあらゆる意味ではミステリなのだけれど。正直なところ、全てが謎すぎます。
とにかくシュールでユーモラスな会話は魅力的。どこからどこまでも「変な人たち」の「変な会話」が続くのには、頭がぐるぐるしちゃうような楽しさを覚えました。こうなるともう合理的な解決なんてもうどうでもよくなってくる、かも。
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表紙のシロクマが気になって借りた。
動物のレプリカ製造工場で働く往本(おうもと)は、深夜に動くシロクマを見た。工場長に原因を突き止めるように指示されるが…。
ミステリー、がっつりミステリーな作品。謎解きのようでそうでない、なにが本当かわからなくなる。
2016/08/19
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第2回新潮ミステリー大賞受賞作。「とにかくこの小説を世に出すべきだと思いました。」と伊坂幸太郎氏が帯で言っていたので購入。が、半分ほど読んで中断、約2年の歳月を経てようやく読了。まあ私にも色々あったんです。
自分がコピーではないとどうして言える?この記憶だって後から植え付けられたものかもしれないのに。というような自己の曖昧さを圧倒的なレプリカたちによって描く異色作。だと思う。我思う、故に我あり。芥川賞の方が合ってたんじゃないですかね。
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不思議と言っていいのか?
訳の分からない世界観が延々と続く。
しかもこの作品はミステリーなのか?
新潮ミステリー大賞を受賞してるんだけど。
この世界観に付いていくのは大変だったけど、登場人物たちのコトバの応酬はすごくおもしろかった!
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『往本』は動物のレプリカ工場に努めているが、残業中の深夜、動くシロクマと遭遇する。野生のシロクマはとうに絶滅したはず・・・。その後、工場長に呼び出された彼は、シロクマの正体を探るように命じられる。
第二回、新潮ミステリー大賞、受賞作。
これはミステリーなのか?謎という点で言えば謎だらけであるが、最後まで解明されない。
奇妙に歪んだ世界、結局シロクマは何だったのか?何一つ分からぬまま、ただ足が地につかないような不安感だけを残す。
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「とにかくこの小説を世に出すべきだと思いました」伊坂幸太郎激賞、圧倒的デビュー作。動物のレプリカをつくる工場に勤める往本は、残業中の深夜、動くシロクマを目撃する。だが野生のシロクマは、とうに絶滅したはずだった――。不条理とペーソスの息づく小説世界、卓越したユーモアと圧倒的筆力。選考委員の伊坂幸太郎、貴志祐介、道尾秀介から絶賛を浴びた、第二回新潮ミステリー大賞受賞作にして超問題作。
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伊坂さん絶賛、に惹かれて読んだのだが、わたしにはいささか哲学的というか、不条理が過ぎて、馴染めなかったというのが正直なところである。浅く読めば、おかしなことばかり起こるようであり、深く読めば、含んでいるものが深すぎて、表層に現れるものとのバランスが保たれなくなってくる印象で、頭の奥の方が疲労してくる。わたしにとっては愉しいとは言えない一冊である。