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とある友人と「ポーの詩と言えば?」という問いにお互い揃って『大鴉』より先に『アナベル・リィ』と言った時、彼女とは長い付き合いになりそうだと思いました。
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ポーの代表作「大鴉」は詩というより短編小説?でもいけるんじゃないか というお話です。あえて詩なのが良いのかな。ポーが詩の真の目的を巻末で語ってます。詩的感情は音楽と歌の結合によって最高の表現が可能。。。だそうです
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ポーの詩の日本語翻訳は、なぜか阿部保さん訳でないとしっくりこない私です。翻訳者がいかに大切かを教えてくれた本。
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この阿部保さんの口語訳が、いちばんポーっぽい感じがして読み易かった。 この邦訳を読むと、岩波の赤は、もう開かなくなるよ。
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私は神に祈る。永遠に。
曙から夜更けまで絶え間なく不安の空をさらさらと流れる雲は風たえてふかれることもなく。
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阿部保訳のエドガー・アラン・ポー。
日夏耿之介訳よりも平易な訳であるが、かといって現代に即した口語で読みやすいという訳でもない。
(1956年発行だそうである)
死んだ妻への哀惜が込められた詩が多く、「大鴉」はまさに絶唱であるが、一方でポーの詩における美少女達は容姿も画一的で人格も希薄であり、ただロリータ・コンプレックス的に若いということが強調され、単なる「恋愛詩のための道具」「ポーの中の美少女のイデア」に貶められているきらいがないでもない。
ポーが十三歳年下の妻を早くに亡くしたということを踏まえると不適切な言葉ではあるが、私の眼には、純愛に名を借りた物言わぬ死せる美少女に対する一種偏執狂的な愛のようなものが詩の中に揺曳しているようにさえ感じられる。
前述の「大鴉」
幻想的な風景が美しい「海中の都市」
人の生死を象徴的にうたった「勝利の蛆虫」
ポー自身の人生である「黄金郷」
などが個人的に印象に残った詩である。
また、大江健三郎が「﨟たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ」を書いた「アナベル・リイ」もぜひチェックしておきたい。
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暗い!すごく暗い!
ポーさんというと、ミステリーなイメージがあるけどこういった感じの詩も書かれていたのか。
アナベル・リイが一番好き。
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本読みのリハビリとして、詩集ならよめるさっとよめるだろうと思い、ブックオフにて購入。実際1時間もせずによめましたが、理解しようとせずざーっと文字をおいました。ので星の数は批判とかでは決してなく私の頭がおいついていないというお話です。それでも、心に残るフレーズはあるもので、セーラ・ホイットマンに捧げられたという、ヘレンに贈る、の「私のつとめは、瞳の明るい光に救われること」。そのせいか、陰鬱とか恐怖、という印象はあまり残りませんでした、というかこういう人が人を確かに強く愛したのだということが救いだなぁと。愛さないより素敵だなぁと。他は「鈴の歌」の92p-93pの一連の言葉が並んでいる部分が好きです。
完全に関係ないですが、ユラリウムにでてくる「ウィア」にスケート選手のジョニー・ウィアー選手を思い出しました。彼もなかなか変な人というか、現実味を感じさせない人ですが、それがこの市の中で虚構の名というに勝手に笑ってしまいまいました。
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ポオの優美で耽美な詩である。現代でも通じるような綺麗で繊細な文体で、いやらしさがない。月の銀色。構造的な器官。運命の扉。――詩である。
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大別してふたつ。
死んだ恋人への哀惜。
死と退廃。
大鴉
夢の夢
ヘレンに
海中の都市
死美人
レノア
不安の谷間
円形戯場
ヅァンテ島の歌
幽鬼の宮
勝利のうじ虫
幻の郷
ユウラリイ
ユラリウム
ヘレンに贈る
黄金郷
アナベル・リイ
鈴の歌
詩の真の目的
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図書館から借りました
表紙は「ポー」で中表紙は「ポオ」。
すごく読みにくかった。旧漢字オンパレード。
「大鴉」を読みたさに借りたが、昔、別ので読んだような気がしたのに、読書記録に見つからない。
そもそもが難解なのに、漢字がスムースに読めないので、入り込みにくかった。注釈が気になって、途中で見に行くと、余韻散るなー。
「またとない」
そして
「またとない」
幻の大きな鴉はいらえるのだった。
とはいえ、同じ本かな?訳者も出版元同じなんだが、借りたのは「194円+税」だったようで。
図書館らしき、古い版だったのか。
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詩を読むのはおそらく初めてくらい読んだことがないので、一回読んでみただけではほぼ理解できませんでした。とはいえいろいろと気になった繰り返しの部分が読み終わっても残ります。
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名探偵デュパンが活躍する"モルグ街の殺人"やゴシック小説を代表する"アッシャー家の崩壊"で知られるEdgar Allan Poeは詩人としても有名です。本書には、"大鴉"、"幽霊宮殿"や"アナベル・リー"など代表的な詩作を収録しています。けっこう難解なのですが、ゴシックな雰囲気を味わいたいのであれば、ポーの詩は最適です。詩集"悪の華"を書いたボードレールらフランスの詩人にも大きな影響を与えたといいます。できれば、"構成の原理"などの詩論と一緒に読むと理解が深くなるかと思います。
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(内容)
詩人として、小説家として、19世紀アメリカ文学の中で特異な光を放つエドガー・アラン・ポー。彼の詩は悲哀と憂愁と幻想に彩られ、ボードレールのフランス語訳によってフランス象徴主義の詩人たちに深い影響を与えたことはよく知られている。本書には、ポー自身が『詩の原理』の中で創作過程を明かしたことで著名な「大鴉」のほか「ヘレンに」「アナベル・リイ」などの代表作を収める。
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以前、映画でポーが亡くなる前の数日間を画いた作品を観た。そのときからポーの謎の残る死と、ポーの心を現しているだろう詩に興味を持っていた。
今回はポーの詩の中でも特に読んでみたかった、「大鴉」「アナベル・リイ」の含まれた本書を読んでみた。
18篇の詩と、「詩の真の目的」という短い文章の載った一冊。
全体として、暗く絶望を感じる作品が多かった。
それでも美しい言葉の響きは見事で、暗くさみしい、閉塞感のある世界ではあるけれど、またひとつと読み進んでしまう。
多くの詩の中では、特に「アナベル・リイ」が印象に残る。
ポーが亡くした妻への思いを籠めたとされているだけに、今は亡き愛しい妻への思いに溢れている。
静かでやさしく美しい詩だった。
ポーの遺した多くの推理小説と併せ、自身の死までが謎の多い作家だった。そこがまたポーの魅力がいつになっても衰えない理由のひとつなのかもしれない。
ひとは誰でも、明かされない謎には興味と魅力を感じるものだ。
人生の最期に決して真相の明かされない謎を遺していったポー。天国のポーは、してやったりと笑っているのだろうか。