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ペニージョーダンの希少なヒストリカルロマンス。『この愛を諦め』のスピンオフ。アニー・グローブス(Annie groves)名義での近代を舞台にした作品です。
1912年英国の世界大戦の激動の時代の中で、ヒロインは運命に翻弄されながら強くしなやかに成長していきます。
前の巻以上にヒロインの成長に焦点を当てているのでヒーローとの接点があまりに少なく、ロマンスというには物足りない部分があるのだが、世界大戦や世知辛い世の中に翻弄されるヒロインの苦渋の人生は読み応えありです。
妬みやそねみをヒロインにも容赦無く盛り込む作者なので、恋に夢見た若さゆえの身勝手さや、その末路は波乱万丈です。だからこそ作者渾身の、めったにお目にかかれない記憶に残るストーリーではあります。
単品でも楽しめると言いたいところですが、前の巻で家族がバラバラになった経緯や、父親の再婚、姉との誤解が説明されているので、前の巻を読んでからのほうが楽しめると思われます。
あらすじなど下記
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-5373.html